木曽駒ヶ岳周辺では紅葉はまだまだでした。
高速を降りるのに1時間の渋滞、駐車場に入るのに1時間待ちと、日本の行楽地は混みますね。アメリカではこんなことなかったので、少しカルチャーショックでした。日本には良いところが沢山あるのに、国土が狭いのが残念です。
Body Mass Index (BMI)とは、体重(Kg)÷身長(m)÷身長(m)で算出した、ヒトの肥満度を表す指数です。日本肥満学会によると、BMIが22の場合が標準体重で、BMIが25以上の場合を肥満、BMIが18以下である場合をやせとしています。
太っている人(BMIが大きい人)は動脈硬化性心臓病になりやすく、死亡率も高いというのが通説でしたが、ちゃんと調べてみたらそうではなかったという論文が発表されました。
Association of bodyweight with total mortality and with cardiovascular events in coronary artery disease: a systematic review of cohort studies.
Lancet. 2006;368:666.
(インパクトファクター★★★★★、研究対象人数★★★★★)
この研究は、BMIと死亡率の関係を調べた過去の40の論文をまとめて統計処理をしたメタアナリシスです。対象となっているのは約25万人ので、平均調査期間は3.8年です。
BMIが20以下と痩せている人は、20から25までの人に比べて、全ての理由による死亡リスクは1.37倍、動脈硬化性心臓病による死亡のリスクは1.45倍と高くなりました。
BMIが25-29.9と少し太っている人の全ての理由による死亡リスクは20から25までの人に比べて、0.87倍、動脈硬化性心臓病による死亡のリスクは0.88倍と、むしろ低くなりました。
BMIが30-35とさらに太っている人の全ての理由による死亡リスクは0.93倍、動脈硬化性心臓病による死亡のリスクは0.97倍と、20から25までの人と差がありませんでした。
BMIが35を越える人では、動脈硬化性心臓病による死亡のリスクは1.88倍と増加しましたが、全ての理由による死亡リスクは、1.10倍と20から25までの人と差がありませんでした。
以上をまとめると、BMIが35以上(身長170cmで101kg)と極端に太っている人では、動脈硬化性心臓病による死亡のリスクは高くなるけれど、全ての理由による死亡リスクに影響を与えるほどではなく、BMIが25-29.9(身長170cmで72-86kg)と少し太っている場合の死亡率が一番低いということです。
著者らは、「今回の結果は肥満が無害ということを証明したのではなく、BMIという肥満度を表す指数が、筋肉量を維持しているために体重が多い人と、体脂肪が多くて体重が多い人を区別できないということを証明している」と言っています。
全ての群でリスクが同じという結果であれば、この解説で説明がつくと思いますが、BMIが25-29.9と少し太っている人の死亡リスクが、正常のBMIの人と比べて低かったことの説明にはなっていません。
このような結果がでたことの理由の1つを推測してみると、少し太っている場合は比較的筋肉で体重が増えている場合が多く(トレーニングジムに通っているムキムキマンのイメージ)、動脈硬化のリスク因子が少ないのかもしれません。
通常では動脈硬化性心臓病による死亡のリスクを予測する精度は、肥満度を表す指数よりメタボリックシンドロームの診断基準の方が高いようです(男性の糖尿病患者を除く)。
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太っている人(BMIが大きい人)は動脈硬化性心臓病になりやすく、死亡率も高いというのが通説でしたが、ちゃんと調べてみたらそうではなかったという論文が発表されました。
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Lancet. 2006;368:666.
(インパクトファクター★★★★★、研究対象人数★★★★★)
この研究は、BMIと死亡率の関係を調べた過去の40の論文をまとめて統計処理をしたメタアナリシスです。対象となっているのは約25万人ので、平均調査期間は3.8年です。
BMIが20以下と痩せている人は、20から25までの人に比べて、全ての理由による死亡リスクは1.37倍、動脈硬化性心臓病による死亡のリスクは1.45倍と高くなりました。
BMIが25-29.9と少し太っている人の全ての理由による死亡リスクは20から25までの人に比べて、0.87倍、動脈硬化性心臓病による死亡のリスクは0.88倍と、むしろ低くなりました。
BMIが30-35とさらに太っている人の全ての理由による死亡リスクは0.93倍、動脈硬化性心臓病による死亡のリスクは0.97倍と、20から25までの人と差がありませんでした。
BMIが35を越える人では、動脈硬化性心臓病による死亡のリスクは1.88倍と増加しましたが、全ての理由による死亡リスクは、1.10倍と20から25までの人と差がありませんでした。
以上をまとめると、BMIが35以上(身長170cmで101kg)と極端に太っている人では、動脈硬化性心臓病による死亡のリスクは高くなるけれど、全ての理由による死亡リスクに影響を与えるほどではなく、BMIが25-29.9(身長170cmで72-86kg)と少し太っている場合の死亡率が一番低いということです。
著者らは、「今回の結果は肥満が無害ということを証明したのではなく、BMIという肥満度を表す指数が、筋肉量を維持しているために体重が多い人と、体脂肪が多くて体重が多い人を区別できないということを証明している」と言っています。
全ての群でリスクが同じという結果であれば、この解説で説明がつくと思いますが、BMIが25-29.9と少し太っている人の死亡リスクが、正常のBMIの人と比べて低かったことの説明にはなっていません。
このような結果がでたことの理由の1つを推測してみると、少し太っている場合は比較的筋肉で体重が増えている場合が多く(トレーニングジムに通っているムキムキマンのイメージ)、動脈硬化のリスク因子が少ないのかもしれません。
通常では動脈硬化性心臓病による死亡のリスクを予測する精度は、肥満度を表す指数よりメタボリックシンドロームの診断基準の方が高いようです(男性の糖尿病患者を除く)。
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