セレンディピティ ダイアリー

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万平ホテルのカフェテラス

2020年12月25日 | +軽井沢

見晴台からホテルへともどりがてら、旧軽の商店街でお買いものをしました。

10月のことで、チャーチストリートの前にはかわいいハロウィーンのディスプレイ。

別荘地を走る観光用の人力車。

車を置いていた万平ホテルにもどり、旅の最後にカフェテラスで遅めのお昼をいただくことにしました。お茶を楽しむ人たちで満席で、すぐには入れなかったので、しばらくロビーで順番を待ちました。

万平ホテルといえば、館内各所にあるステンドグラスも見応えがあります。これはメインダイニングとロビーの間を仕切る、2枚のステンドグラスのうちのひとつです。江戸時代の参勤交代を描いたものでしょうか。籠に乗ったお殿様を運ぶ御一行の様子が見えます。

背景には白煙を上げる雪の浅間山も描かれています。

そしてこちらがもう1枚のステンドグラス。こちらは避暑地として知られるようになった初期の頃の軽井沢を描いたものでしょうか。クラシックカーにゴルフバッグを積んだ人たち。その向こうには乗馬を楽しむ人の姿も見えます。

そうこうしているうちに、席の順番が回ってきました。

小ぶりのナンが2つついたキーマカレー。まろやかなお味でした。

私はグリルサンドをいただきました。ハムとチキン、チーズをはさんだシンプルなホットサンドは、ふわっと柔らかくてほのかに温かく、塩気もちょうどいい具合でとてもおいしかったです。

深煎りのコーヒーとともに旅の余韻にひたりました。

さてこちらのカフェテラスはアップルパイが人気ですが、おなかがいっぱいになったので、ならば買って帰ろうと思ったら、テイクアウトはしていないそうです。残念ですが次回のお楽しみにしましょう。

軽井沢旅行記はこれでおしまいです。最後までおつきあいくださり、ありがとうございました。

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旧碓氷峠見晴台ハイキング

2020年12月23日 | +軽井沢

軽井沢最終日は、旧碓氷峠見晴台までのハイキングを楽しみました。見晴台へは、万平ホテルの前から赤いボンネットバスが出ていますが、歩いても1時間ほど。旧軽の商店街を北へと抜けて、ショー記念礼拝堂前の二手橋がスタート地点です。

道路を進むと右手に遊歩道の入口があるということでしたが、私たちはその入口を見逃してしまい、行きは車道をずっと歩いて見晴台まで上ることになりました。でも後になって、それが正解だったと納得しました。

途中で私たちを追い抜いて行ったのは、赤いバスのほか数台の車だけという静けさ。道路わきの色づく木々を眺めながら、舗装された道路をのんびり上っていきました。

見晴台に着いて、私たちを迎えたのはすばらしい紅葉。思わず、わあ~っと声を上げました。

ここは長野県と群馬県の県境で、両方の県の風景を眺めることができます。

こちらは南東方面。左の向こうに広がっているのは、下仁田などの群馬県の町です。

こちらはちょうど南方面。目の前を日本アルプスの深い森が、どこまでも連なっていて圧倒されました。吸い込まれそうで怖くなりました。富士山もこの山々の向こうにあるはずです。

すぐ西には、雪の帽子をちょんと冠った浅間山が見えます。今頃は、雪で真っ白になっているでしょうね。

見晴台は公園のように整備されていて、紅葉もみごとでした。

帰りは見晴台の横に、遊歩道の入口を見つけ、無事に遊歩道を通って下りることができました。

最初はこんな感じの明るい森でしたが、途中からだんだん深い森になり、道も細くわかりにくくなっていきます。人が通らず、表示板がほとんどないので、行きだったらひょっとしたら道に迷ったかもしれません。

幸い帰りはある程度様子がわかっていたので、無事に下りることができました。

私は例によって、ジーンズにスニーカーという軽装でしたが、何組かすれ違った人たちはみんな本格的な山登りの装備で、熊の鈴を鳴らしながら歩いていました。

後で知ったのですが、この道は夏はヤマビルも出るそうで、何事もなく下りてこれたのはラッキーだったかもしれません。別荘地に出た時にはほっとしました。

二手橋の前にある軽井沢ショー記念礼拝堂は、カナダの聖公会宣教師アレクサンダー・クロフト・ショーによって創設された、軽井沢最古の教会です。この奥には、ショーが1888年に建てた、軽井沢最古の別荘が復元されています。

