京恋し

頑張った時のご褒美は京都。ずっと憧れ。

雛まつり

2008-03-03 21:50:23 | 季節のことば
飾られて眠らぬ雛となり給ふ  信子


私のささやかなお雛様。貝雛作家の原久美子さんに
作っていただいたものです。
両親が私のために揃えてくれたお雛様は親戚の女の子に
貰われて行きました。
転勤族だった両親が転勤するたびに持ち歩いていたのに、
私も妹も結婚して家を出て、お雛様を飾ることもなく
なりました。天袋の隅にしまわれたままになっている
お雛様を可哀相に思い、毎年飾ってくれるところへと
譲ったのでした。
遠い九州の地で、どうしていることでしょう。
 
古雛や華やかならず臈(ろう)たけれ  久女

        
        新宿の京王プラザホテルに用があって出かけました。
        毎年ロビーに吊るし雛が飾られています。


何本吊るしてあるのでしょう。可愛い細工物がいっぱい。

        
        吹き抜けになった2階正面には、真多呂作秀峰雛。
        どの人形も優しいお顔。娘を思う親の愛に溢れて
        いるようです。


地下のレストランフロアには、同じ真多呂作の寿永雛と吊るし雛。
やっぱり段飾りは華やかでいいですねえ。ああ平和なんだなあと
しみじみ感じてしまいました。

        
        デパートに寄って、雛のティータイム菓子を
        買って帰りました。
        たねやの「花貝あわせ最中」です。


貝の形をした皮と粒あんがべつべつに。
あんを最中の皮ではさんで、ほんとに貝合わせ。
パリッとして香ばしい。

        
        二枚貝の殻はほかの貝の殻とは絶対合わないそうで、
        ぴったり合う伴侶にめぐり合えるようにという   
        願いを込めて、女の子のまつりに供えられるように
        なったそうです。
        当節、男の子にも必要では…

雛祭る都はづれや桃の月  蕪村