近くの商業施設でエスカレーターに乗ろうとして上を見ますと、真ん中あたりに、幼児を抱いた若い母親が乗っていました。幼児は1歳くらいのい女の子でまるまるとしていました。母親は何か話しかけながら、何度も幼女の頬に口づけしていて、いかにも可愛くてたまらないという様子で、しばらくエスカレーターに乗らずに見ていたのですが、何か心温まるような情景でした。
母親がわが子を愛しく思うのは当たり前のことですが、それでも母親が虐待したり、時には死なせたりしてしまうニュースを見ると、いったい母性というものはどうなっているのだろうと思います。母性本能というものは多くの動物に見られますが、幼い子に一生懸命に食べさせたり飲ませたりする姿や、時には我が身を危険にさらしてでも子を守ろうとする行動には本能だからと片付けられないことで胸を打たれます。
エスカレーターで見た幼な子はきっと幸せに育っていくのだろうと思います。こういう光景を目にすると、その日は何かとても良いことがあったような気になります。
雛にえさを与えるセグロセキレイ。弟の「生き物観察記」より。