CINEMAとMOVIE?

英語&米語

映画大好き、ごきげんな毎日・・・そして、やってきた猫の話

トッド・バーポ・著「天国は、ほんとうにある」

2015-03-09 12:13:18 | 読書
Heaven is for Real

この冬映画にもなったという一作で、私は見逃しましたが、ちょっと、いやどんな風にと思い古本を買いました

ストーリーは、
ネブラスカ州インペリアルに住む牧師トッド・バーポは、アルバイトをしながら妻ソーニャと娘のキャシー、そしてもう少しで4歳になるという息子のコルトンと暮らしている
2003年のある日、家族で旅行に出かける数日前、コルトンはお腹が痛いと言い出す
病院に連れていくと、ウィルス性の胃腸炎だと診断され、旅行に行くときはもうおさまっていた

その後レストランで食事をした後、キャシーとコルトンが食あたり症状を発し、
キャシーは、回復したものの、コルトンの症状は治まらない

ホテルから何時間もかけて前に見てもらった病院へと急ぐ、
トッドの頭には、「盲腸炎」の可能性を疑うが、医師は検査結果をみて、他の病気であろうと診断するが、
コルトンの症状は重くなるばかり

ついになす術がなくなり、別の病院へ連れていくことに
その病院で出会ったオホレラン医師の診断で「穿孔性虫垂炎」だと分かり、手術がなされた

術後も膿を吸い出すチューブが差し込まれ、予断が許されない

何日もその状況が続きやっと回復の兆しが見えて、退院できる

そして、半年後再び家族で旅行に行くとき、病院への道でコルトンが発した言葉は信じられない話だった

臨死体験したコルトンは、
手術中、パパがどこで何をしていたか、ママがそのときはどこに居たかを話し始める

その後も少しずつ、尋ねると、
天国でイエスに会い、トッドのおじいさんに会い、ソーニャが流産したお腹の中に居た姉に会う、
まだ幼いコルトンにトッドは聖書の話はしていない、・・・

・.・*・.・*・.・*・.・*・.・*

この牧師であるトッドは、あくまで一般的な父親としての立場から書いた本のようで、
共感はあります

眉つばモノと引き気味に読むけれど、
こんなこと実際にあり得るんだろうかと不思議な気もします

トッドが幼いコルトンに言い含めるわけもないし、
その言質がすべて一致しているなんて、なかなか信じることはできないけれど、

信じてみようかな、と思わせる本でしたね
素直な気持ちで読む方が感動します

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原田マハ・著「本日は、お日柄もよく」

2015-02-21 11:17:13 | 読書


原田マハさんの「キネマの神さま」が良かったんで、平積みの中からピックアップしたんですけど

OLの二ノ宮こと葉が、
片思いの幼馴染・厚志の結婚式で、度肝を抜かれた久遠久美のスピーチに感動し、伝説のスピーチライターと言われた彼女に弟子入り
やがて、厚志が政治家に立候補することになって、彼のスピーチライターとなる

って熱いお話なんですけど、
その立候補するあたりから現存の政党っぽいのが出てきてて、
一気に冷めてしまいました

だってさ、かつて政権交代したのになんてザマ的なあの党、
本では交代を巡る云々だからさ、
途中飛ばしまくり、でもって、なんとも期待外れ、
そこがもうちょっと違ってたら、感動のまま読めたのに、ザ、ン、ネ、ン



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湊かなえ・著「Nのために」

2015-02-09 11:18:20 | 読書


TVドラマでやってたけど、一切見てなくて、「告白」が面白かったし、本屋さんで衝動買い
一回読んでわからなくて、解説読んでもう一回

ただちに2回読むなんて初めてでした

杉下希美、安藤望、西崎真人、成瀬慎司、
野口貴弘、奈央子夫妻
そして、アパート野ばら荘

すべて、「N」なんですよね

で、野口夫妻が殺され、4人が事情聴取を受けてて、
その後、それぞれの過去の述懐があって、この事件に至る顛末が述べられてて、

キャラを把握するのに難儀して、2回目でやっと理解できました
それぞれが抱える闇の部分があって、
西崎の劇中作「灼熱バード」も「貝殻」もかなりサイコパスっぽくて、

読み終えるとイヤな気持が残るミステリー
「イヤミス」って言うんだって、

けっこう面白かったけど、
これテレビドラマはキツイっしょ!!


