J Pediatrics. 1998;132:472(インパクトファクター★★☆☆☆、研究対象人数★★★☆☆)からの報告です。
みなさんも「ステロイド」に対しては、「副作用が強い」などのイメージをお持ちだと思います。ところが最近アメリカでは、吸入ステロイド薬の導入により年間の喘息死亡率が20%減少したという報告があります。また、喘息の子供において、発症から吸入ステロイド薬導入の期間が長ければ長いほど呼吸機能の改善が遅れるという報告もあります。
しかし子供にステロイド薬を使う事に対する抵抗はいまも強いのです。その理由の1つに、小児の成長を抑制するのではないかという懸念がありました。以前の研究N Eng J Med. 1997;337:1659(インパクトファクター★★★★★、研究対象人数★★★☆☆)では8~11歳の軽症~中等症の喘息の小児を、吸入ステロイド薬を使用しない群(80人)と、ベクロメタゾン(商品名ベタコイド、アルデシン)と呼ばれる吸入ステロイド薬を使用する群(81人)と、ベータ刺激薬という非ステロイド性の吸入薬を吸入する群(80人)で1年間の身長の変化を比較したところ、使用しない群と非ステロイド性の吸入薬群では6cmの変化を認めましたが、ベクロメタゾン投与群では4cmの変化しか認めませんでした。つまりベタコイドやアルデシンという吸入ステロイド薬を使用すれば成長が阻害される事が証明されたのです。
しかし本研究では、12~47か月の喘息の乳幼児で、吸入ステロイド薬を使用しない群(87人)と、フルチカゾン(商品名フルタイド)という新しいタイプの吸入ステロイド薬を使用する群で成長の差が認められませんでした。このように、使用するステロイドのタイプによっても成長は抑制されたり抑制されなかったりします。ちなみに、小児では血漿コルチゾール(ステロイドの一種)濃度の低い夜間就寝後に成長ホルモンが分泌されるため、ステロイドの就寝前投与を行うと就寝中の成長ホルモンの分泌が抑制され、成長への影響が強まります。
みなさんも「ステロイド」に対しては、「副作用が強い」などのイメージをお持ちだと思います。ところが最近アメリカでは、吸入ステロイド薬の導入により年間の喘息死亡率が20%減少したという報告があります。また、喘息の子供において、発症から吸入ステロイド薬導入の期間が長ければ長いほど呼吸機能の改善が遅れるという報告もあります。
しかし子供にステロイド薬を使う事に対する抵抗はいまも強いのです。その理由の1つに、小児の成長を抑制するのではないかという懸念がありました。以前の研究N Eng J Med. 1997;337:1659(インパクトファクター★★★★★、研究対象人数★★★☆☆)では8~11歳の軽症~中等症の喘息の小児を、吸入ステロイド薬を使用しない群(80人)と、ベクロメタゾン(商品名ベタコイド、アルデシン)と呼ばれる吸入ステロイド薬を使用する群(81人)と、ベータ刺激薬という非ステロイド性の吸入薬を吸入する群(80人)で1年間の身長の変化を比較したところ、使用しない群と非ステロイド性の吸入薬群では6cmの変化を認めましたが、ベクロメタゾン投与群では4cmの変化しか認めませんでした。つまりベタコイドやアルデシンという吸入ステロイド薬を使用すれば成長が阻害される事が証明されたのです。
しかし本研究では、12~47か月の喘息の乳幼児で、吸入ステロイド薬を使用しない群(87人)と、フルチカゾン(商品名フルタイド)という新しいタイプの吸入ステロイド薬を使用する群で成長の差が認められませんでした。このように、使用するステロイドのタイプによっても成長は抑制されたり抑制されなかったりします。ちなみに、小児では血漿コルチゾール(ステロイドの一種)濃度の低い夜間就寝後に成長ホルモンが分泌されるため、ステロイドの就寝前投与を行うと就寝中の成長ホルモンの分泌が抑制され、成長への影響が強まります。
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