ウエハースの椅子(江國香織 新潮文庫)
主人公は38歳の画家。妻子ある古物商の男が恋人で、時々彼女の部屋へ訪ねてくる。
男を愛して幸福感に包まれるのとうらはらに、男に絡めとられるような閉塞感と絶望に直面し・・・という話。
日経新聞の読書欄で絶賛されていたので読んでみた。
うーん、仕事も私生活も順調すぎるほど順調なのに、いつも絶望にとらわれるといってもなあ・・・と、どうにも主人公の感情を理解することができなかった。
でも、本書の冒頭は素晴らしい。以下、引用
「かつて、私は子供で、子供というものがおそらくみんあそうであるように、絶望していた。絶望は永遠の状態として、ただそこにあった。そもそものはじめから。
だから、いまでも私たちは親しい。
やあ。
それはときどきそう言って、旧友を訪ねるみたいに私に会いに来る。やあ、ただいま。」
主人公は38歳の画家。妻子ある古物商の男が恋人で、時々彼女の部屋へ訪ねてくる。
男を愛して幸福感に包まれるのとうらはらに、男に絡めとられるような閉塞感と絶望に直面し・・・という話。
日経新聞の読書欄で絶賛されていたので読んでみた。
うーん、仕事も私生活も順調すぎるほど順調なのに、いつも絶望にとらわれるといってもなあ・・・と、どうにも主人公の感情を理解することができなかった。
でも、本書の冒頭は素晴らしい。以下、引用
「かつて、私は子供で、子供というものがおそらくみんあそうであるように、絶望していた。絶望は永遠の状態として、ただそこにあった。そもそものはじめから。
だから、いまでも私たちは親しい。
やあ。
それはときどきそう言って、旧友を訪ねるみたいに私に会いに来る。やあ、ただいま。」