風の生まれる場所

海藍のような言ノ葉の世界

空や雲や海や星や月や風との語らいを
言葉へ置き換えていけたら・・・

こころ

2007年09月17日 19時43分48秒 | エッセイ、随筆、小説








こころとは目にはみえない。

けれど、動いたり、縮んだり、温まったり、冷えたり、

傷付いたり、癒されたり・・・・・・

なんだかとっても厄介なものだ。






見えないからとっいて、それを感じないものなのかというとそうでもなく、

どのような状況下であったとしても、言っていいことと悪いことの判別は

人間として必要なことだと思う。

その判別をたった一度間違っただけで、

取り返しのつかないことは往々にして起こるし、

その人を疑うことにも、関係を維持していくことへも、

結果、それによって判断が下される。







まだ多くの店が閉まっている朝の新宿で、

私は「こころ」について、考えていた。

自分は傷付きたくない。

けれど、相手を傷つけていることには気付かず、

言葉を凶器のように操り、

そして、それを凶器とした者が自滅し傷付いていく。






世の中には取り返しのつかないことがある。

どのような状況下であっても、やってはいけないこともある。

その欠如が結局は相手を傷つけるだけでは収まらず、

自分をもずたずたに切り裂き、カラスがごみを啄ばむように、

枯渇したこころが、より荒んだこころとなって表面化する。








こころは傷付いたり痛みを感じるためにあるのではなく、

温められるためにあるのだと、私は今も信じたい。




 

喧騒の新宿にて・・・・・・