私魚人(あいうおんちゅ)~定年親父の魚三昧:タナゴ仕掛けとガサで出会った魚たち~

50年続けた魚遊び。胴長ガサガサもしんどい。ならば釣りだ!野遊びだ!タナゴから珍魚・駄魚釣りへ!地元の生き物探しへ!

キヌバリ日本海型(釣査256種目)をたった1匹

2020-08-29 17:26:38 | 海水魚
2020年8月29日(土)

キヌバリ日本海型を釣った。


180cmのタナゴのべ竿での256種目だ。




釣ったのは7月23日、友と日本海へ出かけたときのこと。

もう1カ月以上も書かずにほったらかしてたのは、山歩き・虫探しのせいでもある。

けど、この頃、近場の川も海もひどく釣れなくなっていて
たまに行っても、惨憺たる有様で
「こんな釣りなんかしてていいのだろうか?」
「せめて竿を出さずに、回復を待ちながら、観察だけですませよう」なんて落ち込んでるせいでもある。

ともあれ、漁港の浅瀬のアマモ場に泳いでてもよく目立つからね。
ほぼ見釣りで1匹だけ釣れた。


この腹の太さからメスっぽく思うなあ。


しまったなあ。
オスが釣れるように粘れば良かったと、今になって思う。

さて、キヌバリの胸ビレ後方の横線
太平洋(瀬戸内海)に生息するものは6本、日本海に生息するものは7本と
はっきりした違いがあることはよく知られている。

ところが、近縁のチャガラ


そのチャガラとの分岐については興味深い論文が書かれてる。
DNA分子と形態の解析に基づくハゼ科魚類,キヌバリとチャガラの太平洋側および日本海側の地域集団の進化
(2008)宮内庁HPより

まず、共通祖先からチャガラが太平洋集団と日本海集団にわかれる。
続いて、チャガラの日本海集団からキヌバリの共通祖先がうまれる。
そのキヌバリ共通祖先が太平洋集団と日本海集団にわかれる。

というのである。

であれば、キヌバリが2型にわかれた時代よりも
チャガラが太平洋と日本海にわかれた時代の方が古いということになるやん!

だとすれば、キヌバリの黒線の本数以上の違いが
見た目よくわからぬまでも明らかにチャガラでも起きてるってのが理屈ではないか。

実際、チャガラの地域集団ごとの形態の違いも示唆されてるみたいなのである。

そうなると、私が瀬戸内海で釣ったチャガラ(50種目)は『チャガラ瀬戸内海型?』に訂正しとかんといけんな。
(フフフ・・・釣った種類数を増やす伏線をひいとくのぢゃ!)

この日の釣り、実はとんでもない入れ食い状態。
他に釣れた魚の話は後日ということで・・・