うなぎが大好きな夫の希望で、文京区・小石川にあるうなぎ料理専門店「わたべ」さんに行ってまいりました。場所は春日駅から歩いてすぐ。偶然ですが、以前友人が住んでいたマンションの1階でした。^^
創業昭和23年のうなぎ料理の老舗で、当初から70年以上継ぎ足してきたというタレを使用。蒸したてをふっくらと焼き上げる、東京伝統のうなぎがいただけます。店内はきりりとした老舗らしい佇まいで、スタッフの細やかな心配りにも感激しました。
こちらのお店では、注文を受けてからうなぎを蒸し、焼き上げるため、それまでの間、ゆっくりとお酒とお料理が楽しめるコースをいただきました。先日、京都でうなぎの白焼きをいただきましたが、夫は私に、東京の白焼きも食べさせてあげたいと思ったようです。
もともと代々魚屋を営んでいたというだけあり、お造りも絶品でした。
お酒は、本日のおすすめという、石川県の「手取川」をいただきました。すっきり、きりりとした口当たりで、お造りやサラダによく合いました。
最初の一品は、天ぷら。しらうおと、ふきのとうの2種類を、お塩とすだちでいただきました。しらうおは大葉で巻いてありましたが、淡泊でむっくりとした食感があっておいしかったです。ほのかな苦みを感じるふきのとうは、春ならではのお味でした。
お塩でいただいたので、どちらも素材そのもののお味が堪能できました。
しらすと水菜のサラダ。シンプルな和風ドレッシングであえてあり、さっぱりといただきました。
これはコースに入っていないお料理ですが、レバー串をいただきました。うなぎのレバー? 肝串とはどう違うの? と思いましたところ、レバーは肝臓で、肝は内臓を指すようです。肝吸いに入ってる肝はひょろりと長いですが、うなぎのレバーはフォアグラに似ていました。
うなぎ一匹からレバーが少ししか取れないため、一串に8匹分くらいのレバーを使っているという貴重な一品です。
ここで次のお酒。夫の好きな新潟の「久保田」をいただきました。クセがなくて飲みやすく、人気のあるお酒です。先ほどは、モダンなうすはりの酒器でしたが、土ものの酒器も趣があってすてきです。
白焼きです。蒸さずに焼いているということでしたが、身がふっくらとして柔らかく、絶妙な焼き加減でした。おろし山葵、たたいた粒山椒、小葱のみじん切り、お塩でいただきましましたが、特に山葵がよく合いました。
そしていよいよ、うな重が運ばれてきました。お重箱の絵が気になりましたが、これはなんの木でしょう。朴?栃?後でネットであれこれ画像を見比べて、柏の葉かな?と推測していますが、お店の方にお聞きすればよかったです。
何はともあれ、ふたを開けると、お重箱にきっちりと収まったうなぎの端正な美しさに感動しました。あっさり、すっきりとしたタレが主張しすぎず、ふっくらとやわらかいうなぎを引き立てます。これまでの人生で一番、というくらいおいしいうなぎでした。
食後のデザートは和三盆のアイスクリームでした。ほのかな甘さが口の中で儚く溶けて、食事の後の心地よい余韻を味わいました。