あけましておめでとうございます
今年もよろしくお願いします
毎年お正月は家族が集まり、大きなバンを借りて伊豆に旅行することがいつしか習わしになっていましたが、今年は初めて千葉県鴨川で新年を迎えることになりました。私にとって房総はこれまであまりなじみのなかった場所で、いろいろと発見のある新鮮な旅となりました。
行きは湾岸道路の川崎から、アクアラインを通って対岸の木更津に渡りました。途中、レストエリアの”海ほたる”でひと休みしました。海ほたるは東京湾に浮かぶ小島といった感じで、船のような形をしています。ウッドデッキが船の甲板のようで、ひと回りすると東京湾がぐるりと360度見渡せます。
上の写真は川崎方面ですが、大型船が東京湾を通れるよう、アクアラインは地下にもぐっています。一方、反対の木更津側は橋となっています。私たちがいる間にも、羽田発着の飛行機が上空を、また大小の船が東京湾を忙しく行き交い、ここが空路と航路の要所であることを実感しました。
お昼は千葉県に入ってから、南房総の保田漁協が直営している食堂「ばんや」さんに入りました。もとは組合の漁師さんのための食堂だったのが、一般に開放したところ、新鮮でおいしいと評判の食事処となったそうです。私たちが着いた時には既におおぜいの人が待っていましたが、ぶらぶらしながら30分ほどで案内していただきました。
お刺身、天ぷら、焼魚、煮魚...といろいろありますが、どれもボリュームたっぷりです。私は ”漁師のまかない丼”にしましたが、切落しのお刺身が豪快にのっていて迫力満点。おいしくいただきました。
保田から海沿いの道をしばらく走って、ようやく宿泊先の鴨川に着きました。海岸沿いを散歩し、温泉でゆっくりくつろいでから、伊勢海老やあわびをはじめ、海の幸たっぷりのお夕食をいただきました。
ホテルもお正月は深刻な人手不足のようで、私たちのお食事の係は学生アルバイト風の男の子でしたが、緊張のあまり、敬語に四苦八苦しては迷言が飛び出し、そのたびに微笑ましく、失礼ながらくすくす笑って盛り上がりました。^^
鴨川は外房にあり、目の前に広大な太平洋が広がっています。お部屋の窓から、海から上る初日の出を見ることができました。この日の日の出の時刻は6時46分。ちょうど太陽が昇るところに雲があり、なかなか姿が見えなくてやきもきしましたが、心臓の鼓動のようにぐんぐん昇る姿に生命の神秘を重ね、心を打たれました。
お雑煮とお節の朝食をいただいて、宿をチェックアウトしてから、いつか行きたいと思っていた鹿野山の九十九谷展望公園に寄ってもらいました。ここは東山魁夷の絵画「残照」のモデルとなった場所です。正直、圧巻というほどの感動は受けなかったのですが、秋~冬の早朝にはみごとな雲海が見られるそうです。
ちなみにこちらが先日東山魁夷展でも見た「残照」です。以前「緑潤う」を見た時に気づいたことですが、魁夷は見た風景をそのまま絵にしているわけではないようです。モデルはあっても、まぎれもなく魁夷の中で作り上げられた芸術作品なのだと思います。
この後は、道の駅・保田小学校を訪れました。元小学校だったところがきれいに改装され、道の駅としてよみがえりました。教室は宿泊施設、体育館はファームマーケット、給食風の定食が食べられる食堂もあるようです。
ファームマーケットにはカラフルな地元の新鮮野菜がいっぱい。紅芯大根、赤大根、黄人参など、珍しい野菜もたくさんあって、思わずいろいろ買い込んでしまいました。早速お正月にサラダにしていただきました。黄色い丸いのはレモンです。
帰りは金谷から久里浜まで、東京湾フェリーに乗りました。アクアラインは便利ですが、船の旅には旅情をかきたてられます。乗客からもらえるエサを求めて、カモメたちが船の後をずっとついてくるので、思わず夢中でカメラを向けました。
写真は奇跡の一枚?です。今年はチャンスをつかむ年にしたいです。