セレンディピティ ダイアリー

映画とアートの感想、食のあれこれ、旅とおでかけ。お探しの記事は、上の検索窓か、カテゴリーの各INDEXをご利用ください。

南翔饅頭店

2018年04月30日 | グルメ

この日は映画を見たあと、夕食を食べて帰ることにしました。4月上旬の肌寒い日で、外を歩きたくなかったので、六本木ヒルズ内の南翔饅頭店(ナンショウマントウテン)に入りました。上海で有名な小籠包のお店です。何度か入ったことがありますが、以前コチラで記事にしています。小籠包を中心に、いくつか点心をいただくことにしました。

上海蟹みそ入り春巻き。クセがなくさっぱりとしたお味。三角の包み方がかわいいです。

もち米焼売。皮がもち米かと思いきや、中のあんが中華おこわとなっています。もちもちした食感がおもしろい。

小籠包が運ばれてきました♪ しょうがの千切りとともにれんげにのせて、黒酢をちょんとかけていただきます。肉汁たっぷりの熱々のスープがおいしい。

初めて油麺を食べてみました。時々油麺の看板を見ることがありますが、食べたことがなくて気になっていました。メニューの写真よりも具が少なくてちょっと残念でしたが、オイル系のソースがからみ、つるりとしておいしかったです。名前から油っこい麺を想像していましたが、さっぱりとしたお味でした。

最後に海老入り小籠包をいただきました。見た目は豚肉の小籠包とほとんど変わりませんが、ほんのり赤いあんが皮から透けて見えます。こちらもおいしかった。ジャスミンティもおいしくて、何度もお代りしていただきました。

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さてGWでお休みの方も多いでしょうか。私はいくつか用事はあるものの、近くでのんびりすごす予定です。今年は例年よりも暖かいのか、どの花も開花時期が早いですね。

毎年この時期に咲くベニハナトチノキはマロニエの仲間。ピンクの大きな房が華やかです。

ハスの花もきれいでした。ツツジ、コデマリ、オオデマリ、ウツギなど、百花繚乱。新緑も美しく、一年で一番好きな季節です。

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レッド・スパロー

2018年04月28日 | 映画

元CIA局員のジェイソン・マシューズによる同名小説を「ハンガー・ゲーム」シリーズのフランシス・ローレンス監督が、ジェニファー・ローレンス主演で映画化。ジョエル・エドガートン、シャーロット・ランプリング、ジェレミー・アイアンズが共演しています。

レッド・スパロー (Red Sparrow)

舞台のアクシデントでバレエダンサーとしての道を絶たれたドミニカ(ジェニファー・ローレンス)は、叔父の勧めでロシア諜報機関のスパイ養成学校に入ります。そこで相手の欲望を見抜いて心理操作する”スパロー”としての訓練を受けたドミニカは、能力を認められ、ある重要なミッションを任されます。

それはCIA捜査官ナッシュ(ジョエル・エドガートン)に近づき、ロシアの中枢にいて彼に情報を流しているモグラ(内通者)を見つけるというもの。ドミニカとナッシュは、互いに惹かれ合いながらも、自らの任務を全うすべく、命がけの駆け引きを繰り広げますが...。

女性スパイといえば、「ソルト」や「アトミック・ブロンド」などのスタイリッシュでかっこいいアクション映画が思い出されます。本作もスリリングなアクションや過酷なバイオレンスはあるものの、いわゆる”女の武器”をチラつかせての心理的駆け引きが見どころとなっているのがおもしろい。

本作は、ジェニファー・ローレンスの多才な魅力がたっぷりと味わえる作品。肝のすわった、ただものではない迫力に圧倒されました。ベビーフェイスの影に秘められた、大人の表情にはっとしました。

こんな派手なスパイがいるわけないと思いますが^^ ジェニファー演じるドミニカは、どことなく実在するロシアの女性スパイ、アンナ・チャップマンに似ています。しかも叔父役の俳優さんはプーチン大統領にそっくり。フィクションながら、どきっとさせるキャスティングでした。

