風の生まれる場所

海藍のような言ノ葉の世界

空や雲や海や星や月や風との語らいを
言葉へ置き換えていけたら・・・

手紙

2007年09月02日 20時31分54秒 | 医療








あなたの快方を祈りつつ、

私も異国の地にて今秋の感慨深さは二度と味わうものではないことを、

すでに予感するの。






ごめんね、渡航キャンセルできなくて。

とはいえ、地方に住むあなたのもとへ東京から異性がお見舞いになど行ったら

すぐに町中の噂になるでしょうね。

あなたの仕事柄、特に。







不思議なものね、

私たち・・・・・・というよりも縁を考えると。

あなたを想うと、憎らしいのにそれを増す愛しさがこみ上げてくる。

だからといって私たちは付き合っているわけでもなく、

けれど、しっかりとした恋愛感情の上に関係は成立しているのね。







告白するならば、

私は今まであなたに抱きしめてもらうことで、

私の内側の空白または欠如部分を満たしてもらっていたの。

それが安心や平静や自立へと結び付いて、

私はしっかりと大地に根を張ることができるようになっていった。

あなたは私をすごく誤解していて、

私はあなたが思うほど強くはないし、自立した都会の女でもないのよ。

気まぐれなあなたからの電子メールを受信すると、

わがままにもなれたし、甘えることも、女にもなれた。

それはあなたが知らない普段の私ではないのよ。

強くも都会的でもない、自然な姿だったはず。








あなたにはきっと、私を私でいさせてくれる優しさがあった。

けれど、その優しさは強さよりも弱さが目立つため、

ときどき私を苛立たせもしたし、冷たい言葉を吐く原因にもなった。

そして、その優しさはとてもわかり難いもので、

時に誤解を生じさせる種を内包していたため、

私の優しさという水を与える隙がなく、

私を常に腹立たせたりもしたわ。







けれど、私にはあなたの優しさが必要だった。

そして、今、あなたは私の優しさを必要としている。

手術前の恐怖をどれほど感じているのか、

半身不随となったとき、

あなたがどのように生きていかなければならないのかという不安は、

私が経験してきた3年という月日と同様であるからこそ、

痛いほど伝わってくるの。

痛いほど、自分のこと以上に、それだけを感受してしまうの。







あなたへの手紙、

そして、あなたの人生を左右し兼ねない主治医への懇願は、

短い手紙としてまとめることが本当に難しいものだったわ。

私はそれに今日を捧げたの。

時間も、思いも、あなたの無事や成功を祈るだけのために費やしたのよ。

その思いが結果となって、

あなたに笑顔が戻ることを私は希っているわ。

またあなたのかわらぬ優しさを必要とする私でいさせて欲しいから・・・・・











悪夢の余韻

2007年09月02日 08時17分54秒 | エッセイ、随筆、小説


 

 

 

