懐かしのバレエ

バレエ、パフォーミングアーツ等の感想、及び、日々雑感。バレエは、少し以前の回顧も。他、政治、社会、競馬、少女マンガ。

カナエワの「カルメン」

2009-09-13 22:08:21 | Weblog
澁澤龍彦著、中公文庫「美少女コレクション」(いい名だ~)を立ち読みした日に、カナエワとか新体操選手の動画を見た。
澁澤氏の「コレクション」は、静止した美少女を思わせるので、私が近年色々よそ見をしている、動く美少女たちは対象外かもしれないし、「コレクション」というと、彼女たちに失礼かもしれないが。

澁澤の「眠りの森の美女」独断偏見考察は、相変わらず愉快でのけぞった。

どこか品がよく、いい家の坊ちゃんがちょっと不良してみました、みたいな澁澤節の話は置くとして、渋沢コレクション「圏外」の動く美少女その一、御年19歳・カナエワさんのお話を。

今回のブルーやピンク基調のやわらかい色調のコスチュームでの演目は、カナエワ本来の、今の時期特有の体の柔らかさを発揮した真骨頂ともいえるもの。

対し、たぶん一回前くらい(?)のプログラムには、ボールに「スパルタクス」が入っていて、バレエファンとしては興奮した。(体操選手としての魅力は、今回のプログラムの方が堪能できそう)

そして、これも1回前のか?と思うものに、ビゼー「カルメン」が。
これが、ロープ、なんです。「カルメン」で「縄」ってセンスがイイ。
黒基調のピンクの衣装。

フィギュアスケート選手のサーシャ・コーエンの「カルメン」は、彼女自身がカルメンのイメージで、最後に刺される所までを演じてたと思う。

今回のカナエワのは、曲調が3部に分かれてて、最初が、カルメンがホセとやり取りするシーンの曲。次が陽気でアップテンポの「ファランドール」で、バレエ、アロンソ版「カルメン」では、脇役の女性たちがノリノリの踊りを見せるパート。最後は、闘牛士のシーンっぽかった。

カナエワは、「カルメン」「ファランドールの曲で踊る脇役の女の子」「闘牛士」の3人の要素を演じ踊ったように私には見えて、意表をついていてとっても良かった。特に3つ目の曲では、新体操の競技場を、彼女が闘牛場に変えてしまったようで、見ていてわくわくした。

演目によって、色々と異なる要素を見せられる選手のようで、プログラムを変えても既視感の強かったアンナ・ベッソノワより、芸術性は高いと思う。ベッソノワは大衆性とか、わかりやすさに強みがあると見た。全盛期から衰えが目立ち、ピボットの脚の下がり方とか、客観的に見て1位の選手と比較する状態に見えなかった。観客の反応が最初からオーバーヒートしていて、あれでは公平な見方は出来ないだろう。新体操界といえば、昔の「ビアンカ・パノバ選手」の名って、芸名みたいだと思う。
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