ロシアの政府や諜報機関があまりに非人道的に描かれている一方、アメリカが理想的な民主国家として描かれているところなど、少々鼻につくところはありますが、エンターテイメントとして大いに楽しめました。

スパイというのは”知りすぎた人間”。一度この世界に入ったら、二度と抜け出すことはできないので、”王子様に助けられ、幸せに暮らしました”という結末はありえない。そこへいくとドミニカが下した決断は、ベストというべき満足のいくものでした。

私が興味深く思ったのは、シャーロット・ランプリング演じるスパイ学校の鬼教官。情け容赦のない冷酷な教官ですが、おそらく彼女自身もかつてはスパローとして、体を張って命がけのミッションをこなし、数々の修羅場を乗り越えてきたのだろうな...と思わされました。

とすると、先日見た「評決」でのランプリングの役どころが、すとんと心になじみます。ランプリングの若かりし日の衝撃作「愛の嵐」も見てみたくなりました。

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カラフルニットの巨大グモ

2018年04月26日 | アート

六本木ヒルズに映画を見に行ったら、ランドマークの巨大グモの彫刻がカラフルニットで覆われていました。

いつもは無骨な蜘蛛の彫刻が、カラフルな縞々ニットでおめかししています。そういえば、先日 Casa Brutusの記事を見たことを思い出しました。六本木ヒルズのオープン15周年を記念して開催されている、テキスタイルアーティスト マグダ・セイエグさんによるインスタレーションです。(~5月27日まで)

マグダ・セイエグさんのアートは、ヤード・ボミング(Yard bombing)とよばれています。セイエグさんは、ドアの取っ手を毛糸で覆ったことがきっかけで、消火栓、道路標識、バスなど、無機質な物体を毛糸で覆うアートをはじめ、世界にムーブメントを起こしました。セイエグさんのTED Talkがあったので、リンクしておきますね。

毛糸テロ(ヤード・ボミング)はどのように世界に広がったのか (TED)

編み物は得意ではなかったというセイエグさんですが、近くで見るとなんともいえない味わいがあって、手作りのぬくもりにほっとします。配色も独特のセンスがあってすてきですね。ジオメトリックなデザインに、数学専攻とうかがって納得し、親近感を覚えました。

巨大蜘蛛を取り囲む広場の柱もニットで覆われていました。こちらも色のバランスがすてきです。

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ところで、そういえば日本にもヤード・ボミングがあったな~と思い出しました。

(ネットからお借りしました)

江ノ電江ノ島駅前の車止めのバーにあるスズメの飾りに、長年にわたって季節やイベント毎に毛糸の洋服を着せている方がいらっしゃいます。(詳細はコチラ) 私も江ノ島水族館に行った時に偶然見たことがあります。

日本にはもともとお地蔵さんによだれかけを着せる文化?がありますが、ヤード・ボミングに通じるところがあるかもしれませんね。

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巡りゆく日々 サラ・ムーン写真展

2018年04月25日 | アート

シネスイッチで映画を見た後、すぐ近くのCHANEL NEXUS HALLで開催されている「D'un jour a l'autre 巡りゆく日々 サラ・ムーン写真展」を見に行きました。サラ・ムーンは大好きな写真家なので、楽しみにしていた展覧会です。

(本展には出品されていません)

私のサラ・ムーンとの出会いは1980年代。当時、サラがCacharelのAnais Anaisというフレグランスの広告を手掛けていて、そのクラシックでロマンティックな世界にひと目で惹かれ、たちまちお気に入りの写真家となりました。

その頃、(今は閉店して無い)プランタン銀座のギャラリーでサラの写真展があり、足を運んだことも懐かしい思い出です。プランタンは閉店する頃はふつうのファッションビルになってしまいましたが、80年代はフランス文化の発信基地のような役割を担っていたと記憶しています。

