蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

ゴールデンカムイ(実写映画)

2025年01月07日 | 映画の感想
ゴールデンカムイ(実写映画)

原作は、荒唐無稽なストーリーを、自ら「こんなアホな話にリアリティないよね」と韜晦するかのように、ギャグ要素をそこかしこに埋め込んでいて、それがかえって重要なシリアスシーンの迫力を増大させていたように思えた。
映画も、そうしたユーモラスな側面を取り込もうとしていたが、ちょっと逆効果だったかなあ、と思えた。

主役の二人を始めとして主要キャラは原作の見た目に近づけようとしていて、確かにかなり似ているのだが、どうも実写映画としての魅力にはつながっていなかったように思う。

原作にはほとんどなかった日露戦争時の杉元の描写を多くしたのはよい工夫に思えたが、どうにも野性味が感じられなくて、二枚目の主役俳優、そのままというイメージでしかなかった。
ただ、鶴見中尉はよかったかな。原作のキャラが反映されていたように見えた。

こんなにケチばかりつけるのは、劇場公開なのに、本作がTVシリーズの序章程度に過ぎないからだ。続きのTVシリーズは当面劇場公開はしないだろうから、入場料をとっておいてプロローグだけ見せるのはどうよ。

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