《前回までのあらすじ》
特務機関ネルフが守る第3新東京市に現れた3体目の使徒・ラミエル。今までの2体とは違い、破壊と目的遂行をしっかりと分けて行動する現実指向タイプ。
強力なATフィールドと加粒子砲を駆使して鉄壁の守備を誇るラミエルに対して、人類にうつ手はあるのかしら~?
ネルフ本部の分析により、ラミエルのエッチラオッチラ掘り進めるドリルシールドのジオフロント到達が10時間後であることが判明し、ネルフはそのタイムリミットまでにラミエルをほふる作戦を決行する必要性に迫られます。
あと10時間でなんとかしなきゃ! 単純に使徒のネルフ本部攻撃を最悪の事態と考えている作戦指揮官(28歳 女性)は頭をヒネくりまわしますが、前回に説明したようなネルフの「最高機密」を知っている主要幹部(画面に登場している人物は3名)は、
「どうせラミエルが行きたいトコは、さらに7キロ下にあるからなぁ……」
と、どことなく涼しい顔をしています。そのうちの1人である、指揮官の学生時代の親友でもあるエヴァンゲリオン計画の技術主任(29歳 金髪染めの女性)も、そのへんのことはおくびにも出さずに深刻顔。
「決めたっ。作戦内容は、使徒の攻撃範囲外からのエヴァー(指揮官の言い方です)による超長距離攻撃。射撃地点は使徒から6キロ離れた下二子山山頂。決行時間は翌日0時0分!」
早いな~、決断が! さすがはネルフの作戦指揮官。人類の未来を託されているだけのことはあります。でも作戦のためには、6キロも離れた距離の場所から、ラミエルのATフィールドとコアの両方をブチ抜くような大出力を持つ陽電子砲(ビーム・要するにラミエルの加粒子砲といっしょ)が必要になります。そんなの、どこにあんの!?
でも、彼女には奥の手があった。時間はない! さっそく茨城県つくば市の戦略自衛隊技術研究所に向かい、ネルフの特務権限と彼女自身が持っていた日本国との「外交カード」を利用して、そこで開発されていた衛星軌道攻撃用の陽電子砲(宇宙空間の人工衛星を撃てる!)を徴発します。 やっるぅ~!
ネルフ技術部はチャッチャとこの陽電子砲を改造して、エヴァンゲリオンがトリガーを引くことによって射撃される、巨大なライフル銃のようなポジトロンスナイパーライフルを急造します。
このくだりについて、よく「別にエヴァンゲリオンがいなくても、陽電子砲だけあればいいんじゃない?」という疑問がうんぬんされますが、エヴァンゲリオンは必要ですよ!
なぜなら、万が一この作戦を察知したラミエルからのビーム攻撃があった場合、それをふせぎながらポジトロン砲の照準を修正することのできる「安全な銃座」が必要だからなんですね。人間による遠隔操作だけでは、ポジトロン砲がズレた時になおせなくなっちゃう!
エヴァンゲリオンのエントリープラグはとにかく安全です。しかしラミエルの加粒子砲は攻撃力絶大! 6キロ離れた地点とはいえ、くらったら今度こそやばいかも……
そこで提案されたのが、エヴァンゲリオン初号機のポジトロン砲射撃を、エヴァンゲリオン0号機が手持ちの大型シールドを持ちながら前に立ってサポートするという陣形でした。
おぉ~、エヴァンゲリオン0号機! いたいた、黄色い1ツ目のやつ! ついに0号機が実戦に投入される時がきた!(作品本編では、0号機は「零号機」と表記されているのですが、めんどくさいのでわが『長岡京エイリアン』では0号機と表記させていただきます。のちに登場するエヴァンゲリオン「弐号機」以下も、おなじく2号機、3号機……としていきます。)
エヴァンゲリオン0号機は、ネルフ本部でかなり初期から開発されていた汎用人型決戦兵器シリーズのプロトタイプです。さすがに性能面では後継の初号機におとるものの、実戦でも充分に使えるものとして、その活躍が期待されていました。
んが! くしくもあのサキエルが日本に上陸した日の数時間前、本部内で行われていた0号機の機動実験が失敗し、専属パイロットの中学生女子は即入院ものの大ケガをするは、それをムリヤリ助けようとした怪しい総司令は手にヤケドするはの大惨事。
そんな中で急遽代わりにサキエルと戦うことになったのが、その日に来たばっかりの初号機パイロットだったわけなんです。しっかし、今はラミエルにのっけからドツかれたせいで意識不明になってるし、つくづく運の悪い中学生男子よ……!