ショーがこの地が気に入って別荘を建ててから、軽井沢が外国人たちの間で別荘地として人気が広まったそうです。

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軽井沢 川上庵

2020年12月16日 | +軽井沢

ホテルにもどってひと休みしてから、旧軽井沢の商店街をぶらぶら歩いて、夕食は軽めに 軽井沢 川上庵 でお蕎麦をいただくことにしました。

お蕎麦屋さんというより、カフェといった佇まいのお店です。商店街はそろそろ人が途絶え、静かになっていましたが、ここだけ軽井沢中の観光客が集まってきているのではないか?!というくらいの賑わいでした。

予約はしていませんでしたが、早めの時間に訪れたので、待たずに席に着くことができました。

名前は忘れてしまいましたが、信州の日本酒をいただきました。突出しは蕎麦屋の定番、板わさときゅうりです。一日の余韻にひたりつつ、ほっと落ち着きました。

牛すじ肉と下仁田こんにゃくの味噌煮込み。ほろほろとくずれるほどに柔らかく煮込んだ牛すじ肉が絶品。こんにゃくにもしっかり味噌味がしみ、しみじみと味わい深い一品でした。小さな鉄鍋もかわいいです。

レンコンの海老はさみ揚げ。少し厚めにカットしたレンコンが、さくっといい食感です。

私は、お蕎麦屋さんではまず冷たいお蕎麦しかいただかないのですが、この日は夕方からぐっと気温が下がり、体が冷えたので、めずらしく温かいおろしそばをいただきました。さっぱりとしておいしかった~。

店内にはジャズや R&B が流れ、ちょっぴり大人の空間です。

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ヴィラデストカフェ

2020年12月14日 | +軽井沢

東御のワイナリーやチーズのお店を巡った後、ランチの予約の時間になったので再びヴィラデストにもどりました。

中にショップとカフェ、玉村豊男さんの作品を飾ったギャラリー、ワイナリーがあります。この日はメディアの取材があり、玉村さんもいらっしゃいました。

カフェでは、ガーデンで採れた野菜やハーブ、地元農家の野菜、長野県内の食材を使ったお料理がいただけます。ランチは前菜、主菜、デザート、飲みもののコースです。

まずは、野菜の入ったケークサレ(甘くないケーキ)。メニューになかったものなので、思いがけずうれしかったです。

前菜は2種類から選びます。私は「季節の野菜づくし」にしました。きのこに根菜、葉物野菜、くるみがふんだんに使われ、ワイルド&シンプルに、野菜本来のおいしさがストレートに味わえる一皿でした。

こちらは「茸のクリームスープ」です。きのこの深々としたおいしさが、しみじみと味わえました。

テーブルロールにカンパーニュ。

飾らない温かみのあるテーブルセッティングが、窓から見える豊かな農村の風景にマッチしてすてきでした。お皿のイラストは、どれも玉村豊男さんによるものです。

メインのお料理は4種類から選びますが、2人とも「信州豚ロース肉と丸ナスのグラチネ、トマト風味」にしました。玉村さんが描かれた花ズッキーニが、まるでお料理の一部のようです。

こちらのお皿には葉玉ねぎが描かれています。グリルした豚肉にトマトとナスのグラタンをのせて、オーブンで仕上げたお料理です。グラタンのしっかりとした味付けが豚肉によくしみて、一体感のあるおいしさでした。

「ブドウの葉籠」というすてきな名前のついたデザート。周りを極薄く焼き上げたチョコレート、プレーン2色のチュイールが覆っていて、軽いパリパリ感が秋の落ち葉を連想させます。

ハーブティとともにおいしくいただきました。

窓から見える風景です。手前にはぶどう畑、はるか向こうには千曲川の谷に雲海が広がり、幻想的な美しさでした。

食事の後、マンズワイン 小諸ワイナリーに寄ってホテルにもどりました。ここもコロナの影響でワイナリーの見学やテイスティングはお休みで、ショップのみの営業でしたが、スタッフの方から興味深いお話をうかがいました。

マンズワインには、山梨県の勝沼と、長野県の小諸にそれぞれワイナリーがあり、かつては日本のワインといえば山梨が中心でしたが、最近では温暖化の影響から、ワインの生産地が長野へと移ってきているのだそうです。

マンズワインでも、特に高品質のワインは、今は小諸ワイナリーが中心となっていて、勝沼ワイナリーは規模を縮小しつつあるということでした。千曲川沿いが新しいワインの産地として注目されているのは、こうした背景もあるのですね。