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原田マハ・著「キネマの神様」

2015-01-19 11:26:59 | 読書


古い良い映画を単館で細々とやってる名画座「テアトル銀座」に通い詰める「ゴウ」のお話

≪あらすじ≫
主人公歩(女性です)は再開発企業に勤めていたが、故あって退職
おりしも、父親が心臓の手術

で、この父親、ギャンブル好きで借金まみれ
母親と歩の頭痛の種 
退院後は一切の外出を禁じられ、趣味の映画鑑賞にも出かけなくなって、
ところが、ある日出かけたまんま帰ってこない父親のゆくえは、
ネットカフェで使い方を教えてもらって映画のDVDを見ていた

歩はネットワークの利便性を教えながら、映画ブログサイトとかも見られることを説明

ある日、歩が父親の部屋で数々の映画感想があるのを発見
そこに、自分の「メモ」を挟んでいたのを、父親が「映友社」に送ったことから事態は一変して

歩の元に映友社から仕事をしないかと誘われ、
映画評論をやり始めるが、父親の映画観のユニークさを編集部に進言する

そして、父親「ゴウ」が書く『キネマの神さま』のブログをスタートさせることに

ぐんぐん増えていくPVに、歩のかつての部下で、今はアメリカに住んでいる清音が英訳することに発展し、
そこに、「ローズ・バッド」と言うハンドルネームの書き込みが入る

それからは「ゴウ」と「ローズ・バッド」のバトルがヒートアップして、

ついにその正体が・・・

・.・*・.・*・.・*・.・*・.・*

やっぱり映画館よねぇ、って思わせる本でした

初めこんなに感動する本とは思わなかったです
タイトルで「映画」の小説らしかったんで買いましたが、

いやいや途中からどんどん引き込まれ、
まず「フィールド・オブ・ドリームズ」ゴウの感想に涙腺が壊れ初め
あと、「ローズ・バッド」とのふたりのやり取りで、もうボロボロでした

数々の映画タイトルがでてきます
「ニューシネマパラダイス」「父親たちの星条旗」「硫黄島からの手紙」「七人の侍」とか・・・・

ちょっと古めかしい映画タイトルですけど、やっぱり、殆っど見ている私は「フムフム・・」と頷きながら読むことができて、

「ニュー・シネマ・パラダイス」はあんまり感動してないんだけどもっ一回見ようかな、と思わせられました


とにかく良かった、おススメです
「映画館に行こう!!」


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水野敬也・著「夢をかなえるゾウ」

2015-01-08 20:40:53 | 読書

2007年に単行本発刊

「人生はワンチャンス!」とか「人生はニャンとかなる!」はペラペラッと読んだけど、
その前の著書だね、けっこう「~2」「~3」とかも出てるモヨウ

自己啓発本なんだけど、このゾウ、ヒンズーのガネーシャ神
ダメ男のサラリーマンの家に突如現れた関西弁のガネーシャ

面白おかしく対話しながら芯をついてくんだけど

「~すること」って28か条くらいあって、

そこは飛ばして、私が今心に響いたのは、

「人間が変わるにはな、もうでっかい不幸が必要やねん。悩んだり、苦しんだり、もう死んでまおかなて思うくらいのでっかい不幸や。
そういうとき、人はやっとそれまでのやり方を変えんねん。
人間なんてほっといたら楽な方、楽な方へ流れてまう生き物やからな・・・」

それから、
「足りない、足りないて思うほど、足りない状態から逃れることはでけへんのや。
欲しがれば欲しがるほど、欲しいもんは逃げていくんや・・・」

フンフン、ってうなずきながら読んで、他は忘れてしまったけど
ここだけ、書いとこうかな、って

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夢枕 獏・著「神々の山嶺」

2014-12-26 21:09:10 | 読書
<かみがみのいただき>
壮大、そして壮絶でした

山岳小説が好きでただ、
はぁ、ヒマラヤの話、
と何も知らないまま読み始め、主人公が誰かもわからずに

山好きのクライマーのストーリー

 

<あらすじ>

山岳カメラマンの深町誠は、ヒマラヤエベレストの登山隊に参加するが、頂上アタックを目指した二人が滑落するところをファインダーの中から見る

死んだ二人のあとの隊員たちは帰国するが、ひとり深町だけは麓のカトマンドゥに残る
裏街のとある店で、古いカメラを見つけそれを買って帰るが、
どうやら、そのカメラは、1924年に登ったイギリス隊のマロニーとアーヴィンが頂上アタックしたときのものかもしれない、と思い始める

