穴にハマったアリスたち

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シムーン 第26話(最終回)「彼女達の肖像」

2006年09月27日 | アニメ・深夜 NHK シムーン感想その他
とうとうやってきた最終回。
でも、ラジオ「電波 DE リマージョン」は放送継続。
当分シムーン分が補給できそうで良い感じですが、いつまで続けてくれるんでしょう、これ。

・シムーン 第26話(最終回)「彼女達の肖像」

元々、喜多村英梨さん(アムリア役)目当てで見始めたこの番組。
第1話の印象が良かったのでそのまま視聴し続けたのですが、思いのほかしっかりハマって見てしまいました。
今にして思えば、序盤でやってたことはなんだったんだろうとも思いますが、あの雰囲気は結構好きでした。

また、エンディング曲「祈りの詩」が素晴らしすぎ。
 『空へ舞い上がれ 祈りの詩』『おそれずに 飛び立つ勇気…強く』
私の中で「シムーン」といえばコレでした。

話の中で一番印象に残ったのは第14話「冒さざるもの」。ワポーリフがシムーンを解体する話。
正直、あの話は普通に泣いた。
それ以外でも、イロモノともいえるこの番組の世界設定をきっちり生かした話作りをしてきたのが意外に意外で、思わぬ当たり番組だったように思います。

途中から、シムーンに関する謎解き方向に行くのか、そういったことは完全放置で群像劇をやるのか心配してたのですが、後者に進んで個人的には嬉しかったです。
まぁ、シムーンが何だったのかとか、何で女しか生まれないのかとか、色々謎は残っていますが、もったいぶった理由づけをされるよりは良かったかなと。
現実世界にも、「何か由来はあるだろうけどよく分からないもの」なんて山のようにあるし、そういった謎解きよりも、それらのギミックを使って何をやるのかの方に興味がありました。
(実際、謎といっても、由来は分からなくても意図は分かるものばかりでしたし)

とにもかくにもこのアニメ、特異な設定をテーマに融合させてたのが見事だったと思います。
「シムーン」「少女しか生まれない」「泉で性別決定」「翠玉のリマージョン」、最初は原作者の頭は膿んでるのかとも思いましたが、まさか、ここまでちゃんと昇華できるとは。
最終回の、「永遠の少女」を送り出し、それに思いを馳せる元テンペスト隊の面々の描写は、痛いほど心情が伝わってきました。なんて綺麗なラストシーン。

で、その最終回。印象に残ったところだけピンポイントで。

【リモネ&ドミ姐さん】
「泉に行かない」ことのデメリット、異世界組はどうするのかと思っていたのですが、やっぱり降りかかってる模様。
テンペスト隊の人たちから忘れ去られてる節がありますが、彼女達も「永遠の少女」。
半端不死になった彼女たちの今後がとてもとても気になります。

…ところで、この二人が辿りついてた世界、普通に考えて「過去」ですが、「実は未来」と解釈しても面白いことになる気がする。

【ロードレアモンさん】
ロードレが!マミマミのコスプレしてる!!

【カイム姉さん】
姉さん:
 「パラ様の息が♪」

暗い雰囲気を一転させたナイス発言。
空気を完璧に読んだのか、完璧に無視したのか。
判断に超悩む。

【ワウフさん】
ヴューラさんのパルなんて、さすがに予想できんわ。

【アーエルさん】
一応主人公のアーエルさん。その実、一番存在意義がなかったような…。
真っ当な百合アニメになっていたら、ラストはアムリアと殴り合いエンドだったんでしょうか。
それはそれで見たかった…。

【少女B】
クレジットに有った謎の人物。
消去法でリモネさんにコナかけてた娘ですか?
さすがはアムリアもどき。どこに行っても略奪愛か。

てか、前情報がなければ中の人がキタエリだとは分かりませんでした。声優さんは化け物。

【ラストの落書き】
思いがけない超大作。パラさま超頑張った。
そしてさりげなく自分をアピールするお茶目さん。
さらにはアムリア姐さんまでちゃんといるあたりが芸が細かいです。

てか、タブー扱いだったアムリアを描ける気になったあたりに、それを刻んだ時の心境が偲ばれる気がする。

【ラストの落書き&テンペスト隊の語り】
テンペスト隊の皆様:
 「なぜあんなにも僕達は拘っていたのか。アーエルとネヴィリルを違う世界に送り出すことに」
 「俺達は刻みたかった」
 「自分達は、確かにここにいたんだと」
 「自分達が、確かにいたんだということを刻みたかった…」
 「アーエル、ネヴィリル、君たちは今頃どこにいるのだろう。僕たちの『永遠の少女』は…」

人は誰しも大人になるし、「今」はやがて思い出に。
かつては大事にしていた気持ちも、時間とともに風化して失われ。
一度選んでしまえば、もう二度とかつての自分、かつての環境には戻れない。

でもそれらは確かに、そこに在った物。
たとえ自分が忘れてしまっても、あのときの気持ちはそこに存在した物。
「永遠の少女」として送り出した二人に想いを馳せるとき。いつまでも変わらない二人の存在を思うとき。
本来失われてしまうはずの儚いものが、確かに在ったと感じ取れる。
どれほど時がたって、以前の華やかさが失われても、いつまでもあの時の笑顔のまま残り続ける、壁に刻んだ落書きたちのように。

ぶっちゃけ、アーエルたちはどこかで野垂れ死んでるかもしれないし、少なくともオナシアさんのように粉吹いて大変なことになるのは確実。
そういう意味では、決して文字通りの「永遠の少女」ではないのですが、そんなことはどうでもいいこと。
別の世界、別の選択肢を選んで飛び立っていった仲間を想うこと、それによって確かにそれがそこに在ったと信じられること。
…そういった気持ちこそが「永遠の少女」なのだし、その象徴として、いつまでもアーエルたちは「永遠の少女」として在り続ける、そんなことを思ってみた。


以上。「シムーン」全26話。
密かに、当ブログで初回から最終回まで、リアルタイムで感想を書き上げた番組はこれが初でした。
スタッフのみなさま、本当にありがとうございました。


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【「電波 DE リマージョン」より】

高橋さん:
 「今日もシムーン世界のことを教えてくださいね~」
ロードレ嬢さん:
 「はい。まずは告知です!」

最後の最後までこのお嬢様は…。
コメント (6)
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