セレンディピティ ダイアリー

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伊太利亜市場 BAR

2024年08月25日 | グルメ

映画を見た新宿ピカデリーの近くでお昼をいただきました。新宿伊勢丹の別館、パークシティ3の2階にあるイタリア料理店、伊太利亜市場 BAR です。

新宿伊勢丹のレストラン街はいつも混んでいますが、こちらは別館で、入口が離れていて目立たず、すぐに入れるので意外と穴場だと思いました。サルヴァトーレ・クオモの系列なので、お味も間違いなし。カジュアルなお店の雰囲気もよかったです。

サラダと前菜、ドリンク&スープバー、パスタかピッツァ、デザートとついて、リーズナブルにおいしいランチが楽しめました。

暑くてのどがかわいていたので、レモンのスライスの入ったスパークリングウォーターをいただきましたが、これがとてもおいしかった! スープはコーンポタージュ。こちらも甘みがあって、まろやかなお味でした。

サラダと前菜の盛り合わせ。サラミやスモークサーモン、その他いろいろ入ってボリュームもあり、これだけで大満足でした。

メインのお料理は、パスタ、ピッツァ、お肉料理、全部で8種類ある中から選びます。私たちはパスタ2種類、ピッツァ1種類を選んでシェアしていただきました。

最初に運ばれてきたのは、クワトロフォルマッジ (4種類のチーズのピッツァ) のはちみつがけ。私の大好きなピッツァです。

イタリアンソーセージと甘長唐辛子のピリ辛トマトスパゲティ

渡り蟹の濃厚トマトクリームソーススパゲティ。パスタ2種はトマトかぶりになりましたが、お肉とお魚、ピリ辛とクリーミィで、それぞれ個性があって楽しめました。

デザートは、オレンジピールの入った焼菓子でしたが、私が大好きなタイプのケーキ。コーヒーといっしょにおいしくいただきました。

***

映画「ツイスターズ」の序盤では、ヒロインのケイトが過去のトラウマから故郷のオクラホマを離れ、ニューヨークの気象予報会社で働いているという設定でした。

その時のケイトのリップの色がすてきだったので、同じ色のリップが欲しくなって、食事の後に伊勢丹に寄りました。

マットな発色のピンク系のベージュは、ナチュラルで目立ちすぎず、今の気分にぴったりでした。NARSはニューヨーク創業のコスメブランドですが、今は資生堂下の一部門となっています。

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ツイスターズ

2024年08月24日 | 映画

オクラホマに大量発生する竜巻に立ち向かう、ツイスターチェイサー (竜巻追跡者) たちの奮闘を描く、アドベンチャー&パニック映画です。

ツイスターズ (Twisters) 2024

ミナリ」のリー・アイザック・チョン監督、「ザリガニの鳴くところ」のデイジー・エドガー=ジョーンズ、そして「イン・ザ・ハイツ」のアンソニー・ラモスが出演するというので楽しみにしていました。

本作は、竜巻銀座で知られるオクラホマが舞台。かつて、竜巻の実地実験で仲間の3人を失った辛い過去をもつケイト(デイジー)が、もうひとりの生き残りハビ(ラモス)に呼び寄せられて故郷オクラホマにもどり、再び竜巻の弱体化に挑戦します。

そこにはツイスターチェイサーとしてSNSで有名なタイラー (グレン・パウエル)のチーム がいて、ハビたちのチームと、どちらがツイスターの発生と進路を予測できるか、競い合うことになります。

まず、ケイトのチームの「竜巻を弱体化させる」という目的は、社会的意義があるので理解できるのですが、タイラーの目的がよくわからなかった。竜巻を追いかけて迫力ある映像を撮って注目を浴びること?

