神代植物園
とまりぎ
深大寺の「だるま市」の雑踏を抜けて、寺の脇の道を上ると神代植物園の裏門へ出る。
冬の植物園は梅以外にはとりたてて目立つ花はない。
縁の道を歩く。
脇に何本かの裸のような木が立っている。さるすべりだ。
通り抜けて温室へ入る。暖かいだけでなく、湿度も多い。カメラのレンズが雲って、まったく用を足さない。睡蓮が花をひとつだけ咲かせている。水面が小さく動いているのでよくのぞくと、小さな魚がいる。卵から孵った幼魚だ。
外へ出ると、ひと気の少ない寒々しい広場だ。暖かいときには、バラが人を集めるところなのだが。
美濃部都知事の時代に、入園料が無料だったことがあった。でもそれは継続できなかった。維持管理には相当の経費が必要だからだ。現在は会員になると、年間2,500円で何回も入ることができるパスポートというものもある。