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シリコンバレー・ショアラインパークを歩く

2018-10-05 | すずめ食堂

今回、東海岸での滞在が長く、さらにサンディエゴへの旅程を詰め込んだめ、
いつもは1ヶ月いるはずのサンフランシスコ滞在が1週間になってしまいました。

しかしその1週間をフルに利用し、一日の訪問先は二箇所が当たり前、
ひどい時には三箇所を駆け回って、

「サンフランシスコに来たら必ず行くところ」

を制覇してきました。


ところで現在サンフランシスコ周辺の地価物価は大変なことになっていて、
年収2千万あっても暮らしていけないという話があるくらい。
じゃー街中をうろうろしている人はどうしているんだって感じですが、
アメリカ在住の人に言わせると、

「それまでに買った不動産があれば細々と生活できるんじゃない」

ホームレスの激増もやむかたなしといった事情だそうです。

とにかくそれで旅行者にとって困るのは、とにかくホテルが高いこと。
ツァーに組み込まれたホテル代はそれなりなのかもしれませんが、
他の土地で167ドルのホテルが、サンフランシスコ近辺では
100ドル増しは当たり前。

もっとひどいのがシリコンバレー周辺で、何年か前
100ドル代で取れたホテルが今では平気で300ドルしたりします。

というわけで、このサンフランシスコの1週間に、わたしは
キッチン付きで比較的安いエクステンデッドステイを選んだのですが、
エレベーター無しの2階建という作りだったので、チェックインの時
「荷物がたくさんあるので」と一階にしてもらったところ、
廊下に面して窓があり、
カーテンを開けることができません。

よくあるモーテル仕様です。

冷蔵庫は夜中にいきなりものすごいモーター音を立てるし、
テレビはなぜか必ず15チャンネル、犯罪ドキュメンタリーばかりやっている
チャンネルから始まるので、画面が点くと死体の写真が大写しになってたり(笑)
とにかく居住性は最低でした。

というホテルなので、1週間の間朝から暗くなるまで外にいたのは
正解だったというわけです。

1ヶ月いた時にはなんども行ったところでも今回はどれも一度ずつ。
とにかく「マーキング」しに行ったという感じ。

グーグル本社の近くにあるショアラインパークも今年は一度限りです。

シーズンが終わってこれから工事が始まる模様。

夏休みの間、子供たちを相手にウォーターアクティビティの
キャンプをやっていて、毎日賑わっていた水辺には誰もいません。

夏には見たことがない水鳥を見つけてカメラで追っていると、

「・・・?」

みたいな感じでこちらを見て通り過ぎました。

American Coot(アメリカオオバン) という鳥だそうです。
オオバンとは漢字で書くと「大鷭」。

鷭は世界中に見られる鳥で日本にもいます。
甲高い声で「ケッケッケ」と鳴き、それが人の声に似ているとか。

この辺りにしかいないカリフォルニアジリスに会うのも目的の一つ。

しかもショアラインパークのリスは他の地域の同種のリスに比べ、
驚くほど人を怖がらない傾向にあります。

カメラを向けるだけで逃げてしまう地域のリスもいますが、
ここの子たちは一応こちらを見て警戒しつつも、害が無さそうと見ると
平気で足元で遊んでいます。

このリスもチラッとこちらを見てからお食事の続きを。

リスが白眼を剥くと実は人相が悪いと知ってしまった写真。
ところでこの子なんですがね。

やおらわたしの足元にずんどこ接近して来ました。
ピントが合わねえ〜〜!

そしてスック!(ちなみにリスの英語はsquirrel)と立ち上がり・・。
ピ、ピントが合わねえ〜!

足元でリスなりの威嚇をしているつもりかもしれません。
かわいいじゃねーか。

さて、こちら熱々の熱愛中リスカップル?

仲良きことは美しきかな。

おお、左側のリスが積極的!!

