きのう、福井県の「三国競艇場」に於いて
「第6回ヤングダービー」優勝戦が行われた。
同大会前年優勝者、
G3イースタンヤング、ウエスタンヤング優勝者、
当年9月1日時点で満30歳未満の勝率上位者によるプレミアムG1競走。
つまり「ヤングダービー」とは“若武者ナンバー1決定戦”である。
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ご存知の通り、きのうは日本海を台風17号が縦断。
開門前、入場口に並んでいる際は、時折、体が傾くほどの強風。
徐々に治まる予報ではあったが
10メートル以上の風が吹く大荒れのコンディションの中で幕が開いた。
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レースは、全艇「安定板」装着。
序盤は「展示航走」1周、「本番レース」2周となった。
分かる方には分かるだろうが、これは安全を考慮した措置。
しかし、それでも波乱は起こる。
第3レース、一番人気を背負った1号艇が風に煽られて転覆した。
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事故艇周辺では基本的に「追い越し禁止」。
安全を確保しながら原則として右側を通過しなければならない。
こんな時、活躍するのが「レスキュー艇」である。
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全長5.7メートル、総重量650キロ。
床面積が広く、左右の乗降ゲートが低い。
普段は競争水面の隅に待機し、
事故が起こるとレーサーを救助したり、転覆ボートを曳航したりする。
また、優勝選手を乗せてウィニングランを行ったり、イベントでも運用。
競技にはなくてはならない存在だ。
果たして最後に乗艇するのは誰か?
頂上決戦の時が近付きつつあった。
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ちょうど、同じフロアに生中継番組「BOAT RACEライブ」の放送ブースが設置。
元サッカー日本代表の「武田 修宏」、タレントの「川村ゆきえ」が司会進行。
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ゲストに、ボクシングWBC世界ライトフライ級王者「拳四朗」。
解説にボートレースアンバサダー「植木道彦」が座る。
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この人はスゴイ人なのである。
デビュー3年目、桐生競艇場でのレース中に転覆。
後続艇のプロペラと接触し、75針を縫う大怪我を負う。
一時は復帰すらも危ぶまれた半年後、
カムバックの舞台として選んだのは、桐生競艇場だった。
賞金王決定戦優勝3回、10年連続賞金王決定戦出場。
9年連続獲得賞金1億円超え。
現役時代の圧倒的な強さと不屈の心を称え、
ファンからは“不死鳥”、“艇王”と呼ばれている。
間近で、そのご尊顔を拝し感激したのは、言うまでもない。
さて、優勝戦である。
1号艇:永井彪也 (東京)
2号艇:福田宗平 (大阪)
3号地:村岡賢人 (岡山)
4号艇:豊田健士郎(三重)
5号艇:宮之原輝紀(東京)
6号艇:今泉友吾 (東京)
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荒ぶる風は北へ去り、12レースの風速は6メートル。
僕は、12-12-流しの3連単と、1235の2連単BOXを投票。
ファンファーレを待った。
出走! やはり戦前に予想したとおり、赤いカポックが舳先を翻し後ろに引く。
ダッシュ4艇、スロー2艇でスタート!
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横一線! 3の仕掛けは失敗に終わった。
2が意表を突く捲りに出たが、これも不発。
活路を見出したのは、4。
外へ流れた2と3の間を鋭く差し込んできた!
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結果、1-4-2。
最後にレスキュー艇に乗り込んだのは「永井彪也」だった。
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おめでとう!
僕の舟券は完敗。
でも、一日を通して楽しめた。
このリアルが全てである。