被災地で救助活動を行っていたので、ツイスターの発生と進路を予測して、被害を未然に最小限に食い止める、というのが真の目的なのかもしれませんが。

それから、ケイトの竜巻を弱体化させる方法が「紙おむつに使われている吸水ポリマーを、竜巻に向かって打ち上げる」というのが、稚拙な発想に思えてしまったのも正直なところ。

でも、そんな細かいことは抜きにして、迫力ある映像や、王道のストーリー展開など、娯楽作品として大いに楽しめました。

オクラホマの何もない、緑の大平原の美しさは、さすがは「ミナリ」のチョン監督だと感嘆したし、「ザリガニ~」のデイジーは、竜巻で何度もぼろぼろになってもやっぱり魅力的でした。

竜巻にちなんで、ケイトの実験装置に「オズの魔法使い」の名前がつけられているのも楽しかった。

映画を見終わって、私が「(ケイトとタイラーが、互いに惹かれ合いながらも) 安易に恋愛に発展しないところがよかった」と息子に言ったところ、息子が「それは年上のタイラーが、年齢差をわきまえていたからでしょ」と答えたことにびっくりしました。

息子とこういう大人の話ができるようになったことがとても感慨深かったし、彼の良識に、私の子育ては決して間違えていなかったのだと安堵しました。

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中國飯店 六本木

2024年08月18日 | グルメ

今日までお盆休みという方も多いと思います。みなさまよいお休みをすごされましたか? 私の勤務先はほとんどカレンダー通りでしたが、今週は息子が帰省していたので、ほんの少しお盆の気分も味わえました。

さて先週末、夫と六本木の中國飯店にお昼を食べに行きました。シックで落ち着いた空間。お店のスタッフの細やかな心遣いもうれしく、楽しいランチとなりました。

ランチのおそばのセットをいただきました。

季節前菜三種盛り合わせ

蒸し鶏やピクルスなど、見た目はおとなしめですが、どれもおいしかったです。お食事のスタートにぴったりでした。

海老のマヨネーズソース和え

海老のフリッターをマヨネーズソースで和えた一品。野菜といっしょにいただく海老がぷりぷりっとして絶品でした。

麺料理を3種類から選びます。私は「豚肉入りすっぱ辛いスープそば」をいただきました。酸辣湯麺のようなすっぱ辛いお味が大好きです。これは豚細切り肉と青菜のすっぱ辛いあんかけで、滋味深いおいしさでした。

こちらは「五目入りあんかけスープそば」。定番ながら間違いのないおいしさです。

セットにはついていませんが、点心の中から夫の大好物の春巻きを注文しました。ぱりっとした皮の中にはとろりとしたあん。文句なしにおいしかったです。

本日のデザートはタピオカミルクでした。甘くてほっとするお味。ポットウォーマーつきでサーヴされるジャスミンティもおいしくて、何度もお代わりしていただきました。

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白鳥とコウモリ / 横道世之介 / 恍惚の人

2024年08月12日 | 

本3冊の感想をまとめてアップします。

東野圭吾「白鳥とコウモリ」

コンサートの前に入った本屋さんで、文庫の売上1位となっていて、思わず手に取りました。上下巻あわせて700頁の大作ですが、流れるように展開する物語に引き込まれて、週末の2日間で一気に読了しました。

東京湾岸で見つかった他殺体は、恨まれる理由がまったく思い浮かばない善良な弁護士。間もなく愛知県で容疑者が見つかり、犯行を自供しはじめますが…。

当然この人は犯人ではなく、誰かをかばっているのは明白ですが、誰をかばっているのか?どうしてかばっているのか?という動機の部分は、誰もが納得のいく壮大なストーリーが秘められていて、大いに満足しました。

本作のモデルとなっているのは、80年代に大きな社会問題となった(豊田商事事件)と思われます。(孤独な高齢者の心に付け入る)卑劣な犯行であることが明らかになり、事件当時、人々に大きな衝撃を与えました。

本作は、エンターテイメントとしてのおもしろさはもちろん、事件と関連する登場人物たちの心情がていねいに描かれていて、人間ドラマとしても読み応えがありました。

吉田修一 「横道世之介」

latifaさんのご紹介で読んだ本です。吉田修一さんの推理小説は結構読んでいるのですが、人の心の暗い部分をぐさりとえぐるような描写に、いつもひりひりするような痛みを覚えます。

吉田さんの推理小説以外を読むのは初めてでしたが、こういう明るい小説も書かれるんだーというのが発見でした。三浦しをんさんの小説を思わせる、軽やかなタッチの青春小説です。

最初のうちは(自分のことはさておいて)軽薄な大学生の生態に、ちょっぴり眉をひそめながら読んでいたのですが、お嬢様の祥子が登場してから俄然おもしろくなってきました。

