KOFUKUの家から

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南のちいさな森の家にて
芸術的田舎暮らし真っ最中

素敵な彼女~自分を生きる

2009-10-20 | KOFUKU日記
10月も半ばになりました。
朝晩は冷え込みますが、お気に入りのカーディガンを羽織ったり、
ストールを巻いたり、レッグウォーマーをしたりして
大きなマグカップにコーヒーや紅茶、
色んなフレーバーのお茶をたっぷり用意して
書き物や手しごとやDVDなどを観るのが楽しみになりました。

外を見れば自然がどんどん秋色にそまってきて綺麗です。
食べ物も秋は何でもおいしい。
今日はむかご(サトイモのあかちゃん)を買ってきました。
ゆでて塩やゆず胡椒で食べます。むかごご飯もおいしいですよ。
田舎では普通に見かけましたが、こっちではあまり見ないので
あんまり食べないのでしょうか?
秋の味覚です。ぜひ一度お試しあれ。

さて、私の周りには老若男女問わず、素敵な人がたくさん居ます。
たまに私の見る目に確かさがなく(´・ω・`)ガッカリ・・・って時もありますが、
ほとんどの友人は、誰にも自慢できるすばらしい人たちです。
私は彼らを「たましいの仲間」「たましいの家族」と呼び、
心の底から尊敬し、愛しています。永遠の愛をわかつ人々です。
本当の家族以上に家族だったりします。
そして、そういう人たちを自分の中に受け入れたら
絶対に疑わないし、信頼は裏切らない。
そしてこれは仲間たちも同じようにそうなんだと思います。
血よりも濃い仲間たちです。
「仲間のためなら死ねる」
こんな風に人に想いを寄せる私や天に帰ったソウルメイトを
人間関係でそんな風になれるわけないと笑う人も多かったですが、
「仲間たち」は紛れもなく、その世界に生きているのです。

あるときソウルメイトのお母さんがこういってくれました。

「本気でそう思える、そう思ってくれる仲間が居るなんて心底うらやましい。
最初は何を夢みたいな事いってるんだか、と思ったけれど
一緒に居るようになって、本当にそんな世界を持つ人たちが居ると知った。
とってもうらやましいわ。私は人を底まで強く思えないし、信じられない。
だから自分もそのようにしか思われない。
ほとんどの人はそういうものだと思っている。けど違う。出来るんだね。
それってあなた達のすばらしい能力だと思うよ」と。

私は本当に友人に恵まれていると思います。
神様からもらったギフトの中で、それは本当に尊いものです。

たくさんの友人の中で、今一番近くに居るのは19歳のKちゃん。
親子ほども年の離れた彼女は間違いなく親友の一人です。
彼女に天から与えられたすばらしい特性の中でも
「素直さ」と「努力する力」は凄い力を持っています。
その力があるので、彼女は自分の前に立ちはだかる
大きな壁を避けずにまっすぐ登っていけるのです。
自分自身の弱さを前に置かれた時、それをまっすぐに見て越えようとする。
書くのは簡単だけど誰にでも出来ることではありません。
弱い自分を目の当たりにしたら殆どの人は目を覆うか
見ない振りをして先に進もうとするものです。
人には心を傷つけないために防御能力が備わってますから。
けれど彼女は苦しくてもそれをしません。立派です。
そんな彼女だから、一緒に真剣な会話を交わせるのです。

このところKちゃんとの話題は
「自分が何をするのが一番良いのか?」
というようなこと。
仕事とか生き方とか。自分は何をするべきなのか、そんなこと。
Kちゃんは日々真剣に考えています。その真剣さが素敵です。

そんな話をしていた矢先、自宅近くの100円ショップで
それはそれは素敵なおんなのこに遭遇しました。
カリンを漬ける準備をしようと思い、蜂蜜やお酒、
それを詰めるビンやお砂糖なんかで両手や肩に荷物一杯のワタシ。
そのショップでもお買い物をして、レジに並びました。
たまに居る店員さんの女の子がレジに居ました。

この女の子、とても気になる存在だったのです。
なんというか、秋葉原に居るような感じの女の子です。
色白でポチャッとして丸いめがねがイメージにぴったり。
そしてなんと言っても特徴のある声!
アニメから抜け出たような声の持ち主なんです。

けれど、もっともっと以前から気になっていたのは、
彼女がそそれは素敵な笑顔とオーラでお客さんに声をかけること。
気が利くとか仕事が速いとか、そういうのでは無いんだけど
とにかく言動に優しさがあふれているのです。
食品を買うおばあちゃんが居れば、
「お茶ですか?お茶がおいしい季節ですね~」
と笑いかけ、包装で困ってる人が居れば手を貸す。

その日もレジを打ってくれて、隣にある台でビン類を新聞に包み、
大きな袋に入れて持ち帰ろうとすると
「今日も荷物一杯ですね~。
(ワタシはいつも大量に物を持っているのです)
大丈夫ですか?
今から休憩で外に出るので、一つ持ちます!」
と持ってくださいました。

ワタシは知らない人と仲良くなるのが得意です。
もちろんすぐ仲良くお話させていただくことに。
ちょうどお昼がまだだったので、彼女とお茶をすることに。
短い時間でしたが、いろいろとお話を伺いました。

「いつも気持ちいい接客してくださるよね~」
と、話しかけると、
「ありがとうございます。皆さんがそう言ってくれるので、
そんな風に出来るようになったんですよ~。
それに気がつくまでは笑えない人間でした」って。

