
衆院平和安全法制特別委員会の中央公聴会に公述人として出席する(右から)外交評論家の岡本行夫氏、小沢隆一・東京慈恵医大教授、木村草太・首都大学東京准教授、村田晃嗣・同志社大教授、山口二郎・法政大教授=国会内で2015年7月13日、長谷川直亮撮影
http://mainichi.jp/graph/2015/07/13/20150713k0000e010096000c/001.html
安保法制:5人中3人「違憲」…中央公聴会、有識者が意見
衆院平和安全法制特別委員会は13日午前、有識者の意見を聞く中央公聴会を開いた。憲法や外交・安全保障の専門家ら5人が出席。野党推薦の3人が法案に否定的な見解を表明し、与党推薦の2人が賛意を示した。中央公聴会は採決の前提と位置づけられており、与党側は採決の環境が整いつつあるとして、週内の衆院通過を目指す構えだ。野党推薦は小沢隆一東京慈恵医大教授(憲法学)▽木村草太首都大学東京准教授(同)▽山口二郎法政大教授(政治学)−−の3人。小沢氏は、法案に盛り込まれた集団的自衛権行使の規定が「歯止めのない行使につながりかねない」と批判。「学界には、政府の閣議決定に合理性・正当性がないという点で幅広い一致が見られることを重視してほしい」と求めた。木村氏は集団的自衛権の行使容認は「日本への攻撃の着手がない段階で武力行使を根拠付けるもので、明白に違憲だ」と指摘。こうした見解で「法律家の大半が一致しており、裁判所も同様の見解をとる可能性は高い」と述べ、行使容認には憲法改正が不可欠との見方を示した。山口氏も集団的自衛権の行使容認を「専守防衛を逸脱し、憲法違反だ」と批判。政府側が行使の判断を「総合的に決める」と説明していることを挙げ「明確な定義がなく、武力行使を制約する縛りにはならない」と懸念を表明した。一方、与党推薦は外交評論家の岡本行夫氏と、村田晃嗣同志社大学長(政治学)の2人。岡本氏は海外で外国軍隊が日本人を救出した事例を紹介し、安保法案に関し「各国の善意と犠牲で国民の生命、財産を守ってもらい、『それでよし』としてきた日本のあり方を転換する歴史的な分岐点だ」と高く評価した。村田氏は関連法案を巡って憲法学者から「憲法違反」との指摘が出ていることについて、「憲法の精神を守るのは言うまでもないことだが、これは安全保障の問題でもある。安保の学会では多くの専門家が肯定的回答をするのではないか」と主張。集団的自衛権行使の規定などにあいまいさが残ることを認めたうえで「いまだ起きていない事態を想定し、あいまいさを払拭(ふっしょく)するのは難しい」と理解を示した。【青木純、飼手勇介】
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平和安全特別委員会公聴会
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