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ヴィラデスト &東御ワイナリーめぐり

2020年12月12日 | +軽井沢

軽井沢の2日目は、軽井沢から車で西に1時間ほど、東御市(とうみ)市にある ヴィラデスト ガーデンファーム アンド ワイナリー (Villa d'Est Garden Farm & Winery) を訪れました。

ヴィラデストは、エッセイストで画家の玉村豊男さんが2003年に創業したワイナリーです。玉村豊男さんの「里山ビジネス」という本を読んで以来、ずっと訪れたいと願っていた憧れのワイナリーですが、それから12年もかかってしまいました。

車でしか行けない不便な場所に全くの素人がワイナリーをはじめるとは、途方もない冒険ですが、山を開墾するところからはじめて長い年月をかけ、このようなすばらしい農場とワイナリーを作り上げられたことに、深い感銘を覚えます。

まるで私の大好きな話、ジャン・ジオノの「木を植えた男」のようです。

実際、玉村さんのヴィラデストが種となって、今では千曲川沿いにいくつものワイナリーが生まれ、ワインバレーとして注目を集めているそうです。

ひとつのワイナリーから、地域の発展にまでつながっていることに、驚きと感動を覚えました。

ワイナリーは、残念ながらコロナの影響で現在見学を中止していますが、カフェでランチの予約を入れていたので、時間までの間、近くのワイナリーをいくつか巡ることにしました。

ヴィラデストの兄弟ワイナリー、アルカンヴィーニュ (Arc-en-Vigne)。ワインの架け橋という意味です。2015年には玉村さんの尽力で、ここにぶどうの栽培と醸造、ワイナリーの起業と経営が学べるワイン・アカデミーが開講されました。

スタッフに、アカデミーやワイン工場を案内していただいた後、ショップでアドバイスをいただきながら、赤・白2種類のワインを試飲しました。どちらも飲みやすくおいしいワインで、おみやげにも買っていきました。

これはまた別の、Rue de Vin (リュードヴァン) というワイナリー。ワイン通りという意味です。創業者は荒れ果てたりんご農園だったこの場所にぶどうを植え、ワイン作りをはじめたそうです。

ロゼのワインを試飲しながら、スタッフにうかがったお話では、ぶどうの収穫ボランティアに、都会からも多くの応募があるとか。農業従事者の減少によって荒廃した農村が、ワイン作りをきっかけにして蘇り、活気が生まれていることを知りました。

こちらはチーズ屋さんのアトリエ・ド・フロマージュ (Atelier de Fromage)。この横にチーズ料理のレストランもあります。手作りチーズがおいしそうで、ブルーチーズやブルーチーズ入りのカマンベールなど数種購入し、自宅に送っていただきました。

ワイナリーが点在する山道を車で走ると、ワイン用のぶどう畑が続く向こう、東御の谷に雲海が広がる幻想的な風景に心を打たれました。ジュリエット・ビノシュ主演の映画「アクトレス」の舞台、スイスのシルスマリアを思い出しました。

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割烹熊魚庵の和朝食と、アメリカンブレックファスト @万平ホテル

2020年12月10日 | +軽井沢

万平ホテルで2泊したので、朝食は和食と洋食とそれぞれいただきました。

2日目の朝は、本館にある和食処「割烹熊魚庵」でいただきました。熊魚庵は京都の料亭 たん熊北店の系列店で、万平ホテルでは離れの料亭と本館の割烹があり、朝食は割烹の方でいただきます。

和朝食の御膳は、ごはんかおかゆが選べます。私は「京の朝粥」をいただきました。ジュース(私はももにしました)、先付・お造り・焼肴・焚合・三点盛り・サラダ・ヨーグルト・玉子料理・漬物・味噌汁・お粥・べっこうあんとあります。

焚合の赤いのはこんにゃくでしょうか。黒花豆がついているのがなんとなく信州らしい。京料理のお店ですが、お料理は味付けがしっかりしていて、信州のお味にも感じました。

お粥は途中から、片口に入ったべっこうあんをかけていただきました。吉野葛のべっこうあんは、生姜の風味が効いています。写真ではわかりにくいですが、しめじも入っていました。とろりとしたおしょうゆ味がやさしく体に沁みました。