私は仕事でアメリカと関わり合うようになる前は、どちらかというとフランス志向が強かったので、当時のプランタンや東急文化村が運んでくる”パリの香り”が大好きでした。

サラ・ムーンといえばシャルル・ペローの「赤ずきん」の写真絵本にも衝撃を受けました。石畳の道、大きな車、忍び寄る男の影。サラが写真でつづる物語は、いわゆる”子どもの童話”ではありません。ミステリアスでイマジネーションを刺激し、どきどきしながら引き込まれたことを思い出します。

今も現役で写真や映像の世界で活躍しているサラ。近年はコスメティックのNARSのコレクションを手掛けたとのことですが、私は何も知らずにNARSのコスメを手に取ったことに(記事はコチラ)あとから不思議な巡り合わせを感じました。

  

そんなわけで出向いたサラ・ムーン展。本展は、サラ・ムーン自身が構成を手掛け、日本初公開の作品を中心に100点が展示されています。動物や風景の写真など幅広くありますが、私が惹かれるのはやはり女性を撮ったファッション写真です。

真っ白な展示空間は、サラによるリクエストだそうです。移ろいやすく不確かな、一瞬を切り取った作品の数々は、夢の中の風景のようでもあり、古い記憶が呼び覚まされる懐かしくも不思議な体験でした。

  

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ナチュラルウーマン

2018年04月24日 | 映画

トランスジェンダーの女性が差別や偏見と向き合いながら、自分らしく生きていく姿を描いたチリのヒューマンドラマ。2018年アカデミー賞外国語映画賞受賞作です。

ナチュラルウーマン (Una Mujer Fantastica / A Fantastic Woman)

昼はウェイトレス、夜はナイトクラブで歌手として舞台に立つトランスジェンダーのマリーナには、年の離れたオルランドというパートナーがいました。しかし、マリーナの誕生日をお祝いした夜、オルランドは自宅のベッドで突然発作を起こし、マリーナが病院に運び込むも亡くなってしまいます。

最愛の人を失った悲しみに暮れる間もなく、オルランドの死因に疑問がもたれ、警察やオルランドの家族から容赦ない仕打ちを受け、深く傷つくマリーナでしたが...。

オルランドはテキスタイルの会社を経営している穏やかで優しい紳士。妻と離婚し、マリーナと幸せに暮らしていました。オルランドは、マリーナが歌うクラブにステージを見に行き、仕事が終わってから、いっしょにバースデーのお祝いをします。今度いっしょにイグアスの滝を見に行こうと約束して...。

マリーナとオルランドは、年は離れていますが互いを思いやり、愛し合っているごくふつうの恋人同士。しかしオルランドが亡くなったことで、これまで表に出てこなかったさまざまな問題が一気に噴き出します。

たとえば、2人は法的な夫婦ではないから、2人が住んでいたアパートも、2人が飼っていた犬も、マリーナには一切の権利がありません。別れた妻はマリーナの存在を否定し、葬儀への出席も認めようとしません。さらに警察は、興味本位でマリーナに屈辱的な取り調べを行います。マリーナは言います。”私は一人の人間である”と。

マリーナにとって、自分が女性であることも男性を好きになることもごく自然なこと。そのことに、社会の仕組みや周りの理解が追い付いていないという現実をまざまざと突きつけられたと感じました。マリーナを演じるダニエラ・ベガ自身がトランスジェンダーであり、映画は性的マイノリティの視点から描かれているので、なおのこと説得力がありました。

逆境に立ち向かう姿を向かい風で表現する場面も印象的でしたが、私が特に心に残ったのは、マリーナがオルランドと火葬場で最後のお別れをする場面。ファンタジーのようですが、スピリチュアルで美しく、忘れがたいシーンでした。

それから音楽の使い方もうまいなーと思いました。マリーナがソプラノボイスで歌う「オンブラ・マイ・フ」は、もとは男性が歌ったアリアなのですよね。序盤のクラブのシーンで、マリーナが”冷めた愛は、昨日の新聞”と歌うサンバ?もおもしろかった。それから懐かしかったのが、The Alan Parsons Project の「Time」。美しいメロディに泣けました。

