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奈良・十津川村(2024・夏)谷瀬の吊り橋 ~ 十津川温泉

2024年11月24日 | +奈良

だいぶ日にちが経ってしまいましたが、2024年7月、夫の奈良出張に便乗して、奈良県十津川村を旅してきました。金曜日の夜、それぞれに仕事を終えた家族三人が奈良のホテルに集まりました。

十津川村は奈良県の最南端に位置し、日本で一番面積の広い村です。人里離れた深い森をドライブしながら、温泉でゆったりくつろぎ、素朴なお料理や人々、そして見たことのない風景に出会いたいと思っていました。

土曜日の朝、奈良のホテルを出発し、南へ向かうこと約3時間。ようやく十津川村に到着しました。最初に訪れたのは谷瀬(たにぜ)の吊り橋です。

長さ297.7m、川からの高さ54mを誇る、日本一長い生活用の吊り橋です。かつて谷瀬の村民は丸太橋を利用していましたが、洪水で何度も流されるため、村民たちが費用を出し合い、1954年にこの吊り橋が架けられました。

吊り橋を渡り、向こう岸に到達してから戻りました。ワイヤーに板を渡しただけの簡素な造りで、最初は恐ろしく、周囲の景色を楽しむ余裕もなく、おそるおそる慎重に進みました。

帰り道は少し慣れて、写真を撮る気持ちの余裕も生まれました。向こう岸にある売店でいただいたソフトクリームがとてもおいしかったです。

お昼は谷瀬の吊り橋から車で3分ほどの場所にある「蕎麦・甘味処 風庵」でいただきました。

お店は十津川(熊野川)に面していて、テラス席が気持ち良さそうでしたが、この日は暑かったため、皆さん屋内で食事をしていました。

外観は民芸調ですが、内装は天井が高く、ファンが回るログハウス風の造りです。

こちらは「風庵定食」です。ざるそば、十津川産のしめじごはん、西吉野の上辻豆腐店が作っている大和揚げがセットになった定食です。

私は「梅しそとろろそば」をいただきました。はちみつに漬けた梅干しは酸味と塩味がほどよく、優しい甘みがあってとてもおいしかったです。

山奥にありながら、お店の作りやお料理、スタッフのサービスに洗練された雰囲気があり、人気があるのも納得のお店でした。

そこからさらに車で1時間弱走り、十津川温泉郷にある「湖泉閣吉乃家」さんに到着しました。古めかしい旅館ですが、湖畔の眺望、地元食材を生かした素朴な田舎会席料理、温かいおもてなし、そして温泉の魅力が旅館のHPから感じられ、ぜひ宿泊したいと思いました。

お部屋でしばし休んでいると、窓の外には森林の緑を映し出したエメラルドグリーンの湖が広がっていました。

十津川ではなく湖?と不思議に思いましたが、ここは川を堰き止めてできたダム湖で、「二津野湖」と呼ばれているそうです。

十津川温泉に着いたら「野猿(やえん)」に乗ってみたいと思っていました。野猿とは、人力で動かすロープウェイの一種で、ワイヤーに繋がれた箱に乗り、岸から岸へ移動するものです。

旅館のスタッフに尋ねると、現在は交通手段としての野猿はなく、車で5分ほどのホテル昴さんの敷地内で体験できるとのことでした。

早速訪ねてみると、監視員もおらず、自由に乗れるようになっていました。ロープを引っ張るには力が要りそうで、私には難しいと感じましたが、息子が挑戦することにしました。

乗り場からロープがたわむ中間地点までは自然に進めますが、そこからは上り坂になるため、自分でロープを引っ張らなければなりません。息子は何とか対岸までたどり着き、よい経験になったようです。

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