旗指足軽仁義(井原忠政 双葉文庫)
三河雑兵心得シリーズ2巻目。前作から約5年後、本多平八郎の旗指(大将の旗印を持ち歩く足軽。敵に狙われやすく危険)となった茂兵衛の活躍を姉川合戦を中心に描く。
茂兵衛が捕らえた敵方の美女をそのまま逃してしまうとか、兜首を取らないという点は、ちょっと現実?離れしていると思ったが、あとは前作同様、合戦のディティールに拘った描写にリアリティが感じられた。
平八郎は長年最前線で戦いながら、致命傷どころか、ほとんど傷つくことがなかった、というのは有名(本作でもそういう設定になっている)。
これは作り話っぽいが、彼が単騎あるいは少数の配下とともに戦局を転換させたという伝説は数多く、本当にヒキの強い人だったのだろうと思わせる。
姉川における局面打開は、そのうちの一つで本書でもクライマックスとなっている。
前作に続いて、主人公の茂兵衛のキャラがどうにも薄くて、むしろ平八郎の方が主役っぽい。このあとのシリーズのタイトルをみても、茂兵衛は平八郎の配下であり続けるっぽいので、もしかして、茂兵衛の視点から平八郎を描く狙いだったりして。
三河雑兵心得シリーズ2巻目。前作から約5年後、本多平八郎の旗指(大将の旗印を持ち歩く足軽。敵に狙われやすく危険)となった茂兵衛の活躍を姉川合戦を中心に描く。
茂兵衛が捕らえた敵方の美女をそのまま逃してしまうとか、兜首を取らないという点は、ちょっと現実?離れしていると思ったが、あとは前作同様、合戦のディティールに拘った描写にリアリティが感じられた。
平八郎は長年最前線で戦いながら、致命傷どころか、ほとんど傷つくことがなかった、というのは有名(本作でもそういう設定になっている)。
これは作り話っぽいが、彼が単騎あるいは少数の配下とともに戦局を転換させたという伝説は数多く、本当にヒキの強い人だったのだろうと思わせる。
姉川における局面打開は、そのうちの一つで本書でもクライマックスとなっている。
前作に続いて、主人公の茂兵衛のキャラがどうにも薄くて、むしろ平八郎の方が主役っぽい。このあとのシリーズのタイトルをみても、茂兵衛は平八郎の配下であり続けるっぽいので、もしかして、茂兵衛の視点から平八郎を描く狙いだったりして。