坂道の上の「ひばりが丘」という名の高級住宅街に住む、
二つの家族の物語です。
この「坂道の上」というのが重要な要素になっています。
公立高校に通う、一人娘がいる遠藤家と、
父親が勤務医で3人の子供がいる高橋家、
その2軒は向かい合って建っています。
遠藤家は新築ながらつつましい家、高橋家は大きな邸宅です。
遠藤家の一人娘、彩花は、気に入らないことがあると、
家で大暴れ・・・ご近所にもまる聴こえです。
でも、事件が起こるのは、
お向かいの高橋家なのです。
湊かなえさんの小説は
救いがなく、読後感がいまひとつだと、やや敬遠しておりましたが・・・
この夜行観覧車は、
まあまあハッピーエンドに近くなっておりまして、
ほっとしました。