吉田修一さんの「怒り」が面白かったので、同じく吉田さんの「さよなら渓谷」を読んだ。
数年前に若い母親がわが子を橋から投げ落とした事件があったが、
それをもとにしているのかなと思いながら読んだ。
その事件からどういう風にストーリーを作ったのだろうと、興味深かったのだけれど、
途中で焦点が事件の主人公の母親でなく、隣人夫婦に移って行った。
どうやらこの物語の主人公はこの夫婦らしい。
一人の雑誌記者が彼らに興味を持ち、彼らの過去を探っていくのだが、
結果は途中で想像できてしまった。
そもそもその夫婦の隠された謎の関係に興味が持てなかったこともあって、
最後の方の三分の一は斜めに読み飛ばして終わった。
同じ作者だからといってすべて面白いとはいかないものね。
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