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スタンフォード・ディッシュ〜シリコンバレーリス模様

2016-09-21 | すずめ食堂

 シリコンバレーのディッシュトレイルに生息する
海軍リス戦隊ことカリフォルニアジリスたちについてです。 

散歩コースは二通りありますが、右回りすると最後に
素晴らしい眺めを見ながらただひたすら降りていくことになり、
こちらがわたしのお気に入りです。 



前回自然界の厳しい掟を体現してくれたサギが、今日も来ています。
それにしてもどうして今までいなかったサギが今年はこんなに
ここにやってきて餌を漁っているのか、しばし考え、そして
このことに思い当たりました。

2015年から言われているカリフォルニアの深刻な水不足です。
どこのホテルでも、水不足なのでご協力くださいという告知が貼られ、
わたしもいつもペリカンを取りに行くショアライン公園で、
池の形が全く変わってしまったのを見てそれを実感していましたが、
もしかしたが彼らは水場が少なくなり、魚が取れなくなった地域から
こんな山の中に仕方なく餌を求めて出張してきているのかもしれません。



もちろん聞くわけにいかないので正解はわかりませんが、これは
かなりの確率で当たっているのではないかと思われました。
今までいた水場が干上がってしまったとしても、縄張りのこともあるし
他の水場に行けないといったサギなりの事情があるのに違いありません。

「だとしたらかわいそうにねえ」

「きっとサギだってトカゲなんて食べたくて食べてるんじゃないと思うよ」

「だよね。トカゲってほら、なんか苦そうだし」


「そういう問題じゃない」



超望遠レンズで撮った小さなトカゲさんはお昼寝中。
これで体長3センチくらいです。



坂を下りていくと、スタンフォード大学のシンボルであるフーバータワーが現れます。
このフーバータワー(フーバー大統領の名前だと思ってるけど実は知りません)は
飛行機でサンフランシスコに着陸する寸前にもはっきり見えます。



リスが食べるのはたいてい枯れたようなこの辺の茶色い草。
必ず両手でしっかり持ってお行儀よく食べます。



リスが一番可愛いのはこの手の使い方であると断言。



ときどき草以外のものを食べていることがあります。
このリスはなにかわかりませんが黄色いものをかじっていました。



黄色い花かもしれません。



食べているといえば、こんかい非常にショックな光景を見てしまいました。
一匹の小さいリスが、なにかを見つけたところ、他のリスも興味を示し、
最初のリスはそれを持って逃げ、誰もいないところで・・・、



ぱく。

「何食べてるんだろうね」

肉眼では確認できなかったので、わたしは何枚も望遠で写真を撮り、
そしてそれがなんだったかを知り、戦慄しました。(大げさ)



け、毛が・・・。
毛が生えているうう!



「んん?なんか文句ある?」



これって、リス以外の、野ネズミかモグラの赤ん坊の死骸なんじゃ・・。



知らんかった。
リスって肉食もするのか?
それとも、このリスは子供なので、食べられると勘違いしている?

いずれにしても、私たちの視線に気づいて、このリスは
獲物をくわえたまま逃げて行ってしまいました。
この子がその後ネズミの死骸を食べたたのかどうか気になります。



そこで出てくるネズミ画像。
リスとは動きがちがうのですぐにわかります。
体が小さいのでサギに捕まって食べられてしまっていました。

しかし、この一帯で動物の死骸というものを見たことがありません。
その理由は、死んだ途端、誰かが食べて片付けてしまうんですね。



ラズリくんも地面に降りて虫を探しています。
みんなみんな生きていくためには他の命を奪うしかないのです。



気づいたのですが、リスは青い草もときどき食べています。
リスなりにバランスというかビタミンの摂取に気を使うのでしょうか。



立って両手で草の先を食べる姿もよく見ます。






サギがいるところ、空をタカなどが飛んでいる時には、
地面には影も形も見せないリスですが、どういうわけか、
こういう手すりの上だと保護色になって狙われないのか、
彼らがいても平気な様子で外にいる時があります。



動かなければ上空からは視認されないのでしょう。



彼らは必ずお腹を陽に当てなければいけないようです。
お風呂に入るようなものかな。
じっと手を組んで、まるでお祈りをしているような姿のリスも。



物思う風。



いつも柵の上にリスがいる一帯があります。



そこではこんな光景もよく見られるのですが、このとき、
このうちの一匹がまた「空襲警報」を始めました。



警報を発令するリス、というのは決まっているのか、
それとも気づいたものが行うのか、ぜひ知りたいものです。



このときは空を天敵である鳶が飛んでいました。



この柵の上にいると鳥は来ないと信じているようです。
リスはここからずっと鳴き続けました。



柵の下段も、鳥に襲われない安全なゾーンらしく、このように
寝そべってくつろいでいます。



枝が邪魔で平たくなっているリス。



なんか柵を噛んでいるようなリスもいました。



アップにしてみましたが、マジで噛んでます。
歯の手入れ?で何かをかむこともあるのでしょうか。



リスはあまり団体で行動しませんが、たまに二匹の単位でいることがあります。



しかしほとんどのリスは餌場でバッティングするとすぐに喧嘩を始め、
強い方がそうでない方を自分の周りから追い払ってしまいます。



負けた方は文字通り尻尾を丸めて逃げていくのでした。



さて、今回は喧嘩ではなく、おそらくオスとメスの触れ合いを目撃しました。
おそらく、この後ろがわがオスです。



メスに近づいてきて、先に尻尾の下の匂い確認。



メスはすっかりその気・・・かもしれません。



ところがオスはひょいっと前に移動。



どうやらメスの顔を確認したいみたいです。
後ろ姿で、お、いい女!と思ったら、顔も当然見るでしょ、みたいな?



♂「うーん・・・・・・これは・・・」
♀「?」



♂「・・・もう一度確認させてもらえますか」
♀「このひと(男)何をぐずぐずしてんのかしら」



♂「あ、すみませんけど、ちょっと・・」
♀「え?なに?なんなのよいったい」



♂「ちょっと携帯が鳴ってるみたいなんで・・」
♀「はあ?」




♂「思ってたのと違うっていうか・・・ごめんねー!」
♀「はああああ?!」



♀「ちょっとなにあれ、ムカつく!信じられないんですけど!」


というわけで、例によって見ているときにはなにもわからなかったのですが、
写真を解析してみると、1秒そこらの間にこんなドラマがあったのがわかりました。
リスの世界にもいろいろあるんだなあ(涙)



というわけで、今年のリス戦隊レポートを終わります。
また来年(があるかどうかわかりませんが)をお楽しみに。