50分も電車が動きませんでした。
ボランティアとはいえ、朝の9時過ぎから4時ごろまで、ずっと通訳した後のこと。
いつもの電車での出来事でした。事故は前を走っていた車両で起こったというアナウンス。
しかし、何かしらじっとりくるものがあり、ひたすら考えを別の方に向けようと、いつもは聞かない音楽をiフォンで聞いていました。
ふと外に目をやると、救急車のサイレンがけたたましく鳴り、赤い車は消防自動車でしょうか、全部で4~5台も集まってきていました。
警察と救急車が現場検証をしているらしく、長引くと言うアナウンス。
どうして飛び込んだのだろう、どんな人だろう、と考えたくないと思っても、つい考えてしまう。
そんな車内で、突然若い女性がきれいなスマホを大事そうに手に抱えて、いつもの夕方と同じように混んでいる乗客をかき分け、事故のあったと思われる方向に向かいました。ふと見ると、顔には薄笑いが・・・
こんな場面に出くわすことは初めてなんでしょう。救急車の写真でもとって、SNSにでも投稿するのでしょうか。
ちょっとぞっとする。
小一時間して、やっと電車は何事もなかったように走り出しました。
たくさんの顔にはやっと家路につけるとホッとした表情が浮かびました。