前回の話の根拠を私なりに探してみました。J Rheumatol. 2000;27:1501. (インパクトファクター★★☆☆☆、研究対象人数★★★☆☆)からの報告です。
対象は1991-1992年に無症候性(痛風発作がない)の高尿酸血症と診断された投薬がされていない223人です。その後1996-1997年まで5年間調査されました。
結果は、223人中42人(18.8%)が痛風発作を起こしました。逆に考えると、薬を内服しなくても痛風発作を起こさない確率は81.2%です。痛風発作に悪影響となったのは、もちろん尿酸値と過度の飲酒と利尿剤の使用と肥満でした。ただ、尿酸値と肥満は関連がありますから、それらの関係を考慮した多変量解析では尿酸値のみが痛風発作の危険因子でした。また、この研究の登録時には同じ高尿酸血症でも尿酸値に違いがあり、最初から尿酸値が高かった人には不利ですから、それらを補正すると痛風発作に悪影響となったのは期間中の継続的な飲酒と利尿剤の使用と体重の増加でした。
この論文は非常に示唆に富んでいると思います。明確な尿酸値はわかりませんが、痛風発作がないけれど尿酸値が7.0mg/dl以上で、投薬されていない方(8.0mg/dl以下)が将来痛風を起こす確率は約20%であり、継続した飲酒や体重の増加があれば危険率は増すという事です。
私などはひねくれていますから、禁酒、減量で痛風発作を起こさない8割の確率に賭けてもいいとも解釈できる論文と考えてしまいます。
「正しく」考える方法
対象は1991-1992年に無症候性(痛風発作がない)の高尿酸血症と診断された投薬がされていない223人です。その後1996-1997年まで5年間調査されました。
結果は、223人中42人(18.8%)が痛風発作を起こしました。逆に考えると、薬を内服しなくても痛風発作を起こさない確率は81.2%です。痛風発作に悪影響となったのは、もちろん尿酸値と過度の飲酒と利尿剤の使用と肥満でした。ただ、尿酸値と肥満は関連がありますから、それらの関係を考慮した多変量解析では尿酸値のみが痛風発作の危険因子でした。また、この研究の登録時には同じ高尿酸血症でも尿酸値に違いがあり、最初から尿酸値が高かった人には不利ですから、それらを補正すると痛風発作に悪影響となったのは期間中の継続的な飲酒と利尿剤の使用と体重の増加でした。
この論文は非常に示唆に富んでいると思います。明確な尿酸値はわかりませんが、痛風発作がないけれど尿酸値が7.0mg/dl以上で、投薬されていない方(8.0mg/dl以下)が将来痛風を起こす確率は約20%であり、継続した飲酒や体重の増加があれば危険率は増すという事です。
私などはひねくれていますから、禁酒、減量で痛風発作を起こさない8割の確率に賭けてもいいとも解釈できる論文と考えてしまいます。
「正しく」考える方法