つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

大樹の運。

2017年10月30日 23時07分26秒 | 自然
日本列島は、2週続けて台風に襲われた。
きのうは「台風22号」が太平洋側を掠めるように北上。
前週は「台風21号」が、各地に大きな被害を与えた。

わが津幡町は、幸いどちらも直撃を免れ概ね無事。
但し、局地的に爪跡が残った。

津幡川沿いの大イチョウが倒木。
幹が裂けている様子から、おそらく強風で圧し折られたものと思われる。
夏には青葉、秋には黄葉(もみじ)。
川面に映る姿は散歩中の眼福の1つだったが、
もうお目にかかれないと思うと残念でならない。

一方、ほんの少し離れた「おやど橋」袂のタブノキは息災。
多少葉を散らした位で、相変わらず元気である。

橋は、かつて何度も水害で流され架け替えられたものの、
タブノキは生き残ってきた。
明治10年(1877年)の大火も乗り越え、
大正末期、昭和の拡幅工事の際も伐採を回避。
物言えぬ、動けぬ樹木が留まり続ける為には、
どれ程の幸運が必要なのだろう。

しばしそんな事を考えて振り向くと、欄干で羽を休める鳩と目があった。

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新規参入の思い入れ。

2017年10月29日 14時19分46秒 | 日記

撤退から1年余り。
手つかずになっていた「シメノドラッグ津幡店」跡地の後釜が決まった。
流通激戦区・津幡町に上がる、新たな鬨の声。
兵庫県に本拠を置き、全国にFC展開するチェーン店
「業務スーパー津幡店」が開業したのである。

これで近隣だけでも7つの大規模小売店が鎬を削る事に。
コンビニ、ドラッグストアも多く、少し足を延ばせばイオンもある。
些か(いささか)飽和状態。
過当競争消耗戦の行く末を憂慮しつつ少々調べたところ、
新規参入の心情を知った。

『石川県内で9店舗目となる業務スーパーを出店する津幡町は、
 金沢市のベットタウンです。
 津幡町にあった食料品スーパー「ビッグママ」(2012年に買収される)に、
 現社長(山本加津雄)が就職したエリアであり、
 「第二の故郷」と呼ぶほど思い入れのある土地です。
 本社がある宝達志水町と金沢市をつなぐ店舗となり、
 津幡町に住む皆様に食料品を提供することで、
 笑顔があふれる食卓を実現したいと考えています。』
(※「株式会社モアショップヤマモト」プレスリリースより抜粋)

そうだったのか。
よくぞライバルの多い町へやって来るものだと思ったら、
今は無き「ビッグママ」ゆかりの人物による選択だったのか…。

では最後に「在りし日のビッグママ」と、
僅かに残る「面影」を掲載して結びとしたい。

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拝啓、橋の下より。

2017年10月28日 19時46分13秒 | これは昭和と言えるだろう。
「橋」は、地勢的に断絶された所を行き来するため、
人がわざわざ大変な労力を払って架けた造作物。
故に、当然、通行量は少なくない。
足音に話し声。
銀輪が回る音。
エンジンの機械音や排気音。
橋の上では様々なサウンドが飛び交っているが、
その真下に身を置くと、実際の距離よりも遠ざかったような気がするから不思議である。
…津幡川に架かる「住ノ江橋」の下。
ここが、ある時期の僕にとっては必要な空間だった。

前回の投稿「前略、道の上より」では、
幼児期の遊び場である住宅街の道について思い出を書いた。
今回の投稿は、それから数年後の心覚えである。

思春期の入口が見えてきた頃、僕は時々、妙に一人になりたくなってここを訪れた。
漫画雑誌や文庫本片手に時間をつぶしたり、
水鳥が羽ばたき、魚が泳ぐ姿を観察したり、
川面に石を投げたり、水の流れを見つめたり、
何をするでもなく、ただ無為に過ごしたりした。
きっと、芽生え始めた羞恥心や体面・見栄、性衝動など、
体の奥底で胎動する「大人」に戸惑い、紋々としていたのである。

あれから時が経ち、僕はオッサンになった。
戸惑いや紋々との付き合い方を学んだからか?
あるいは、諦念の味を覚えたからなのか?
いずれにしても「住ノ江橋」の下に陣取る事は、もうない。