ところが、そのカメラが何者かに盗まれ、再びその店に訪れたとき、
伝説になりつつある羽生丈二を見かける

帰国した深町は出版社の宮川にカメラの事、羽生の事を調べてもらう
どんどん羽生の謎が深まり、彼の登山史を調べ上げていく・・・

・.・*・.・*・.・*・.・*・.・*

山用語もヒマラヤのルートのイメージも分からないまま読んでいくんですが、
まず、深町自身が羽生のことを探っていくうち
幼少のころに両親を亡くし、ただ、山のことが好きで、仲間たちと一緒になるんですが、
協調性がなく、話もせずずっとひとりで居るわけですね

そのうち、難所の単独行を重ねるうち、
誰も成し遂げたことのない「谷川岳一ノ倉沢、鬼スラ」をやろうとするとき、彼を慕う岸と言う後輩が一緒に行くと言い出します
危険になったときは置いて行っていいと言いながら、

で、やはり岸が滑落して、彼は助けようとするんですが、ザイルが切れてしまって岸は死んでしまいます

下山して状況を説明するものの、誰も羽生の本当のところが解らない

その後、「グランドジョラス」の単独行をする
とにかく、前人未到のやり方を彼はやるわけで、

ある日、エヴェレスト登山隊に選ばれながらも、アクシデントで頂上アタックメンバーに選ばれなくなり、
その後、姿を消します

そして、
ネパールのカトマンドゥで深町が見つけるんです

深町は接触を拒む羽生に少しずつ近づき、そして、彼のほんとうの姿を理解するようになっていきます
また、羽生もそんな変わっていく深町に少しずつこころを開いていくわけで、

そして、
羽生の望みはエヴェレスト南西壁冬期無酸素単独登頂をすることで、
最後に深町の被写体になることを許します


この羽生(はぶ)さん、孤高の人ですね

読んでて後半、もう涙、涙ですよ
彼の心情、深町に対する行動、いやはや物凄いです

深町が40歳、羽生は少し年上、
女性も出てきます
羽生のライバル長谷のエピソードもあります

重厚で、ただ、ただ圧巻

冬山なんて金剛山登ったくらい~スンマセン~
ほんでも冷たいし、

マイナス20度とか、30度とかイメージできません
とにかく冷たい、固い、凍る、滑る、凍傷、などのイメージは頭がいっぱいになるほど浮かんできます
テントの内側は、自身の気化した水分で氷が張りつく、って
まあ超恐ろしいですね

そして、
酸素不足での高山病による幻視、幻聴、幻覚
とってもリアル

作家さんってスゴい
夢枕さんはエヴェレストに登ったのかな?

モデルさんは居たそうだけど、

夢枕さんの本は初めてでした
1951年生まれですか、わたしとあんまり変わらんなあ
この本は1997年刊行、今から17年前か


なんですか映画化されるって、
え!誰、誰
羽生さんは?
深町さんは?
ふたりとも40代だよ


すっごい感動しました。
やっぱり、映画もそうだけど、本も大好きです。
良い本に巡り合えてしあわせでした。


最後に、
エヴェレストは英語
チョモランマはネパール語
サガルマータはチベット語、だって、今更ながら・・


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黒川博行・著「後妻業」

2014-10-21 21:11:25 | 読書
元親のMさんがワチャに会いに来てくれました
わたしが仕事に行くときワチ君2階に来て、いつものようにケージに入って・・・
とばっかり思ってたら、帰ってきたら居ねえよ、
「ワチ君、ワチ君、Mさん来てくれはったよ、ワチ、ワチ・・」
「ニャァ、ニャァ・・」
声はすれど姿は見えず

ムム?、押し入れから声がする、オヨヨ、おったww
あれ?おしっこしてる?
あらら、えらいこっちゃ
予定外の押し入れの掃除を・・
それにしても、彼の初体験でしたわ
Mさん抱っこしたけど、ワチ君拒否ってる


では、本題に移りますね


<あらすじ>
69歳の小夜子は、結婚相談所で出会った91歳の耕造の内縁の妻
ある日、小夜子が計画していたように耕造は脳梗塞で倒れ、一命は取り留めたものの入院
彼には二人の娘(尚子、朋美)が居るが、小夜子は最後の一線を越えて死に追いやる

耕造は小夜子に財産相続の公正証書をとっていたため、
次女は不審に思い弁護士に相談する

少なくとも、遺留分は取れるようにと調査を始める
小夜子の本性を興信所の本多は少しずつ暴いていく・・・

・.・*・.・*・.・*・.・*・.・*

結婚相談所所長・柏木ももちろんグルなんですが、とにかく今までどんだけ殺っちゃったん?って
お金持ちのご老人はご用心、だね

それから、最後のオチはそういくか、三方痛み分け・・みたいな
小夜子+柏木、本多、朋美、の3組


この本、M子さんにお借りした一冊、彼女作者のファンでイベントとかにも行ったらしいっス
サインもゲットしたらしいっす
直木賞作家の黒川さん羽曳野市住民だそうで、近く感じますもんね
本も全大阪弁で、よう解るし、

いやあ久しぶりに良いミステリー小説読ませてもらって、大満足です
~単行本やったけど重さは感じなかったね、で、昨日通りがかった本屋さんで文庫本の「疫病神」を買っちゃいました~


面白かった、すっごい!!