彼女は23歳で漫画が好きで高校卒業してイラストレーターになるべく
専門学校に通うも、周りの生徒と比べて才能がないと感じて挫折。
その後、声が才能だと廻りに言われ、声優へのチャレンジもしたが
演技が全く出来ず、周りから
「声だけ持っててもね」「宝の持ち腐れだね」
などと言われて持ち前の才能すら使えない自分にがっかりしてしまい、
とうとう引きこもりになってしまったとか。
けれども、せめてバイトくらいはしてくれと親に言われて今のショップに。
家から近いからと言うのがバイトをするきっかけだったけど
「100円ショップか。お前のレベルにはあってるかもな」と言われ、
気がつけば親しい友達はみんなきちんと就職してて、
100円ショップなんかで働くのは恥ずかしい事かもと思っていた、と。

そのショップではリーダーが言った言葉を繰り返すのが決まりだとか。
リーダーが「いらっしゃいませ~」というと全員いらっしゃいませーと繰り返す。
彼女は仲間内からも声が変わってるので、馬鹿にされていると思っていたらしい。
ある時、棚の整理をしながら、その言葉の繰り返しをしていると
隣にいるおばあちゃんが繰り返すたびに自分を見ていることに気がついたとか。
「声が変だから」と思って、目をあわさないようにしていたら
「あなた、可愛い声ねぇ。お人形さんがしゃべってるみたいねぇ」
と、おばあちゃんの方から声をかけてくれたんだそう。
彼女はとてもびっくりしたが、それ以上に嬉しくなり
「ありがとうございます!」と答えたら、
「あらーそんな笑顔でお礼言われたらうれしいわ~」
と、そのおばあちゃんがとても素敵な笑顔になったんだとか(^^)
自分が笑顔で接すれば、こんな笑顔をかえしてもらえるんだ!と思った彼女。
それから彼女は会話っていいな、笑顔っていいな~と思って
出来るだけお客さんに笑顔を向けようとするようにしたら
だんだんお客さんの姿が見えてきて、お手伝いが出来るようになった、と。
自分が笑顔で話しかければ、自分にもそれが返ってくる。
嬉しかったそうです。そうしてバイトが楽しくなった。

そうしているうちにある日バイト先の飲み会があり、
店長さんがみんなに一言ずつ声をかけてくれたそう。
その時、店長さんが言ったんだそうです。

「うちの扱っている商品はすべて100円です。
けれどRさんの接客は最高級で値段をつけられません。
みんなを幸せにする接客は誰でも出来ることではない。
うちではそんな高級品を扱っていることが自慢です」と。

その時、彼女は
「天職を見つけた。ここが私の天国なんだ」
と思ったんだそう。
そう思ったとき、自分の中にあった仕事に対するランク付けや
人から見られる自分の評価や、そういうものへの恐れや憤りはなくなってた、と。

「誇りを持つ、自分に自信をもつってこういうことなのかな~って」

そういった彼女はきらきらして可愛かった。
とても良いお話を聞けてとっても嬉しかったです。

彼女と話しながら自分の事を考えてました。
(ワタシは人と話しながら同時に自分の事も振り返る癖があります。
夢もそれを体験する私と、ああ、夢ね~と見ている自分が居ます・笑)

私は自分の天職を「俳優」だと思っています。
そして今していることも、何もかもすべてが
その天職に繋がっているという意識があります。
人にしてみれば「俳優じゃないジャン」と思うかもしれませんが
うまくいえませんが、それは私には大きく違うんです。

でも、以前はそう言ってる人たちとおんなじ感覚でした。
俳優は舞台に立っていなくては仕事をしていないと思ってたんです。
私は舞台に立つことを何よりも愛していたし、誇りを持っていた。
いつ舞台の上で死んでも良かったのです。

ところが、ある日マジでその瞬間が訪れて(舞台上で倒れた)
死なずに生き残り、舞台に立つことが難しくなりました。

やりたいのにやれないのは苦痛です。
それもやれていた事で、誰よりもこなしていた仕事、
これしかないと生きていた道が閉ざされるのは
ある意味で「生きたままの死」だともいえるでしょう。
つらかったですね~。舞台に立てないのは。
舞台に立たなきゃ意味が無いと思っていたから。

紆余曲折あって、舞台に立つのを何とかあきらめ、
裏方で生きようと努力していたある時のことです。
自分がプロデュースしているショーカフェの演目を
いつものように書き上げて稽古をして、
そしてお客様の前で初上演した時のことです。
その舞台が終わり、拍手が沸き起こった瞬間に
私は舞台にいるときと同じ絶頂感を味わったのです。
「ああ、このまま死んでもいい」、と言うあの瞬間を。

その時漠然と、でもはっきりと魂が理解したのです。
今のこの瞬間はすべて「天職」であることに。
自分自身がそれを切り離して考えていた事に。
本当に自分に天から与えられた本物の力は、
どこにあっても、その力を発揮することに。
私が天職そのものなのだから、すべては繋がっていることに。
そして夢は叶っているその瞬間に本当に夢そのものになることに。
なぜなら夢は想像ではなく真実なのだから。

そう思って以来、私には自分のいる位置や
やっていることに区別はつけなくなり、
またそれらを外から感じることも全くなくなりました。
何をしても迷わず誇りを持って自分を信じていられるのです。
だって、私はこれしか出来ない、と知っているから。

彼女のお話を聞きながら、彼女の喜びの瞬間を一緒に感じていました。
そして、自分の中にあるものを誇りに思いました。
私が私であることを感謝しました。

とてもすばらしい秋の一日でした。

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1 コメント

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Unknown (エポにゃんです。〓)
2009-10-20 13:15:45
100円ショップの彼女、とても素敵な方ですね。感動しました。

いつも愛と、心にしみるお話ありがとうございます。〓〓




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