とにかく、それ以来およそ1ヶ月にわたってブルペン落ちを余儀なくされていた0号機が、守備担当とはいえ、使徒相手の実戦に登板することに。大丈夫か!?
大丈夫か心配になるのは初号機のほうも同様で、急ごしらえで胸の装甲版は補修したものの、パイロットは夕方にやっと意識が回復した状態。まぁ、カラダはピンピンしてるんですけど……また乗るの!?
作戦決行まであと5~6時間。バタバタではあるものの、すべてがひとそろえ集まってきました。作戦名、「ヤシマ作戦」!
「ヤシマ」とはよく言ったもので、今回は「ヤシマ」という古名を持つ日本列島をあげての大作戦となりました。要するに、ポジトロンスナイパーライフルを射撃するためには日本全国の電力が必要なんです。
さぁ、そうこうしているうちに夜もふけ、日がかわった直後にヤシマ作戦決行とあいなったわけだったんですが……
まぁ……ね。具体的なヤシマ作戦の推移と結果は、私がつたない言葉をつらつら重ねていくよりも、手っ取り早くTVシリーズ『新世紀エヴァンゲリオン』の第6話か映画の『新劇場版・序』を観ていただくのが最善かと。
いいですねぇ! ハチャメチャな部分もあるものの、ほころびを感じさせない見事なスピード感とヴィジュアルのカッコ良さ。まさに前半戦最大の名場面です。まだ観てない人は幸せモンだよ、これからその感動を味わう楽しみが残ってるんだから!
ともあれ、ネルフが読んだ通りに見事、ジオフロントにドリルを到達させるところまではいったラミエルなんですが、TVシリーズ版ではポジトロン砲の1射目を加粒子砲の相撃ちでふせいだものの、続けてくり出した加粒子砲の2射目を0号機の大型シールドで受け止めながらのポジトロン砲2射目にコアを撃ち抜かれてしまいます。
「え~!! 1対2なんて卑怯じゃない! し、しかもイチャイチャしてる男子と女子が手を取り合って……これが愛というものの力だとでもいうの? わ、わたしもこれからは、恋にがんばってみよう、か、な……」
ズゴォオ~ン!! ラミエル轟沈! 掘削ドリルもあえなくその回転を止めました。
TV版では、死亡したラミエルの残骸は、先日のシャムシエルと同じくネルフによって回収・研究されることとなりますが、地下約1キロを掘り進んだドリル部分も含めたラミエルの解体はやたらと時間がかかり、シャムシエル戦までは極秘のこととされていた「使徒」とそれを撃退する秘密兵器「エヴァンゲリオン」の存在も、広く第3新東京市の市民に伝わることとなります。まぁ、パイロットの通う中学校の同級生などの間ではうすうす知られていたことでしたし、毎回毎回シェルターに避難させられていたわけなんですから、「なんか変な街だなぁ。」とはみなさん思ってはいたんでしょうが。
のちのことになりますが、市街地でのラミエル回収作業はおよそ1ヶ月かかることとなり、結果そのあいだの市街戦は困難となったため、第7使徒との戦闘は海岸線で行うこととなりました。
惜しいなぁ~! サキエルやシャムシエルに比べると格段に成長していたんですけどねぇ。でも今回は初号機と0号機、そして新兵器ポジトロンスナイパーライフルの連携なくしては人類側の勝利はなかったわけなんですから、ラミエルが強敵だったことに間違いはありません。ラミエル、グッドジョブ! 初号機パイロットと0号機パイロットの距離も縮まったし。
さて、いつもならここで第5使徒ラミエルの検証は終わりなんですが、ご存じの通り、TV版のラミエルと『新劇場版・序』の「第6の使徒」とは、わかりやすいアクションなども含めて、似ているようでビミョ~に違うポイントがけっこうあります。
次回は、他のもろもろ出てきた疑問点もあわせて、『新劇場版・序』における「第6の使徒」を中心に検証してみたいと思います。
しつこいでしょ~!? でも、使徒を愛しているのならば、ここまでやらねばならんのであります。ゆがみまくりの愛に、果たして明日はあるのか? ねぇか、やっぱ。
特務機関ネルフが守る第3新東京市に現れた3体目の使徒・ラミエル。今までの2体とは違い、破壊と目的遂行をしっかりと分けて行動する現実指向タイプ。
強力なATフィールドと加粒子砲を駆使して鉄壁の守備を誇るラミエルに対して、人類にうつ手はあるのかしら~?
