医者から詳しく聞かされない医療情報:セカンドオピニオン

誤解と批判を恐れない斜め後ろから見た医療情報

アメリカではバイアグラが肺高血圧症の薬として認められました

2005年12月14日 | 循環器
以前、全身から帰ってきた血液が心臓を経て肺に送られる血管(肺動脈)の圧力が高くなる病期を肺高血圧症といい、バイアグラがその血圧を下げるという事をお伝えしました。先月発表になった論文をうけ、アメリカではバイアグラが正式に肺高血圧症の薬として認められました。

Sidenafil citrate therapy for pulmonary arterial hypertension.

The New England Journal of Medicine. 2005;353:2148.から最新の報告です。(インパクトファクター★★★★★、研究対象人数★★★☆☆)

肺高血圧症の患者さん278人(平均年齢49歳)がプラセボ群、20mg投与群、40mg投与群、80mg投与群に無作為に割り当てられ12週間投与されました。症状の改善度は6分間に歩ける距離で評価されました。投与前の6分間に歩ける距離の平均は各群で違いがなく約340mで、投与12週間後は20mg投与群、40mg投与群、80mg投与群でそれぞれ45m、46m、50m改善されました。投与前の歩行距離が325m以下であった群、男性、若年者では、そうでない群よりさらに改善されました。

アメリカでバイアグラが肺高血圧症の薬として認められた事を受けて、近い将来日本でも肺高血圧症の保険適応として認められると思われます。

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コメント (1)
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