The Alan Parsons Project "Time" (You Tube)

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Varmen @東京ミッドタウン日比谷

2018年04月18日 | グルメ

先月オープンした、東京ミッドタウン日比谷に行ってきました。(オープン前の記事はコチラ)

いつもシャンテ方面に出る時に利用している地下鉄日比谷駅のA5出口の横に、いつの間にかミッドタウンとシャンテにつながる新しい地下道ができていました。ミッドタウンのドーム型地下通路からフードコートを通って1階に上ると、3階までの吹き抜けとなっているエントランスホールに、予想通りにたくさんの人、人、人...。

とりあえずどこかでお昼をいただくつもりでしたが、どのお店も長い列ができていたので、やっぱり外に行こうと2階の日比谷公園側からテラスに出たら、なぜか誰も並んでいないお店がありました。出入口がテラス側についていたので、わかりにくかったのかもしれません。そんなこんなで、こちらのVarmen(バーマン)さんに入りました。

まずはアルコールで乾杯。私はスパークリングワインとオレンジジュースのミモザというカクテル。左は新潟のカーブドッチ・ワイナリーのハウスワインです。カーブドッチは、新潟在住の方から名前をお聞きしたことがありますよ。こちらのお店は、代官山のAtaという人気ビストロと、カーブドッチワイナリーのコラボレーションだそうです。

お料理はどれもシーフードでした。ランチメニューは4種類。こちらはフィッシュバーガーです。お魚のフライのバーガーを想像していたら、マグロのパティを使ったバーガーでした。ボリュームたっぷり。バンの焼き目もいい感じです。

私はパスタにしようとしたら、もう終わってしまったとのこと。お店の人に「こちらもパスタの一種ですよ」と勧められたのがフレグラ(Fregula)です。サルディーニャのパスタで、どことなくもち麦に似ています。プチプチつるりとした食感が楽しめました。

いろいろな貝、セロリ、チョリソーとあわせたスープパスタですが、それぞれの素材からおいしいおだしが出て、ふくよかで滋味深いお味でした。ちなみにパスタは菜の花の桜海老のタリオリーニ。どんなお味かなんとなく想像がつくので、こちらでよかったかもしれません。

このあと、6階のガーデンに上がってみました。

目の前に日比谷公園とお濠、皇居、その向うに大手町のビジネス街が続いています。公園の若葉がみずみずしく、美しい季節です。ガラスの仕切りが邪魔していますが、写真だと風景を切り取る屏風のようにも見えますね。

こちらはシャンテ前の広場側。たくさんの人たちが流れを作って歩いていて、まるでアリの行列を見ているみたい。(かくゆう私もその一人ですが^^) これはこれでおもしろい風景です。向うに見える工事中のビルはニュートーキョーの跡地ですね。

4階はTOHOシネマズが入っています。ロビーにはゴジラ像。これは以前シャンテ前広場にいたゴジラで、広場の方にはひと回り大きい新しいゴジラ像がお目見えです。

この日は映画を見なかったのですが、後日改めて見に行きました。朝の回だったので、お店が開く前でスムーズに移動できましたが、昼間は館内がまだかなり混んでいるので、しばらくは時間に余裕をもって行かれた方がいいかもしれません。

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彼の見つめる先に

2018年04月17日 | 映画

ブラジル・サンパウロを舞台に、初めての恋心にとまどう高校生の姿をみずみずしく描いた青春映画。ブラジルの新星ダニエル・ヒベイロ監督の長編デビュー作です。

彼の見つめる先に (Hoje Eu Quero Voltar Sozinho / The Way He Looks)

目の見えない高校生のレオは、少し過保護だけど愛情深い両親や、近くに住む優しい祖母、いつもそばにいて学校生活を支えてくれる幼なじみのジョバンナらに囲まれ、平穏な毎日を送っていました。ある日、彼のクラスにガブリエルという転校生がやってきます。レオとジョバンナは、温和な彼とすぐに打ち解け仲良くなりますが...。