女性のエネルギーを

男は清く正しく使わなければ落ちていく。






はっとして飛び起きたとき、

悪夢の余韻が私の根底にある感情を引き出していることに気付いた。

私は寛容に許したつもりでいただけであって、

それはただのみせかけであって、

何も許してなどいないとわかった。

私の件を真摯に受け止める姿勢などみせず、

逆にある勢力が自分たちの派閥の拡大に利用している、と聞いていただめだろう。








先日、労働問題に関する私の代理人から連絡が入った。

会社は8月以降の社会保険などの支払いを全額請求してきていますが、と。

私にはまだ有給休暇があり、その請求はまとめてやる、という手はずで

相手方弁護士とも了解済みだったはずだ。

にもかかわらず、そうした一切の約束事を無視して、

弁護士を立てておきながらその弁護士も知らない行動を会社側が行っているため、

私たちからは深いため息しか漏れ聞こえてはこない。

私が働けなくなった理由は、私にはない。

会社の契約書偽造であり、

契約内容不履行であり、

勤務時間内外など関係ないセクシャルハラスメント、

実際に私の体に触れる行為、

障害への無理解が要因としてあげられる。

体調不良で病院にて点滴を受けているとき、

会社を休んでいるとき、

それがどのような理由か理解しながら「酒席」への強制的な呼び出しの連続は

私はいつか会社に殺される、と思った一因になっているのだ。

もちろん、私はそんな酒席へは行かない。

が、それが次期職場への環境や配慮へと関与する。

汚い世界なのだ。








はっと飛び起きたのは、代理人が驚かないでくださいね、と言って、

相手側が支払うという金額を実際の数字として耳にしたためだ。

これは夢だと自覚しながらも私の根底にあるマグマが動き始めてしまった。

34万円で・・・・・

実際に私が給与として受け取っていた額よりもこれは低く、

そして、契約違反やセクハラが絡んでいる物事の根底を理解できていないのだと思い

私は次の手段を使うときがきた、となぜか思うのだった。








次の手段とは実際に何をする、ということではない。

ただし、私に危害を加えた会社や人たちが責任の所在の意味すら理解できず、

悠々自適でやり過ごせるなどとは思わない方がよい。

そのうち、別件にてこの会社は新聞の一面を大きく飾るだろう。

私はそこには何も関与しない。

ただ自然がそれを助けてくれるだけだ。

私に力を貸してくれるだけのことだ。







適切な時は必ず訪れる。

私は平静を保ち、ただその時を待つことが私に与えられた試練だ。

乗り越えるだろう試練に打ち勝ったとき、

雇用という側面でも、多少世の中の流れが変わっているだろう。




















AUTUMN PIANO SOLOS (George Winston)

2007年09月02日 00時51分45秒 | エッセイ、随筆、小説








George Whinston

AUTUMN piano solos 




SEPTEMBER



1、カラーズ/ダンス Colors/Dance

2、森 Woods

3、あこがれ/愛 Longing/Love

OCTOBER

4、道 Road

5、月 Moon

6、海 Sea

7、Sters

 


 

歩行者天国の銀座、

夏休みが終わったというのに、街は人でごった返していた。

伊東屋から千疋屋へ向かう途中、

BOSEのスピーカーから流れてくるGeogeのメロディに浸っていた。

ベンチに腰をかけ、喧騒の中で、

このピアノメロディは静寂だけをつくりだしていく。

特にGeorgeのそれは格別だ。

 

私がはじめて彼の曲を耳にしたのは小学生の頃で、

すでにピアノ教室には通わなくなって数ヶ月が経過したときだった。

1975年に作曲された「あこがれ/愛」は衝撃で、

その後、海外渡航の際、必ず、この曲で朝を迎える。

朝日を浴び、天に届くように手を伸ばし、すこしだけ感慨に浸る。

濃い目のコーヒーを啜りながら人生を思う。

日本にいる自分とは相違する自分がふと目覚める。

自由はやってくる。

何かに解放される。

そして、私は「私」の感覚を、取り戻していく。






今回は異国の地、

リゾートホテルにてこの曲を聴きながら、

何を思うのか。

そして、何を言葉として感情を置き換えることができるのか楽しみだ。

友人の手術の成功を心から祈りながら・・・・・










※アーティスト概要(フリー百科事典より)




その自然風景を反映するジョージのプレイは

癒し系音楽(ニュー・エイジ・ミュージック)と認知されている。

ニュー・エイジアーティストとして認知されているも、

ファンはジョージのプレイを
ヤニー(w:Yanni)のような

イージーリスニングジャンルと同じ分類ではないとみなしている。

ジョージは彼自身のプレイスタイルをRural Folk Pianoと呼んでいる。

また、彼は
R&Bジャズブルースロックなどからも影響を受けており、

特に
ドアーズからは強い影響を受けたと語っている。




経歴



1972年にBALLADS & BLUES -1972でソロ・ピアニストとしてデビューをすると、

モンタナの春夏秋冬を表現した四部作であるAUTUMN(1980年)、

WINTER INTO SPRING(1982年)、

DECEMBER(1982年)、

SUMMER(1992年)を
ウィンダム・ヒルよりリリースし、

メディアや
コアリスナー層から高い評価を受けた。

1994年にリリースされたFORESTは

1996年度の
グラミー賞ベスト・ニューエイジ・アルバムに選ばれた。

1996年にリリースされたLINUS & LUCY - THE MUSIC OF VINCE GUARALDIでは

ジャズピアニストとのコラボレーションにより新たな一面を覗かせるも、

1999年にリリースされたPLAINSでは

モンタナを連想させるジョージ独自のニューエイジを聞かせてくれた。

2002年には、大好きな
ドアーズへのオマージュを込めた

カヴァー・アルバムNIGHT DIVIDES THE DAY・THE MUSIC OF THE DOORSをリリース。

2004年には彼の原点回帰作とも言えるMONTANA・A LOVE STORYをリリースした。