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「海賊と呼ばれた男」続き

2014-10-01 12:58:43 | 読書

相変わらず人物がごちゃってくるんで、一応

上巻の続き
下巻
3.白秋  昭和22年~28年
石油業界はアメリカの外油産業の提携の名のもと傘下に置かれ、
ただ、国岡商店だけはそれを拒むが、状況は悪化の一方

ついに、再び「日章丸」の建造に乗り出す、
そして、幾重にも重なる悪条件を鐵造たちの知恵と行動でメジャーの裏をかき、アメリカの石油をタンカーに積んでくる
しかし、それもメジャーの手が回る

今や鐡造の片腕になっている15歳下の弟・正明のもとに、ブリジストンの石橋からイラン石油に関する情報が入る

当時イギリスの占領下に置かれていたイランは、アバダンの石油も独占、
しかし、石油生産の国有化を唱えていたモサンマド・モサデクは、その機会をうかがっていた
1951年、モサデクは大衆の支持を受け大統領に、そして石油国有を宣言
一方イギリスは断固反対し、ホルムズ海峡を通るタンカーは攻撃するとの態度を見せ、一触即発の危機となる

そんな状態を理解したうえでのイラン側との交渉だった

そして度重なる危険を乗り越えついに日昇丸(船長・新田)は、イラン石油を積み込み、
再び裏をかきながら日本に陸揚げする

3.玄冬
「日章丸」の行動はその後起訴されるが、英知を集結し有罪を免れる
そして次に製油所の建設、海底パイプラインの敷設
日田重太郎の死
昭和41年、鐡造は会長となり、正明が社長、のち東雲が社長を継ぐ
昭和56年、95年の生涯を終える

・.・*・.・*・.・*・.・*・.・*

男、男、男です
豪快な男どものドラマティックなストーリーでしたが、

「日章丸事件」のところはハラハラもので、
いや、全編そうでしたが、
新田船長は「将は己を知る者のために死ぬ」って感じですかね
まるで戦国武将みたいです
いや、店員の誰もかもが、

女性が出てくるところは
最初の奥さんユキに子供ができなかったことから、自ら身を引いて、
鉄造はふたり目の奥さんとの間に子をもうけます

まあどちらもよう出来た奥方でした
時代的なこともありますけどね

出光石油の創始者の物語ですが、
ときの流れやら、情勢がわかってきます
石油のこと?何じゃらほい? って感じでしたもん

読み応えたっぷり、感動しましたよ
涙腺ゆるみっぱなし

「永遠の0」も良かったけど、


ところで百田さん、とても「探偵ナイトスクープ」を作ってた人だとは思えんです






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百田尚樹著・「海賊とよばれた男」

2014-09-28 13:32:07 | 読書
単行本から文庫本に、
話が深過ぎてなかなかまとめられんかったけど、ぼっちらと、



<あらすじ>
1.朱夏
終戦の日から物語は始まって、
一人の男国岡鐵造が造ってきた石油会社「国岡商店」が仕事もなく金もなく、
しかし会社は残っている
部下から社員を減らすことを進言されるが、誰ひとり馘首せず、

そんな逼迫したところに、ラジオ修理の仕事を提言しに来た元海軍の藤本荘平がやって来るが、
専門知識のない国岡たちだが手掛けることになり、
まず銀行に融資を依頼するが、店主の一喝で畑違いの藤本自身が折衝することになる、
簡単なわけもなく、藤本は商売と言うものを学んでいきます

そして戦地から次々と店員たちが復員し、
なかには復職することを拒む者もいたが、店主の誠意に応えようと戻ってくる

元々石油を売っていた国岡商店、再び仕事を始めようとするが、
政府が、戦後日本を支配していたGHQに石油の輸入を請うが、却下され、
またGHQから日本にある石油タンクの中の油を浚えを言われる、