…が、散歩の折にはつい足を運び川面を眺めてしまう。
橋の上より。

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前略、道の上より。

2017年10月22日 13時52分54秒 | これは昭和と言えるだろう。
人の行動範囲は、ある時点まで成長に従って拡大する。
僕の場合は、今がピーク。
まあまあ健康で、それなりの元手もあり、日本中~海外にも足を運ぶことが可能だ。
もちろん、仕事や生活のしがらみから「いつでも」出来る訳ではないが、
遣り繰りすれば、とりあえず「動ける」。
しかし、金も術(すべ)も体力もない幼い頃の活動は棲家の周囲がせいぜい。
…古い住宅街の狭い道。
僅か20メートルに満たないここが、僕にとっての世界の果てであり、遊び場だった。

マイカーが高値の花だった時代に造成されたため、自動車の通行を考慮していない道。
車同士がすれ違うのに難儀する程だが、かつてそんな心配は必要なかった。
だから、幼馴染と一緒にキャッチボールや缶蹴り、徒競走に興じたり、
何処からか這い出てきたシマヘビを捕まえてアスファルトに叩きつけたり、
銀玉鉄砲を撃ちあったり、爆竹やカンシャク玉を鳴らして騒いだり、
直に胡坐をかいて漫画を読み耽ったり。
この道の上で、散々遊んだものである。

あれから時が経ち、僕はオッサンになった。
散歩の折に見かけるご近所の方々もご高齢になった。
営みも移ろっている。

長きに亘って営業していた美容院の灯か消えた。

51年か…。
お疲れさまでした。

また、最初に掲載した画像のどん付きにある住宅が売りに出されていた。
ここには昔、学校の先生が住んでいたっけ。
今も健在なのか?何方で暮らしているのか?知る由もない。

その建物の裏、ホタルやカエルを追った場所で、
風に揺れる稲穂を見かけなくなって久しい。
たった半世紀前と比べ、世界は変わった。
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津幡短信vol.36

2017年10月21日 10時04分32秒 | 津幡短信。
津幡町に関するよしなしごとを簡潔にお届けする不定期通信。
今回は、以下の2本。

【本日、どまんなかフェスタ】

本日(10/21)午後2時より、秋恒例の催し「どまんなかフェスタ」が開催される。
会場は、津幡町のどまんなか…「四ツ角・おやど橋周辺」。

スケジュールは以下のとおり。
@14:20~第11代ミスつばた白鳥姫認証式
@14:50~ソリッドダンスサークル演舞
@15:10~リトルウィングス演舞
@15:30~プティエンジェル演舞
@16:00~石川高専吹奏楽部の演奏とダンス同好会演舞
@17:15~ベンチコンテスト表彰式と抽選会
@18:15~JACKライブ
@19:00~大抽選会

津幡町中心商店街を盛り上げようと始まった「どまんなかフェスタ」。
今年のテーマは「星とダンスと音楽と」。
仮設ステージでは、各種サークルによるダンス演舞やバンド演奏。
「ベンチコンテスト」とは「石川高専建築学科」の学生が間伐材を活用し作成したベンチのお披露目。
他、ふれあいテント市や大抽選会などが行われる予定だ。
空模様が気になるところだが、お時間と都合が許せばお出かけ下さい。
僕も足を運んでみようと思っている。

【KからFへ】

経営統合が発表されたのは、2016年9月。
以来、街角から次第に「K」が消えつつある。
わが津幡町の店舗も同様。
「サークルK 津幡中須賀店」は…

「ファミリーマート 津幡中須賀店」へと変貌。

見慣れた景色が無くなるにあたり、その歴史と由来を記録しておきたい。

『サークルKの歴史は、米国ザ・サークルK・コーポレーションの創始者が、
 テキサス州で食料雑貨店「Kay's Drive-In Grocery Store」の3店舗を
 1951年に入手したことから始まりました。
 店舗数が10店舗に達した1957年、アリゾナ州へ進出するにあたり、
 新たなロゴマーク「circleK(サークルK)」が考案されました。
 当時、アメリカ西部で盛んだった牛の放牧をヒントに、
 「Kay's・・・」の頭文字「K」を○で囲み、
 牛の所有者を示すための「焼印」を連想させるデザインとしたのです。』
(※『  』内、ユニーファミリーマートホールディングスHPより引用)

ロゴの配色「オレンジ」はアリゾナ州の夕日の空の色。
       「赤」はアリゾナ州の、夕日に照らされた山の端。
       「紫」は夕日に照らされた大地の色を表している。
「K」の原点は、荒れ野の中に築かれた人工のオアシスだった。

<津幡短信vol.36>
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