医者から詳しく聞かされない医療情報:セカンドオピニオン

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アレルギー性鼻炎は治るのか

2005年08月17日 | アレルギー
アレルギー性鼻炎はある年齢から突然発症する事はよく知られていると思います。でも逆にアレルギー性鼻炎が沈静化するのかどうかは意外と知られていないものです。J Allergy Clin Immunol 2004;114:1384(インパクトファクター★★★☆☆、研究対象人数★★★★☆)からの報告です。

アレルギー性鼻炎の基準はIg-Eという抗体が5段階のうち2段階以上と定められ、全体の69%、15歳から69歳までの734人が1990年に登録されました。アレルギー性鼻炎は花粉によるもの、動物によるもの、ハウスダストと呼ばれる塵によるもの3つについて調査されました。アレルギー性鼻炎の軽快はIg-Eが5段階のうち1段階になったものと定義されました。

8年後の1998年に状態が再調査された結果、花粉によるアレルギーは12%、動物に対するものは19%、塵に対するものは38%(全体では17%)に軽快が認められました。これはアレルギー性鼻炎に罹患した年齢、アレルギー性鼻炎の期間、性別、喘息の有無、アトピー性皮膚炎の有無に関係はありませんでした。Ig-Eという点からみると、抗体価が低下した患者さんはアレルギー性鼻炎が軽快した患者さんの22%でした。これはアレルギー性鼻炎が軽快しなかった患者さんの7%に比べて有意に多かったようです。

本論文では、アレルギー性鼻炎の軽快はまれであると結論づけていますが、私はむしろ、一生ものという印象が強いアレルギー性鼻炎がかなりの確率で軽快しているのだという印象を受けました。みなさんはどう感じましたか?
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