その屈辱的で、命がけの仕事を国岡は始める
肝いりの店員たちも日本の将来のため、タンク底に潜る

そしていよいよ小売業を始めようとするとき、石統(配給組織)から締め出される
~ずっと、組織に横やりを入れられるんですね~

一方GHQの石油関係に対する考えは、新たに組織することで、
そこで武知甲太郎の介在があり、元中野学校出身の彼は国岡を高く評価、
彼の店員となる

2.青春
明治18年福岡に生まれた鐵造は、神戸高商を卒業し、酒井商会に入社する
そこで軌道に乗せ、
そして、彼の人生の基盤ともいえる日田重太郎と出会う
彼とは、学生時代日田の息子の勉強を見ていたころから付き合いとなり、
自立の背中を押し、スポンサーとなってくれたのが日田だった

まだ石油よりも石炭の時代から、鐵造は石油の小売に奔走
そして、漁船の燃料灯油を売ろうとするが、
またしても、業界からの統制で割り込むことはできず、
彼は伝馬船に乗って、海上で直接売り込むことにする ~ここで「海賊」と呼ばれ、タイトルとリンクするわけですなあ~

そして、ユキとの結婚

満州鉄道での商売競争に勝って、品質は押しも押されぬレベルになっていく
そして、時代は巨大化する軍部の勢力に、事変が起こり、戦争へと突入する

・.・*・.・*・.・*・.・*・.・*

上巻だけです
あらすじは自分自身が忘れちゃうんで記録してますけど、
それでも、なかなかまとめられんし、すでに忘れてるし、

日本がアメリカと戦争を始めるのは、
石油が輸入禁止となり、南洋から採っていた石油に頼らなければならなくなったから、とか

その前に鐵造が石油搬送船「日章丸」を建造しますが
その船は軍に徴用され、そして海上で攻撃に遭い、撃沈してしまいます

~航空兵・宮部久蔵が一瞬出てきましたよ~


出光石油の創始者である出光佐三氏のドラマティックな人生の物語ですが、
まあ、出てくる人たちの凄腕、豪胆、に驚かされましたね

社長と呼ばせず、店主と言い、社員は店員
そこには、すべての店員が家族であるとの意識からですが、
株式会社にしないのも、株主のための事業ではないとの思いかららしいですね

それにしても、
明治の人たちってやっぱ、スゴイ!!!!

読みながら何度も涙します


下巻のレビューはまた後ほど・・・
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ヨーコ・カワシマ・ワトキンズ著「竹林はるか遠く」

2014-08-05 22:58:53 | 読書
またまた友人よりお借りした一冊


「So Far from the Bamboo Grove」 
1986年にアメリカで出版後、学校の副読本として用いられてきたとか、日本では2013年に翻訳出版


(たけばやしはるかとおく)

著者である川島擁子さんが11歳の少女のころに住んでいた朝鮮半島の北部羅南から、
終戦のころ、母親と16歳の姉・好(こう)の3人で命辛々日本までの逃避行をつづったもので、

父親は戦地へ、また18歳の兄の淑世(ひでよ)は兵器工場で働いていたため、

母と娘たちだけで家を出る
慰問先の病院で知り合った松村伍長の口添えもあって、病人しか乗り込めない列車に紛れ込めるが、
途中爆撃に遭い、そこからは徒歩で京城まで、

そこからは引き揚げの列車に乗って釜山まで、
あとは船で福岡へ、それから京都へと3人は生き延びる・・・

・.・*・.・*・.・*・.・*・.・*

※ネタバレあります

生々しい悲惨な体験談です
し尿の臭いのする貨物列車で過ごし、途中空爆に遭い、11歳の少女が泣き泣き何日も何日も歩き続け、
途中朝鮮共産党などの暴力にも遭いながら、必死で生き、残飯を漁り、
母は何とかして長男と連絡を取ろうと考えながら、
京都の駅で浮浪者のようになって、3人は淑世を待ちます

青森にある実家に母一人だけ行くけど、実家の皆は死んでしまってて
ようやく京都に戻った母は精も根も尽き果て亡くなってしまいます

孤児になった好と擁子はそれでも決死の覚悟で生きます

その後駅で増田夫妻に助けられ、また松村伍長とも再会を果たし、ようやく人らしく生きることができます
また、舞鶴へ帰ってきた淑世とも会うことができます・・・


スゴイ時代です
戦争なんてなんも生み出さないです

戦地へ行ったひとも、家族も、土地も、すべてが否定されるんですよね

平和のための戦争なんてありえないですよ
この前読んだ浅田次郎さんの「終わらざる夏も悲しかったですね



今NHK、BS世界ドキュメンタリー「第一次世界大戦」を3夜連続でやっています
夏になるとこういったのが多いですけど、またゆっくり見ようと思っています(録画中です)


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