先週から、通勤の車内でヘビーローテーションなのは、
「桑田佳祐」のニューアルバム「MUSICMAN」である。
去年、猛暑の8月6日…「津幡町から湘南へ、エールを送る。」と題し、
流行歌の1つとして「サザンオールスターズ」を口ずさみつつ旅をした事。
また、食道癌との闘病を決意した彼に向けて、
ラジオパーソナリティと共にエールを贈りたいと投稿した。
あれから半年余り。
平成22年2月23日、彼はシーンに帰ってきた。
それは、文字通り死の淵から甦った夜明け。
…という事で「今日の一枚」は「新生・桑田佳祐」を祝す意味を込め、
津幡の空の夜明けである(笑)
彼がメインボーカルを務める「サザンオールスターズ」は、
“国民的ロックバンド”と呼ばれるほどメジャーな存在。
ソロ・アーティストとしても、数多くのヒット作を手がけてきた。
でも…「サザン」と「ソロ」…同じ人が関わる2つの音楽は、
かなり趣が異なっている。
ヒット路線のポップなバンドサウンドに対し、シンプルで力強いソロワーク。
「サザン」が七色に輝く“真昼の湘南”だとすれば、
「ソロ」はモノトーンの“夜の海岸”。
そして、夜の世界にこそ「桑田佳祐」の本当の個性が
見え隠れしているように思える。
例えば「真夜中のダンディー」。
あるいは、最愛の母を亡くした慕情と哀しみをブルースハープにのせた「月」。
さらに、人が心に内包する闇を映した「東京」や「現代東京奇譚」。
などなど…。
果たして「MUSICMAN」は昼も夜もない「今」が詰まっていた。
幕開けは「現代人諸君!!」と書いて
「イマジン・オール・ザ・ピープル」。
政治を非難し、世の中を憂いて、
それでも立ち上がる民草の気持ちを代弁している。
サウンドも激しく小気味いい。
これは「サザン」にはないニュアンスだ。
ラストに収められた「月光の聖者達(ミスター・ムーンライト)」は
ビートルズ来日に端を発する自らの音楽体験を歌ったバラード。
世界のポップスを塗り替えた「ビートルズ」に影響を受けた世代は、まだ多い。
歌を通して、共通の追体験をする人々も大勢いるだろう。
僕もその1人だ。
また、プンプンと漂う「昭和歌謡」の匂いも、やはり心の底をくすぐる。
「MUSICMAN」は「55歳の桑田佳祐」そのものであり、
同じ時代を生きてきた日本の現代人(イマジン)の典型だ。
白砂の真中に真紅の女体を置いたジャケットは「日の丸」にも見える。
和魂洋才を旨とする日本人。
アーティストが自らをそう律したビジュアルは、
北陸の片田舎・津幡に暮らす僕らにとっても無縁ではない。
「桑田佳祐」のニューアルバム「MUSICMAN」である。
去年、猛暑の8月6日…「津幡町から湘南へ、エールを送る。」と題し、
流行歌の1つとして「サザンオールスターズ」を口ずさみつつ旅をした事。
また、食道癌との闘病を決意した彼に向けて、
ラジオパーソナリティと共にエールを贈りたいと投稿した。
あれから半年余り。
平成22年2月23日、彼はシーンに帰ってきた。
それは、文字通り死の淵から甦った夜明け。
…という事で「今日の一枚」は「新生・桑田佳祐」を祝す意味を込め、
津幡の空の夜明けである(笑)
彼がメインボーカルを務める「サザンオールスターズ」は、
“国民的ロックバンド”と呼ばれるほどメジャーな存在。
ソロ・アーティストとしても、数多くのヒット作を手がけてきた。
でも…「サザン」と「ソロ」…同じ人が関わる2つの音楽は、
かなり趣が異なっている。
ヒット路線のポップなバンドサウンドに対し、シンプルで力強いソロワーク。
「サザン」が七色に輝く“真昼の湘南”だとすれば、
「ソロ」はモノトーンの“夜の海岸”。
そして、夜の世界にこそ「桑田佳祐」の本当の個性が
見え隠れしているように思える。
例えば「真夜中のダンディー」。
あるいは、最愛の母を亡くした慕情と哀しみをブルースハープにのせた「月」。
さらに、人が心に内包する闇を映した「東京」や「現代東京奇譚」。
などなど…。
果たして「MUSICMAN」は昼も夜もない「今」が詰まっていた。
幕開けは「現代人諸君!!」と書いて
「イマジン・オール・ザ・ピープル」。
政治を非難し、世の中を憂いて、
それでも立ち上がる民草の気持ちを代弁している。
サウンドも激しく小気味いい。
これは「サザン」にはないニュアンスだ。
ラストに収められた「月光の聖者達(ミスター・ムーンライト)」は
ビートルズ来日に端を発する自らの音楽体験を歌ったバラード。
世界のポップスを塗り替えた「ビートルズ」に影響を受けた世代は、まだ多い。
歌を通して、共通の追体験をする人々も大勢いるだろう。
僕もその1人だ。
また、プンプンと漂う「昭和歌謡」の匂いも、やはり心の底をくすぐる。
「MUSICMAN」は「55歳の桑田佳祐」そのものであり、
同じ時代を生きてきた日本の現代人(イマジン)の典型だ。
白砂の真中に真紅の女体を置いたジャケットは「日の丸」にも見える。
和魂洋才を旨とする日本人。
アーティストが自らをそう律したビジュアルは、
北陸の片田舎・津幡に暮らす僕らにとっても無縁ではない。