彼女を見て思い出したのは、映画「セント・エルモス・ファイアー」に登場するウェンディ。彼女のキャラクターが大好きでした。のちにウェンディは福祉、祥子は人道支援の仕事に就くところも似ています。

現在と過去が行き来する文章に??と思いながら読み進めましたが、本作は2001年に起こった(新大久保駅乗客転落事故)にインスパイアされた?作品となっていました。明るいだけの青春小説ではないところが、吉田さんらしいと納得しました。

有吉佐和子 「恍惚の人」

50年以上前に出版された、老人介護と認知症をテーマにした小説ですが、今読んでもまったく古びたところがありません。時代を超えて読み継がれ、今あらためて注目を集めている名作です。

家族構成や住宅事情、地域、夫婦とも仕事に就いていることなど、自分を取り巻く環境が比較的似ているので、なおのこと主人公の昭子に降りかかるさまざまな困難がとても他人事でなく、身近なこととして感じられました。

ただ救いだったのは、この手の小説や映画がどれもどんよりと暗い気持ちになるのに対して、本作は有吉さんらしく明るく快活な文体で、時にユーモアを交えて描かれていて、気持ちよく読み進めることができたこと。

終盤になって登場する山岸夫妻には意表を突かれましたが、エミの存在は、茂造の人生の最後を照らす一条の光、ちょっとした贈り物のようなものだったのかもしれないと思いました。

茂造が実の息子のことはすっかり忘れているのに、嫁の昭子や孫の敏のことは憶えている、というのもなんとなくうなづけるものがありましたが、細かいところにまでリアリティが行き届いていることに、入念な取材の力を実感しました。

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bricolage bread & co. @六本木ヒルズ

2024年08月11日 | グルメ

前回に続き、こちらも六本木ヒルズに入っているベーカリー&カフェですが、私が今一番気に入っているパン屋さんです。

bricolage bread & co. (ブリコラージュ ブレッド アンド カンパニー)

けやき坂にあって、前を通るたびにいつも列ができているので気になっていました。

後から知ったのですが、大阪の人気ブーランジェリー「ル・シュクレクール」、三ツ星フレンチの「レフェルヴェソンス」、ノルウェイ・オスロのコーヒーブランド「FUGLEN」がコラボレートして誕生したカフェだそうです。

bricolage はフランス語で、英語で Do It Yourself という意味があるそうで、パンと料理とコーヒー、それだけでなく、空間を作る要素をすべてプリコラージュしたいという思いが込められているそうです。

中に入るとカフェの注文カウンターがあります。この写真の右の方にベーカリーが併設されていて、メニューはサンドウィッチやハンバーガーなど、パンを使ったお料理が中心でした。

外観はコンクリート打ち放し、注文カウンターはアメリカのノスタルジックなダイナー風ですが、食事のスペースは木の梁があったりして、意外にも日本の古民家のテイストが感じられました。それぞれ違うテイストながら、不思議と全体がマッチしていました。

コーヒーとカフェラテ。

大山鶏のシャクシューカ

トマトソースに卵を落として作るシャクシューカは、イスラエルの朝食メニューとして知られていますが、こちらのお店のシャクシューカは鶏肉のトマト煮込みに卵を落としていて、適度にボリュームがあってランチにぴったり。

クミンの風味が中東風で、私の大好きなお味でした。カリッとトーストしたカンパーニュが添えられていて、上にはいろいろなスプラウトがトッピングされています。

パストラミサンド

パストラミビーフを全粒粉のパンではさんだサンドウィッチ。アメリカでポピュラーなサンドウィッチで、懐かしくて食べたくなりました。パストラミビーフは牛肉を使ったハムのようなもので、ハムと同じくデリなどで手に入ります。

ハムも、パストラミビーフも、このように極薄切りにして、何枚も重ねてサンドウィッチにするのがアメリカ風。全粒粉パンがパストラミビーフによく合って、とてもおいしかったです。

藍色の絵柄の入った器が、どことなく和食器風ですてきです。

食事の後、ベーカリーで農民パンとバタールを買いました。ベーカリーの方は並ばずに買うことができました。お店の一押しの農民パンは、パストラミサンドに使われていたパンです。

お弁当用のサンドウィッチを作るのにぴったり。こちらのベーカリーは、ハード系のパンが充実しているのが私好みでした。

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KNOCK CUCINA BUONA ITALIANA @六本木ヒルズ

