川尻中の谷の元氷川神社参道の脇に二基の石造物が在ります。
大阪府豊能郡豊能町川尻小字中の谷
自然石に彫られた多尊石仏です。
上段に阿弥陀三尊が、下段三段に地蔵座像が計十六体彫られています。
下部の十六体の地蔵は造立願主それぞれの逆修仏と思われますが
何れも蓮華座に坐すところから供養者でなく、地蔵と考えられています。
阿弥陀三尊は左から、勢至・阿弥陀・観音と斜めに並んでいます。
これは来迎三尊の形式で、西方浄土より阿弥陀仏が両脇侍を従へて
往生する人を迎えに来られる形を現したものと考えられています。
脇に在る光明真言板碑
胎蔵界大日如来の種子「ア」の周りに、円形に光明真言が彫られています。
下部の左右には、愛染明王と不動明王の各種子が彫られています。
何れも見応えのあるものです・・・