私魚人(あいうおんちゅ)~定年親父の魚三昧:タナゴ仕掛けとガサで出会った魚たち~

50年続けた魚遊び。胴長ガサガサもしんどい。ならば釣りだ!野遊びだ!タナゴから珍魚・駄魚釣りへ!地元の生き物探しへ!

中華花鰍(とりあえず中華シマドジョウ)を見比べるの巻  台湾釣(ガサ)行記㉒

2017-01-15 08:53:55 | 台湾の魚たち
 2016年12月24日 土曜日

台湾東部の小河川支流での話の続きである。

友が中国と台湾に分布するシマドジョウである
Cobitus sinensis 中華花鰍(とりあえず中華シマドジョウと呼ぶことにする)を採集した。
中上流域の「ま、ここならシマドジョウ類おるわな」という流域におるのは日本と同じじゃ。

まず、斑紋がうすくなった成魚。


続いて若魚。


最後に幼魚。


シマドジョウ・スジシマドジョウの仲間についてだが
日本では2017年3月に「ドジョウだけの図鑑」が発刊されるくらいに細かく分類されている。

この「中華シマドジョウ」も本来は台湾西部に広く分布するとされていて
東部の分布については細かく記されていないのである。
しかも図鑑によっては「台湾南部の未だ十分に調べられていない新種」が記載されとったりもする。
台湾でも地域ごとの変異が大きいか、または細分化される可能性は高い。

これは採集場所ごとに見比べてみるしかあるまい。

まず、23日 台湾南部の小河川で採集した幼魚。


続いて、25日 台湾中西部の河川支流で採集した幼魚。


同じく幼魚。


う~ん? ちがうっぽいといえばぽいけど、分からんわ。
日本の場合も見た目だけじゃ分からんし。
結局ならべただけになったが、ま、ええがな。






カサゴ(訂正 ムラソイです)  面目(ない)躍如の巻   釣査57種目

2017-01-14 08:30:59 | 周縁魚
 2017年1月12日 木曜日

日本の岩礁帯での釣りの話の続きである。(ああ、ややこし!)

カサゴの幼魚である。体長5cmくらいのちっこいやっちゃ。

なんかオバQに似とる。笑わっしょうるがね、この顔。真剣さに欠けとるわ。

(追記:この魚はムラソイです。改めて訂正します。申し訳ありません。
    なお、カサゴは2018年3月24日のブログに掲載しています。
    ここにもその画像を載せておきます。2018年5月1日)





相棒がシロメバル5尾、ヒガンフグ1尾釣ったというのに
私はまだコモンフグ1尾というテイタラクである。
こうなりゃ一発逆転、これまでタナゴ仕掛けで釣れとらんもんを狙うしかないな。

釣りをしとるフリして岩の形をじっくりじっくり観察し、底魚がいそうなポイントを探すのである。
題して「釣りをしとるフリして岩の形をじっくりじっくり観察し、底魚がいるポイントを探す」作戦じゃ。
「おっさん、そのままやんかっ!」
「おっ! ここの割れ目ええんとちゃうん?」 心の声である。
そっと仕掛けを沈めてみる。
ゴッ。
「ちっちゃいアタリじゃ。ジワ~ッとあげてみるか。」 心の声である。
ゴゴゴゴッ。くわえたがなっ!




カサゴもメジャーリーグに所属しとるのであれこれ書かんど。

相棒はタナゴ釣りを始めてまだ3年。
長いことやっとる私には絶対に負けられない闘いがあるんである。
「しょっちゅう負けとるがな!」という声には無言をつらぬくしかないっ!(言い返せんのんかい!)
ワハハハハハ。今回は面目躍如である。

しかも大きな声では言えないが小さな声では聞こえないかくし玉がまだあるんぞ。

おっ! また書き忘れとったがっ!
「ナゴヤフグの正体」分かったで! 
調べてみたんである。
名古屋のことを尾張という。「尾張名古屋の・・・・・・」で有名な尾張である。
つまり「食うたらオワリのフグ」なんだそうだ。(なんじゃ! ダジャレかいっ! しょうもな!)
クサフグ・ショウサイフグ・コモンフグ・ヒガンフグなど、地域によってさまざまなフグが当てはまるとのこと。
冗談当たってしもうとるがな。
「おっさん、たまにポテンヒット打ちまんな。」
「ウソから出たマコト」ならぬ「ギャグから出たマコト」だったんであった。

七星鱧(コウタイ)を友がゲッツ!の巻    台湾釣(ガサ)行記㉑

2017-01-14 07:43:12 | 台湾の魚たち
 2016年12月24日 土曜日

池を出発。台湾東部を北上する。
数年前に友が採集し「結構楽しかったでえ」という小さな支流へ向かった。
「ありゃ? ぜんぜん水もボサもないわ! こりゃあかん。」

こんなところである。


「そうはいうても右岸にちょっとボサあるで。上流に堰もあるし水ためとるかもしれん。」
「ほんならやってみる?」
友は下流でガサ、私は上流で釣りをすることにする。

しばらく友のガサのようすを高い護岸の上から眺めてたら、
「とったど~! コウタイじゃあ~!」友の嬉しそうな声が轟いたんである。




しばらく記念撮影。
高い護岸(雨季ここまで水位が上がるっちゅうことやね)の上からパチリバチリ。

カムルチー・タイワンドショウと同様に日本へ移入されたいわゆる雷魚(スネイクヘッド)の一種である。
外来生物法で要注意外来生物に指定されてはいるけど、国内に分布を広げているわけではないらしい。
「腹ビレがない」という変わり者である。