3日目の朝は、メインダイニングルームでアメリカンブレックファストをいただきました。中庭の緑がきれいです。

前日もものジュースをいただいたので、この日はりんごのジュースにしました。グリーンサラダと、フルーツの入ったヨーグルト。

3種類のパンと季節のジャム。

卵料理は2人ともオムレツにしました。こちらはソーセージを添えて。

私はハムにしました。美しく形の整ったオムレツは、柔らかすぎず焼き加減もパーフェクト。朝の目覚ましコーヒーとともにおいしくいただきました。

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メインダイニングルームのディナー @万平ホテル

2020年12月06日 | +軽井沢

今回の旅行は、軽井沢に2泊しました。最初の夜は、万平ホテルのメインダイニングルームでディナーをいただきました。ワインで乾杯して、コースのお料理がスタートです。

「マグロとビーツと夏秋イチゴのサラダ バルサミコ酢風味」 このほか、トレビス(赤紫色でほろ苦いレタスのような野菜)、赤いスプラウト、紅芯大根と、赤い食材で統一されていました。マグロは霜降りされています。

テーブルロール2種類。右は全粒粉のパンです。

「栗のクリームスープ 福味鶏のそぼろ餡浮かし」 甘みのあるポタージュがこっくりとした味わいです。福味鶏はこの日の昼間にタリアセンでもいただきましたが、信州のブランド鶏です。お皿に描かれているのはホテルのトレードマークである、スズランです。

「スズキのポワレ ヴァンブランソース」 ヴァンブランというのは白ワインのこと。スズキは身がふっくらとしておいしかったです。ズッキーニ、モロッコいんげん、パプリカなど、信州野菜が彩りよく添えられています。

「国産牛フィレ肉のグリル マデラ酒のソース」 王道ともいえるお料理はかぐわしいソースとともに正統派のお味でした。さつまいも、きのこなどの野菜が添えられ、どことなく秋の装いです。

本日のデザート。上にのっているのはシャインマスカットとアイススクリーム、生クリームです。下はパンナコッタのブルーベリーソースだったような気がしますが、はっきりと思い出せません。

紅茶といっしょにおいしくいただきました。

これは翌日の朝に撮ったロビーの様子。ホテルのエントランスを入って正面、左奥に見えるのがメインダイニングルームの入口です。廊下との間には昔の軽井沢の様子を描いたステンドグラスが嵌められ、広々とした重厚な広間でした。

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万平ホテルの休日

2020年12月04日 | +軽井沢

タリアセンの後、軽井沢の地元スーパー ツルヤでお買いものしました。東京でいえば成城石井といった感じでしょうか。ジャムや調味料などのオリジナル食材は、どれもおいしくて人気があります。店内と駐車場はアメリカのスーパーマーケットのように広いです。

その後は、今回の旅のお宿である万平ホテルへ。「日本クラシックホテルの会」にも所属している古めかしい西洋式の老舗ホテルです。

ハーフティンバー様式の建築は、いかにも山の避暑地にふさわしい。レトロな洋館の佇まいに心が躍ります。

奥の別館のとの間にある趣のある中庭。

館内には資料室があり、ホテルの歴史に関する史料や調度品が展示されています。写真は、ホテルが建てられた1902年当時、本館で使われていたというステンドグラスです。

左は猫足バスタブ。現在も一部の客室で使われているそうです。右奥に見えるのは、明治時代後期の貴重品保管用の木かごです。いざという時には棒を通して運べるようになっています。

ホテルの常客だったジョン・レノンが気に入っていたというピアノ。

ホテルのすぐ隣にあるクラフトショップなどのぞいていたら、いつの間にか暗くなりました。

朝はホテルの辺りの別荘地を散策しました。

紅葉の柔らかいグラデーションにうっとり。時折落ち葉が舞い散る小道を歩きながら、頭の中ではバリー・マニロウの "When October Goes" が流れていました。

When October Goes - Barry Manilow

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軽井沢タリアセン

2020年11月30日 | +軽井沢

記事にするのがすっかり遅くなりましたが、10月半ばに2泊3日で軽井沢を旅行してきました。最初に訪れたのは、軽井沢タリアセン。塩沢湖を中心に美術館や古い洋館、ばら園等が集まったリゾート施設です。

タリアセンという名前は、建築家フランク・ロイド・ライトの自邸の名前からきています。フランソワーズ・サガンの翻訳で知られるフランス文学者、朝吹登美子さんの別荘である睡鳩荘(すいきゅうそう)もここに移築されており、以前からの憧れの場所でした。

