胃の中はとても強い酸性なので、菌は短時間しか生きられないのではないかと考えられてきましたが、15年ほど前に酸の影響が及ばない粘液の下にヘリコバクター・ピロリとよばれる細菌が生息していることが明らかになりました。ヘリコバクター・ピロリは潰瘍や胃ガンと関連があるとされ、日本人の4割は保菌者であるといわれています。
一方、非ステロイド性抗炎症薬の多くは、胃壁の防御作用に関与しているシクロオキシゲナーゼ活性を阻害し、胃潰瘍や消化管出血の原因となります。今回はこのピロリ菌と非ステロイド性抗炎症薬の相互作用がどれくらい潰瘍と関連があるかという研究報告です。
Role of helicobactor pylori infection and non-steroidal anti-inflammatory drugs in peptic-ulcer disease: meta-analysis. Lancet. 2005;359:14.
(インパクトファクター★★★★☆、研究対象人数★★★★☆)
25の研究の結果をまとめたメタアナリシスです。非ステロイド性抗炎症薬は4週間以上の服用を服用群と定義されました。ヘリコバクター・ピロリ保菌者かつ服用群では潰瘍の発生は95/180人(52%)で、保菌者かつ非服用群では43/205人(21%)、非保菌者かつ服用群で23/127人(18%)、非保菌者かつ非服用群で0/149人(0%)でした。保菌者かつ服用群は、非保菌者かつ非服用群と比較して潰瘍になるリスクは61.1倍でした。服用群では、保菌者であることは、潰瘍になるリスクが3.53倍でした。同様に保菌者では、非ステロイド性抗炎症薬を服用することは潰瘍になるリスクが3.55倍でした。
また、出血性の潰瘍になるリスクは保菌者で1.79倍、非ステロイド性抗炎症薬服用で4.85倍、両方有する場合で6.13倍でした。
ヘリコバクター・ピロリ保菌と非ステロイド性抗炎症薬服用は潰瘍の独立した危険因子であり、ヘリコバクター・ピロリ保菌者は除菌をしたほうがよいし、非ステロイド性抗炎症薬服用の際は胃薬の併用が必要です。
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また、出血性の潰瘍になるリスクは保菌者で1.79倍、非ステロイド性抗炎症薬服用で4.85倍、両方有する場合で6.13倍でした。
ヘリコバクター・ピロリ保菌と非ステロイド性抗炎症薬服用は潰瘍の独立した危険因子であり、ヘリコバクター・ピロリ保菌者は除菌をしたほうがよいし、非ステロイド性抗炎症薬服用の際は胃薬の併用が必要です。
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