2024年08月10日 | グルメ

六本木ヒルズに入っているお気に入りのイタリアン・レストラン。私は今のところ、スパゲティではこのお店が一番!というくらい好きです。

KNOCK CUCINA BUONA ITALIANA (ノック クッチーナ ボナ イタリアーナ)

以前六本木ヒルズの近くにあったイタリアン・レストランが、六本木ヒルズの中に移転しました。過去記事はこちら。

CUCINA BUONA ITALIANA KNOCK (2013-06-03)

以前のお店は、シンプル&ナチュラルなインテリアだったと記憶していますが、ヒルズの中のお店は温もりのあるノスタルジックなインテリア。洗練されていますが飾らない、ファミリーフレンドリーなレストランです。

本日のおすすめスパゲティから2つと、定番のサラダをオーダーして、シェアしていただきました。

「キャベツとポテトのジュリアンサラダ」ツナのピエモンテーゼ

ざく切りキャベツ、アーモンド、チーズを、ツナソース (ツナ・アンチョビ・たまご・ケイパー) で和えたコールスローで、上に極細のフライドポテトがのっています。

コールスローとポテトを混ぜながらいただくと、キャベツのしゃきしゃき感と、ポテトのざくざく感。2つの食感のコンビネーションが楽しめました。

ケールとしらすの「グリーン A.O.P.」スパゲティ

パスタというよりサラダ、というくらいに生のケールがたっぷりのっています。スパゲティはジェノベーゼソースで和えてありますが、バジルではなく、ケールのジェノベーゼでした。

A.O.P. って何?と思ったらアーリオ・オーリオ・ペペロンチーノの略なんですね。アーリオ(にんにく)・オーリオ(オリーブ油)・ペペロンチーノ(にんにく) は、私がパスタで一番好きな組合せです。

京野菜万願寺とうがらしで「牛すじ・ポモドーロ」スパゲティ

万願寺とうがらし大好きです。トマトソースでとろとろ・ほろほろに煮込まれた牛すじが絶品でした。

パスタに添えられているのはミルクパン。柔らかくて甘めで、パスタに合うかどうか?はともかくとして、これはこれでおいしかった。

お料理はおいしいだけでなく、ボリュームもたっぷりで、大満足のランチでした。以前お店のあったところは、現在再開発の真最中で、何ができるのかな?とこちらも楽しみにしています。

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FALL フォール

2024年08月09日 | 映画

アメリカの荒野にそびえる高さ600メートルの老朽化した鉄塔の上に取り残された2人の、生き残りをかけた奮闘を描くサバイバルホラーです。

FALL フォール (Fall) 2022

瞳さんがご紹介されていて、おもしろそう!と見た本作ですが、期待通りにおもしろかった! シンプルといえばシンプルなのですが、次から次へと襲いかかる困難が、バラエティ豊かで飽きさせない。

そもそもパートナーをロッククライミングで亡くして一年間も立ち直れない親友を、いきなりこんな途方もないミッションに巻き込むなんてあまりに無茶ぶりすぎます。^^ ある意味ショック療法でしょうか??

2人が挑むのは、あたり一面何ひとつないアメリカの荒野に、屹然とそびえ立つ鉄塔。取り壊しが決まっているこの鉄塔は、さびついていて、ところどころボルトのゆるみもあります。

600メートルという高さはあるけれど、はしごもついているし、楽勝でしょ?と最初は思っていたのですが、とんでもなかった。頂上まで無事に登ってやれやれと思ったら、まだ映画全体の3分の1しか経っていないのです。

この後どうやって引き延ばすのか?!と思ったら、ここからが本番でした。高いのも怖いのですが、今にも壊れそう、倒れそうなのが怖くて、見ていられず、何度も何度も顔を背けてしまいました。

さて、何が起こるのか、結末は?については、映画を見てのお楽しみですが、ドローンやSNSが登場するのが今の時代ならでは。それから、ちょっぴり勧善懲悪っぽいところが、アメリカ映画らしいなーと思いました。

余談ながら、以前ダニー・ボイル監督の「127時間」を見た時にも思ったことですが、山登りや人里離れたところに行く時には (めったにないことですが) 必ず行先を周りの人に伝えなくては、と心に誓いました。

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Hasta la vista, baby.