ネルフ本部の分析により、ラミエルのエッチラオッチラ掘り進めるドリルシールドのジオフロント到達が10時間後であることが判明し、ネルフはそのタイムリミットまでにラミエルをほふる作戦を決行する必要性に迫られます。
あと10時間でなんとかしなきゃ! 単純に使徒のネルフ本部攻撃を最悪の事態と考えている作戦指揮官(28歳 女性)は頭をヒネくりまわしますが、前回に説明したようなネルフの「最高機密」を知っている主要幹部(画面に登場している人物は3名)は、
「どうせラミエルが行きたいトコは、さらに7キロ下にあるからなぁ……」
と、どことなく涼しい顔をしています。そのうちの1人である、指揮官の学生時代の親友でもあるエヴァンゲリオン計画の技術主任(29歳 金髪染めの女性)も、そのへんのことはおくびにも出さずに深刻顔。
「決めたっ。作戦内容は、使徒の攻撃範囲外からのエヴァー(指揮官の言い方です)による超長距離攻撃。射撃地点は使徒から6キロ離れた下二子山山頂。決行時間は翌日0時0分!」
早いな~、決断が! さすがはネルフの作戦指揮官。人類の未来を託されているだけのことはあります。でも作戦のためには、6キロも離れた距離の場所から、ラミエルのATフィールドとコアの両方をブチ抜くような大出力を持つ陽電子砲(ビーム・要するにラミエルの加粒子砲といっしょ)が必要になります。そんなの、どこにあんの!?
でも、彼女には奥の手があった。時間はない! さっそく茨城県つくば市の戦略自衛隊技術研究所に向かい、ネルフの特務権限と彼女自身が持っていた日本国との「外交カード」を利用して、そこで開発されていた衛星軌道攻撃用の陽電子砲(宇宙空間の人工衛星を撃てる!)を徴発します。 やっるぅ~!
ネルフ技術部はチャッチャとこの陽電子砲を改造して、エヴァンゲリオンがトリガーを引くことによって射撃される、巨大なライフル銃のようなポジトロンスナイパーライフルを急造します。
このくだりについて、よく「別にエヴァンゲリオンがいなくても、陽電子砲だけあればいいんじゃない?」という疑問がうんぬんされますが、エヴァンゲリオンは必要ですよ!
なぜなら、万が一この作戦を察知したラミエルからのビーム攻撃があった場合、それをふせぎながらポジトロン砲の照準を修正することのできる「安全な銃座」が必要だからなんですね。人間による遠隔操作だけでは、ポジトロン砲がズレた時になおせなくなっちゃう!
エヴァンゲリオンのエントリープラグはとにかく安全です。しかしラミエルの加粒子砲は攻撃力絶大! 6キロ離れた地点とはいえ、くらったら今度こそやばいかも……
そこで提案されたのが、エヴァンゲリオン初号機のポジトロン砲射撃を、エヴァンゲリオン0号機が手持ちの大型シールドを持ちながら前に立ってサポートするという陣形でした。
おぉ~、エヴァンゲリオン0号機! いたいた、黄色い1ツ目のやつ! ついに0号機が実戦に投入される時がきた!(作品本編では、0号機は「零号機」と表記されているのですが、めんどくさいのでわが『長岡京エイリアン』では0号機と表記させていただきます。のちに登場するエヴァンゲリオン「弐号機」以下も、おなじく2号機、3号機……としていきます。)
エヴァンゲリオン0号機は、ネルフ本部でかなり初期から開発されていた汎用人型決戦兵器シリーズのプロトタイプです。さすがに性能面では後継の初号機におとるものの、実戦でも充分に使えるものとして、その活躍が期待されていました。
んが! くしくもあのサキエルが日本に上陸した日の数時間前、本部内で行われていた0号機の機動実験が失敗し、専属パイロットの中学生女子は即入院ものの大ケガをするは、それをムリヤリ助けようとした怪しい総司令は手にヤケドするはの大惨事。
そんな中で急遽代わりにサキエルと戦うことになったのが、その日に来たばっかりの初号機パイロットだったわけなんです。しっかし、今はラミエルにのっけからドツかれたせいで意識不明になってるし、つくづく運の悪い中学生男子よ……!
