ふわふわカキ氷
とまりぎ
仙川の島忠二階に、食事の出来るところがある。その中にチャンポンの店があって、「ふわふわカキ氷」と書いてある。
暑い日にこれを頼んでいる人のを見ると、かなり大きい。ひとりでは食いきれないかもしれないと思えるほどだ。
雨でちょっと涼しい日、ほかにはだれも食べていないときにこれを頼んでみた。
「ちょっと時間がかかりますが、よろしいでしょうか?」と聞かれ、急いでいるわけでもないので「いいですよ」と返事した。
考えてみると、ほかに頼んでいるような気配がないのに、時間がかかるのは変だな。
しばらくして、理由がわかった。
ふわふわの氷を削るのに悪戦苦闘がはじまった。
ひとりの担当者では間に合わず、二人がかりで機械と戦っている。
そうか、機械の調子がよくないのか。
ずいぶん時間がかかったような気がしたが、ようやくできあがった。
長崎のカキ氷はふわふわしていて、頭が痛くなりにくい。
それと同じだった。