と思ったら右側から「右リスパンチ」入りました!
どうもどちらかが口に咥えた食べ物を奪おうとして
争っていたらしいのです。

最後はきっちり大きな方(右)が取りに来た方をシメて終わり。

リス地帯を抜けていくと、トレイルはショアライン湖のほとりに出ます。

最近はどんな観光地、どんな公園、どんなショッピングセンターでも
見ないことがないという中国人観光客の姿がここにも。

日差しの強いシリコンバレーでは、中国人女性は例外なく
どこで買うのか、変な素材と柄の折り畳み傘を差して散歩するのです。

日本女性との違いは、それが雨傘であること。

この一帯はバーズ・サンクチュアリともなっている生物保護地域。
左がチャールストン・スラウ(slough・沼地)右がショアライン・スラウ。
この道の右と左で名前が違います。

チャールストン・スラウは一時渇水で悲惨なことになっていましたが、
今年はそれほど水不足にはならなかったようです。

チャールストン・スラウに沿って歩いて行くと、
アドビ・クリーク(Adobe creek) トレイルという名前の道に繋がります。

ここをずっとさらに歩いて行くと、

ペリカン・ネスティング・ビュー(Perican nesting view)

というポイントがあります。
まさにそこがペリカンの巣担っているらしいのですが、見たところ
手前のこちらの方がペリカンの巣になっている気がします。

ところでこの「アドビ・クリーク」という名前ですが、あの
ソフトウェア会社「アドビ・システムズ」が開発でもしたのか、
と思っていたら、大昔からこの名前の川なんだそうです。

アドビの創設者の一人、ジョン・ワーノック氏が住んでいた
パロアルトの自宅の裏に、アドビ川が流れていたことから、
それを会社の名前につけた・・つまりわたしの思っていたのと逆でした。

何年か前はここに次々と着水するペリカンが撮れたものですが、
その時はたまたまタイミングがよかったのでしょう。

ずっと待っていましたが、皆むしろ水から上がって羽を干している状態でした。

空を集団で飛んでいる時はこんなに大きな鳥だとは思えないのですが、
羽を広げたペリカンはゆうに1m半の大きさがあります。

これらは南北アメリカ大陸にのみ生息する種類で、
アメリカシロペリカンというのが正式な名称です。

大アップにしてみると衝撃的な表情が写っていました。
ペリカンって案外目つきが悪いと知ってしまったこの写真。

右上の二羽はワケありです(笑)

右のペリカンは左が好きだが左は迷惑だと思ってるとか。

丁寧に羽繕いするペリカンさん。
長い首を一回転捻って嘴でくまなく羽のお手入れをします。

しかしこうして見ると、嘴の袋は全く無いようにスッキリしてます。

クリークの内陸よりの部分をケイシー・フォアベイ( Forebay)と言います。
フォアベイとは貯水池を意味しますが、ここに水が溜まっているのを見たことはありません。

もう一度ショアライン湖のほとりを戻って行ったら、イグレットがいました。
よく見たら、彼は(彼女かも)一足ずつ泥をかき混ぜながら歩いていました。
そうやってかき混ぜられた泥から出てくる生物を食べていたのです。

生きていくための知恵といえ、頭がいいなあと感心しました。

再びリス地帯。
工事中の柵の中では誰も入ってこないのでリスがのんびり日向ぼっこ中。
最近切り倒された切り株がいい休憩場所となっているようです。

駐車場で車に乗り込んだら、近くのゴミ捨て場からリスが顔を出しました。
なんと、ゴミの中から彼が(彼女かもしれませんが)漁って食べているのは
ポテトフライ・・・・・。

その脂はきっと体に良くないぞ。

もう一箇所今回訪れたリス観察場所、スタンフォード・ディッシュに生まれたリスは
日夜マウンテンライオンやコヨーテ、蛇の脅威に脅かされ、
生きるか死ぬかの戦いをしているというのに、
君たちときたら・・・・・・・・。