とにかく、それ以来およそ1ヶ月にわたってブルペン落ちを余儀なくされていた0号機が、守備担当とはいえ、使徒相手の実戦に登板することに。大丈夫か!?
大丈夫か心配になるのは初号機のほうも同様で、急ごしらえで胸の装甲版は補修したものの、パイロットは夕方にやっと意識が回復した状態。まぁ、カラダはピンピンしてるんですけど……また乗るの!?
作戦決行まであと5~6時間。バタバタではあるものの、すべてがひとそろえ集まってきました。作戦名、「ヤシマ作戦」!
「ヤシマ」とはよく言ったもので、今回は「ヤシマ」という古名を持つ日本列島をあげての大作戦となりました。要するに、ポジトロンスナイパーライフルを射撃するためには日本全国の電力が必要なんです。
さぁ、そうこうしているうちに夜もふけ、日がかわった直後にヤシマ作戦決行とあいなったわけだったんですが……
まぁ……ね。具体的なヤシマ作戦の推移と結果は、私がつたない言葉をつらつら重ねていくよりも、手っ取り早くTVシリーズ『新世紀エヴァンゲリオン』の第6話か映画の『新劇場版・序』を観ていただくのが最善かと。
いいですねぇ! ハチャメチャな部分もあるものの、ほころびを感じさせない見事なスピード感とヴィジュアルのカッコ良さ。まさに前半戦最大の名場面です。まだ観てない人は幸せモンだよ、これからその感動を味わう楽しみが残ってるんだから!
ともあれ、ネルフが読んだ通りに見事、ジオフロントにドリルを到達させるところまではいったラミエルなんですが、TVシリーズ版ではポジトロン砲の1射目を加粒子砲の相撃ちでふせいだものの、続けてくり出した加粒子砲の2射目を0号機の大型シールドで受け止めながらのポジトロン砲2射目にコアを撃ち抜かれてしまいます。
「え~!! 1対2なんて卑怯じゃない! し、しかもイチャイチャしてる男子と女子が手を取り合って……これが愛というものの力だとでもいうの? わ、わたしもこれからは、恋にがんばってみよう、か、な……」
ズゴォオ~ン!! ラミエル轟沈! 掘削ドリルもあえなくその回転を止めました。
TV版では、死亡したラミエルの残骸は、先日のシャムシエルと同じくネルフによって回収・研究されることとなりますが、地下約1キロを掘り進んだドリル部分も含めたラミエルの解体はやたらと時間がかかり、シャムシエル戦までは極秘のこととされていた「使徒」とそれを撃退する秘密兵器「エヴァンゲリオン」の存在も、広く第3新東京市の市民に伝わることとなります。まぁ、パイロットの通う中学校の同級生などの間ではうすうす知られていたことでしたし、毎回毎回シェルターに避難させられていたわけなんですから、「なんか変な街だなぁ。」とはみなさん思ってはいたんでしょうが。
のちのことになりますが、市街地でのラミエル回収作業はおよそ1ヶ月かかることとなり、結果そのあいだの市街戦は困難となったため、第7使徒との戦闘は海岸線で行うこととなりました。
惜しいなぁ~! サキエルやシャムシエルに比べると格段に成長していたんですけどねぇ。でも今回は初号機と0号機、そして新兵器ポジトロンスナイパーライフルの連携なくしては人類側の勝利はなかったわけなんですから、ラミエルが強敵だったことに間違いはありません。ラミエル、グッドジョブ! 初号機パイロットと0号機パイロットの距離も縮まったし。
さて、いつもならここで第5使徒ラミエルの検証は終わりなんですが、ご存じの通り、TV版のラミエルと『新劇場版・序』の「第6の使徒」とは、わかりやすいアクションなども含めて、似ているようでビミョ~に違うポイントがけっこうあります。
次回は、他のもろもろ出てきた疑問点もあわせて、『新劇場版・序』における「第6の使徒」を中心に検証してみたいと思います。
しつこいでしょ~!? でも、使徒を愛しているのならば、ここまでやらねばならんのであります。ゆがみまくりの愛に、果たして明日はあるのか? ねぇか、やっぱ。