2024年08月04日 | +映画のよもやま

ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌」の余談です。

映画の中で、JD(ヴァンス)と祖母がテレビで「ターミネーター2」を見ている場面がありました。シュワルツェネッガーが新型ターミネーターに「地獄で会おうぜ、ベイビー」と決め台詞を言い放つ有名な場面がありますが、その時、祖母も同時にその台詞を言ったのです。

驚いたJDは「どうしてわかったの?」と祖母に尋ねると、祖母は笑いながら「100回も見ているからね」と答えます。

Hillbilly Elegy a Ron Howard Film | Amy Adams & Glenn Close | Official Trailer | Netflix

(1:24くらいからご覧ください)

この台詞、耳慣れないことばだったので、後でググってみたところ、スペイン語で

“Hasta la vista, baby.” (アスタ・ラ・ヴィスタ、ベイビー)

と言っていることを知りました。「さようなら」「またね」といった意味ですが、スペイン語を使うことでおどけたニュアンスを加えているようです。

ちなみにスペイン語版では、”Sayonara, baby.” と言っているのだそうですよ。

***

それで思い出したのは「トイストーリー3」で、バズが突然スペイン語を話しだす場面です。

Toy Story 3 (2010): Spanish Buzz

(0:58くらいからご覧ください)

おもちゃたちがバズの言語設定を、間違えてスペイン語モードにしてしまったからです。

となると気になるのはスペイン語版ではどうなっているか?ですが、以前気になって調べたことがありました。

すると、メキシコなどの中南米のスペイン語圏では、バズが突然ヨーロッパのスペイン語を話し出すのだそうです。また、ヨーロッパのスペインでは、アンダルシア方言のスペイン語を話し出すのだそうです。

同じスペイン語でも地域によって微妙に話されていることばが違うというのは、当たり前と言えば当たり前ですが、おもしろいですね。

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ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌

2024年08月03日 | 映画

全米ベストセラーとなったJ・D・ヴァンスの回顧録を、ロン・ハワード監督が映画化。アメリカの知られざるリアルな一面を描いた、実話に基づく作品です。

ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌 (Hillbilly Elegy) 2020

この作品の原作は、アメリカで話題になっていた頃から気になっていて、翻訳版が出版されてすぐに図書館で借りて読み始めたのですが、長編な上に内容がかなりきつくて、一度に読み終えられずに返却してしまったのです。

そういえば「ザリガニが鳴くところ」もホワイトトラッシュ(貧しい白人)を描いた作品で、最初はつらくてなかなか読み進めることができなかったことを思い出します。(あとで読了しましたが)

著者のヴァンス氏は、アメリカ中西部のオハイオ州やケンタッキー州の最貧の白人社会から、イェール大学のロースクールを卒業した努力家で、現在、共和党のトランプ大統領候補を支えるブレインであり、副大統領候補に任命されています。

民主党を支持しているのが、東海岸、西海岸の都市部のインテリ層やマイノリティであるのに対して、先の大統領選挙でトランプを支持してきたのは、中西部の農家や炭鉱などで働く肉体労働者たち、すなわち国の繁栄から取り残されてきた貧しい白人たちでした。

ヴァンスの母は13歳の時に妊娠。結婚もせず、学校にも行かず、子どもを育ててきました。結婚を夢見て次々と男性と付き合っても長続きしない。何とか資格を取って看護師の仕事に就いたものの、薬物に手を出して解雇されてしまいます。

そうした過酷な環境の中で、ヴァンスも道を踏み外しそうになりますが、見かねた祖母が無理やり母親からヴァンスを引き離して自分の家に引き取り、経済的に恵まれない中で、愛情深く育てます。

そんな祖母の姿に一念発起し、アルバイトで生活を支えながら死に物狂いで勉強するようになったヴァンスを見て、私は涙が止まらなくなってしまいました。

アメリカの名門大学は生まれながらに恵まれた家庭の子女が多く、いくら優秀とはいえ、ヴァンスが彼らと肩を並べて学ぶには、計り知れないほどの苦労を重ねてきたと思います。

でも一方で、そんなヴァンスだからこそ、できること、わかることもあると思います。

今年の大統領選挙は、おもしろいことになりそうだなーとひそかに注目しています。

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