陸幕も「大東亜戦争」 侵略の美化ここにも
靖国神社HPほぼ丸写し
1月に陸上自衛隊幹部らが靖国神社を集団参拝する際に陸上幕僚監部が作成した内部文書で、靖国神社の文章をほぼ引き写して「大東亜戦争」という呼称を肯定的に使っていたことが13日、本紙の調べでわかりました。この表現を巡っては、陸自大宮駐屯地(さいたま市)の第32普通科連隊がSNSで投稿し、その後、削除していました。
「大東亜戦争」の表現を使っていたのは、「令和6年の年頭航空安全祈願ロジ」と題する内部文書です。防衛省が日本共産党の穀田恵二衆院議員に資料提出したもので、「陸上幕僚監部内で組織的に共有された行政文書」(4月3日・衆院外務委員会での鬼木誠防衛副大臣答弁)です。
文書では、1月9日の小林弘樹陸幕副長(現、中部方面総監)ら幹部の参拝経路や時程表などが記されています。
「靖国神社の起源等」というページでは、同神社の歴史を紹介。その中に「…大東亜戦争(第2次世界大戦)などの対外事変や戦争に際して国家防衛のために亡くなられた方々の神霊が祀(まつ)られており、その数は246万6千余柱に及びます」「…大東亜戦争終結時にいわゆる戦争犯罪人として処刑された方々などの御霊(みたま)も祀られています」と記載されています。どちらの記述にも下線があり、参拝参加者らに強調して伝えたい箇所とみられます。
靖国神社のホームページにある「靖国神社の由緒」というコーナーでは、内部文書とほぼ同じ文章を記載しています。
「大東亜戦争」という呼称は、戦後、GHQ(連合国軍総司令部)が国家神道との決別を求めた「神道指令」で「国家神道、軍国主義、超国家主義」に緊密に関係する言葉だとして、使用を禁止しました。日本政府も「一般に政府として公文書で使用していない」(8日、林芳正内閣官房長官)としています。
32連隊の「大東亜戦争」の投稿を巡っては、木原稔防衛相が「硫黄島が激戦の地であった状況を表現するため、当時の呼称を用い、その他の意図はなかった」と、苦しい釈明に追われています。
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