エントランスにて。10月だったので、園内にはさりげなくハロウィーンの飾りつけが施されていました。

塩沢湖の畔に佇む睡鳩荘。長年求めていた風景です。なんだか映画「君に読む物語」(The Notebook) の白鳥の池を思い出します。睡鳩荘を設計したのは、日本で教会をはじめ数々の西洋建築を手がけた建築家、ウィリアム・メレル・ヴォーリズです。

燃えるようなまっかな紅葉。

散り紅葉も美しい。

池を泳ぐ鴨たち。

園内にあるペイネ美術館です。恋人たちが登場するかわいいイラストで知られるレイモン・ペイネの原画やリトグラフを展示している美術館。ペイネのイラストは子どもの頃から知っていましたが、ペイネご夫妻自身がモデルだったとは。フランスはやっぱり愛の国です。

建物は、日本に数多くの教会建築、大学建築を残した私も大好きな建築家、アントニン・レーモンドのアトリエ兼別荘を移築したものです。

お昼は園内のレストラン湖水でいただきました。私は福味鶏のトマトソース煮をいただきました。長野県でのびのび育ったという鶏肉がおいしい♪ トマトソースもいいお味でした。

こちらは国産豚の赤ワイン煮込み。湖を眺めながらおいしくいただきました。

お昼のあとは塩沢湖に沿って散策し、サイクルモノレール(足こぎ自転車の空中散歩)にも乗りました。写真は軽井沢ゆかりの画家、深沢紅子 野の花美術館です。優しい野の花の作品に、心が穏やかになるのを感じました。

明治44年に建てられた木造2階建ての洋館は、旧・軽井沢郵便局舎を移築したものです。

いよいよ念願の睡鳩荘です。

1階には重厚なダイニングルーム。まるで山崎豊子さんの小説「華麗なる一族」の舞台のようです。「悲しみよこんにちは」は朝吹登美子さんだからこそ翻訳できた世界なのでしょうね。

この後は、通りを渡ったところに移築されている堀辰雄の山荘、野上弥生子の茅葺屋根の書斎など見学し、今はカフェとなっている有島武郎の別荘「浄月庵」でおいしいコーヒーをいただきました。

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軽井沢の紅葉(雲場池・旧三笠ホテル)

2017年11月06日 | +軽井沢

こどうさんでお昼をいただいたあとは、軽井沢を代表する紅葉の名所、雲場池に向かいました。記録をたどると、ここを訪れるのは3年ぶりです。

【関連記事】 紅葉の軽井沢 (2014-11-06) 

紅葉のピークはややすぎて、だいぶ葉が散ってしまっていましたが、枯れ枝の間を彩る紅葉のグラデーションがとても美しかったです。底が見えるほど清らかな池に、筆でなぞったように紅葉が写っていました。

紅葉というと、つい赤いもみじに目が行ってしまいますが、今年は黄もみじの美しさに心を奪われました。

ドウダンツツジの目の覚めるような紅葉。

雲のようにたなびくもみじの紅葉。

青い空に透けるように輝くオレンジ色の葉。

池のまわりをドウダンツツジの真っ赤な紅葉が縁取っています。

細長い池のまわりをゆっくりと一周歩きました。川上の方はほとんど人の姿もなく、秋の弱々しい日差しの下、沈むような森と水の風景がバルビゾン派の風景画を思わせました。はかなくも美しい紅葉と、深々としたモミの木の香りを満喫しました。

***

山の日は陰るのが早く、そろそろ薄暗くなってきていましたが、せっかくなのでもう一か所寄ろうと旧三笠ホテルを訪れました。この日は文化の日だということで入場無料でした。

明治時代後期に建てられた純西洋式建築の木造ホテルです。設計は辰野金吾氏の門下生である岡田時太郎氏。政財界・文化人に愛され「軽井沢の鹿鳴館」とよばれました。戦後は米軍に接収され、のちに再開するも1970年に閉業。軽井沢町に寄贈され、現在は国の重要文化財に指定されています。

建物は正面側の約半分が現存し、調度品とともに当時の客室の様子を見ることができました。

客室の窓から見る紅葉もすてきでした。(こちらの家具は現在のもの)

八角搭屋が愛らしい。客室は大小ありましたが、バスルームのないお部屋はきっと共用で使っていたのでしょうね。西洋式の客室ですが、どのお部屋にも窓際に広縁があり、日本旅館の影響が垣間見えて興味深かったです。

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