インドを訪問した麻生副総理・財務相はニューデリー市内のホテルでおこなった講演後の質疑で、「少なくとも我々は1500年以上の長きにわたって中国との関係が極めてスムーズにいったという歴史は多分ない」と述べたそうですが(YOMIURI ONLINE )、この人の歴史の知識の薄っぺらさには呆れます、古代の渡来人や遣隋使や遣唐使のこと、室町時代の交流、さらに江戸時代に入って鎖国のために制約はありましたが清との交流などは彼の頭にはなく、元寇くらいを思い浮かべたのかも知れません。そんなことを言うのならアメリカとの関係は、幕末のペルリの黒船来航以来「極めてスムーズにいったという歴史」はあるのでしょうか。彼の頭にはないのでしょうが、沖縄基地の問題では今もぎくしゃくしています。
政権政党の副総理という立場の人物が外国の公開の場で、こんな浅薄な歴史観を披瀝するのは恥ずかしく思いますし、誤解を与えます。「多分ない」というようないい加減な言い方は一国の代表的な政治家として情けないもので、もっと勉強してはどうか、自分が十分にわきまえていないことには謙虚になってはどうかと思います。