水族館やペットショップ(きれいな幼魚でっせ!)で見たことはあるが、野生もんは初めて見るわあ。
日本ではファンも多いようで1尾1000円くらいで売られとったりする。
しかもコウタイとしてはとても大きくどこも傷んどらんわ。

下流へ下流へとドンブラドンブラ下ってった友はその後死体を含め何尾か確認したらしい。
サスガじゃね。

えっ? 釣りはどうなったんかってか?
ほりゃボウズですがな。ピクリともせんがな。
苦労して苦労して右岸側から堰の上にある大きな淵まで降りてったというのに・・・・・・。
友の採集が終わるまで「ひま~でひま~で」ウロチョロウロチョロするしかないわなあ。
ま、そんなときもあるで。

コモンフグ  ナゴヤフグの正体を探るんじゃ!の巻   釣査56種目

2017-01-13 08:14:49 | 周縁魚
 2017年1月12日 木曜日

再び同じ地を訪れた。
「あの逃がしたフグが釣りたいッ! 釣りたいッ!」と相棒がのたもうておられるんである。
私も親しくなったおじさんが言うてた「ナゴヤフグとは?」が知りとうてたまらん。

近くの小川で胴長はいてかるくひとすくい。
ミナミヌマエビを手に入れ、予備にとっといたアミエサとともに出かけたのであった。

コモンフグの幼魚である。






相棒がポンポンとシロメバルを釣り上げちょんのに私はボウズ。
やむ無く、水深が浅い泳いじょる魚が見えるところで竿を出す。
「おっ! ちっちゃいフグが近づいてきようるで! 食えっ! 食えっ! 食えっ!」
チョコボール化した(古いねえ~)私の願いもなかなか届かない。
かじりとっていきよるんである。

ミナミヌマエビの殻をむいて、ちっちゃい白身をハリ先につける(老眼にとって如何に困難なことか!)。
「また来ようるで。あっ! くわえたかも・・・・・・」
ウキが少し沈んで水中にとまっとる(ゼロバランスにしとるけえな)。
今じゃあ! 
クルクルッ、スコッ。 小さなフグの引きはとってもちっちゃい。

「やっぱりコモンフグじゃったんじゃあ!」
予測が見事当たったし、この1尾で十分じゃ、と満足しとると・・・・・・

相棒がヒガンフグを釣り上げやがんの。






もお~、ややこしいことすんなやあ!


しかも、この日出会った釣り人によると
「金色と銀色に包まれた気持ち悪いフグ」も釣れるという。
シロサバフグかいね?
ますますこんがらかってしもうたがな。

ちなみにコモンフグ、目の下に小さい白い点があることでクサフグと見分けるのが一番分かりやすいそうだ。
大変おいしいらしいけど、しろうとなので手は出さんのんである。

「おじさんが言うとったナゴヤフグ(方言らしい)の正体を言うど!」
「おっ! おっさん結論発表やで。」
「ナゴヤフグの正体は、コモンフグかヒガンフグか金銀体色のフグか未だ釣っとらんフグじゃ。」
「そのまんまですやん。」

続く。

とっても人の良い釣り人に出会う!の巻    台湾釣(ガサ)行記⑳

2017-01-13 07:31:35 | 台湾の魚たち
 2016年12月24日 土曜日

一番楽しみにしてたタイワンタナゴも釣れ、次のポイントへ移動じゃあ!
と、その前にどうしても気になっていたことを済ませておかねば。
「なあ、何釣っとるんか見せてもらおうやあ。」
「えっ? 失礼じゃろお!」
「ビク上げて覗くだけじゃし、ダメならダメでええし・・・・・・」
友が有無を言う前に、目星をつけていた釣り人へとズンズン足取りを速める。
「ソーリー。ウィルユーショウミーユアフィッシュ? OK? OK?」
と、池に浸けとるビクを指差す。
私はこんなときとんでもなくズーズーしく厚顔無恥な男へと変貌するのである。
「OK! OK! OK! OK!」
おじさん飛び上がらんばかりにビクへ駆け寄りよるがな。
ビクをすばやく持ち上げ、私たちの前の芝生で全部ぶちまけたがなっ!
「どうぞ! どうぞ!」と身振り手振りで言うておる。

フナ類・ティラピア類とヘミクルター類がおるおる! おじさんたくさん釣っとるわ!

フナ類・ティラピア類は、そのまま撮影。


ヘミクルター類は今後出会えんかもしれんから観察ケースに入れさせてもろうて撮影。

「謝謝! 謝謝! サンキュー! ありがとう!」言うてビクへ戻そうとすると
「どうぞ! どうぞ!」と、このヘミクルターを譲ってくれようとする。

何なんだ? この無償のやさしさは? 
私の予測をはるかに超えるおもてなしの対応をホンマさり気なくやってくださるんである。
最初はたまたまだと思っちょったが、
この旅の終わり頃には台湾の人の根っこにある日常のマナーなんだと分かってきたんであった。

さ、次へ移動じゃあ!