京恋し

頑張った時のご褒美は京都。ずっと憧れ。

茶碗の美

2008-03-16 23:37:03 | ギャラリー
静嘉堂文庫美術館で国宝の茶碗に酔いしれてきました。


茶道具の中でも最も親しみをもって扱われる茶碗の名品が数多く
展示されているが、なんと言っても国宝の曜変天目茶碗は見逃せない。

        
        黒い釉薬のかかった焼き物を一般に天目といいます。
        曜変というのは内側の黒い釉薬にできた斑紋で、焼成時に
        偶然出た変化。斑紋の周りが瑠璃色の輝きを持つもの。
        曜はきらめく星のことで、茶人によって命名されたとか。

        曜変天目は宋時代の建窯で作られたが、本場中国にもなく、
        世界中で日本にだけ三点存在する貴重な茶碗なのです。
        (あと二点は、大阪藤田美術館、大徳寺竜光院にあります)

        この曜変天目は徳川家光から春日局に渡り、淀藩主稲葉家
        が拝領したので、稲葉天目と呼ばれていますが、三点の中
        で一番美しいとも言われていると聞きましたが…(外のを
        見ていないのでなんとも)
        比べるまでもなくこの瑠璃色の曜変は比類ない。
        深い海の底のような、夜明けの空のような、どんな例えも
        的確ではない神秘の色。
        お茶を飲み終わると底に幻の湖が突然現れるのだろう。

        この一品で充分みたされた思い。


一番最初に目に入るお茶碗。
御所丸という船で運ばれてきたので、御所丸茶碗という。という
ことをはじめて知りました。

        
        「銹絵染付春草図茶碗」
        抑えた華やかさとみずみずしさがあって
        いいなあ、と思ったら、乾山作でした。
        緑色の抹茶がさぞ映えるでしょう。


静嘉堂文庫美術館は三菱財閥の岩崎弥之助・小弥太親子が蒐集した
古書、古美術品を収蔵、年に2回、そのコレクションを公開する他、
随時企画展が開催されます。

        
        もともとは小弥太氏が父の十七回忌に納骨堂の横に
        英国風建築の図書収蔵庫を建てたのが始まりだそうだ。
        20万冊の古典書籍があるという

瑠璃色の星がいまだ消えやらず…