ブラジル映画やブラジルを舞台にした映画は、これまでにもいくつか見ていますが、ほとんどがスラムを舞台にした過酷な世界を描いた作品だったので、こういうごくふつうの家庭や学校生活を描いた作品というのが、なんだかとても新鮮に感じられました。

甘酸っぱくて切なくて、どきどきして、胸がきゅ~っとしめつけられる作品。主役の3人をはじめ、映画に登場するすべての高校生たちが、むちゃくちゃかわいくて愛おしかったです。ストーリーはまったく違いますが、テイストとしては「シングストリート」に似ているような... 私はこういう作品につくづく弱いです。

まず、レオとジョバンナの関係がとてもすてきなのです。幼なじみのジョバンナは、レオにとっては母や姉のような存在。ジョアンナはいじめっこからレオを守り、いっしょに登下校し、彼の目となって支えます。レオがジョバンナの膝に頭をのせて眠っている情景は平和そのもの。2人は完璧な信頼関係で結ばれているんだなーと感じさせるシーンでした。

ジョバンナはレオの不便を知り尽くしているので、何事も先回りして彼のために動きます。まるで”レオには私がついていなくちゃ!”というように。2人は仲良しで、”キスしてみる?”と挑発することもありますが、安心感で結ばれていて、恋のときめきとは程遠いようです。

そんな2人に自然と加わったガブリエル。彼もジョバンナのように優しく穏やかな少年ですが、いろいろな意味でジョバンナとは違います。彼は”レオは目が見えない”ということに慣れていないので、うっかり映画や月食を見に行こうと誘ったり、自転車に乗せたりしますが、それらはどれもレオにとって、初めての胸躍る体験でした。

これまで愛情という庇護のもとで守られていたレオにとって、ガブリエルは新しい世界へと誘ってくれる存在。そんなわくわくした時間をいっしょにすごしていく中で、いつしかレオの中にガブリエルに対する特別な思いが目覚めていくのでした...。

これはボーイ・ミーツ・ガールならぬ、ボーイ・ミーツ・ボーイの物語。これまで同性愛をテーマにした作品はいくつも見ていますが、これほど自然と彼らの気持ちに寄り添うことができたのは初めてです。レオは目が不自由な分、性別にとらわれない自由な思いを抱けたのではないか、と思いました。

そしてガブリエルも最初からレオを、”目が見えない”という特別な目で見ることがなかった。Bell and Sebastian が歌う優しいメロディが、この繊細な物語にぴったり合って、ほんわかと温かい気持ちになりました。

Bell & Sebastian "There's Too Much Love" from "The Way He Looks" (You Tube)

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銀座アスター @目黒セントラルスクエア

2018年04月13日 | グルメ

目黒駅前に新しくできた複合施設、目黒セントラルスクエアの銀座アスターでお昼をいただきました。前菜、ポタージュ、点心などがつくランチのコースです。中国茶のメニューが充実していたので、香りのよさそうなローズジャスミン茶をいただくことにしました。

ピンクの花びらがきれいだったので、カップに注ぐ前にパチリ。「玫瑰白龍珠」(メイクイはくりゅうず)という福建省のお茶です。玫瑰はバラ科のハマナス、白龍珠はジャスミン茶の種類だそうです。おいしかったので食事中何度も差し湯をしてたっぷりいただきました。

サラダのような華やかな前菜ですが、クラゲや蒸し鶏など、ちょこちょこと中華食材が見え隠れしています。手前の黒いのは、鶏レバーのムースと紹興酒のゼリーを重ねたものです。

海老の水餃子。黒酢を使ったソースでさっぱりといただきました。餃子もこんな風に向かい合わせに並べると、蝶々が羽ばたいているように見えますね。

左手前は蒸し野菜のポタージュ、中華風の複雑な味わいでした。ごはんとお粥が選べたので、私はお粥をいただきました。メインのお料理は4種類から選びます。私は久しぶりに海老のチリソースをいただきました。

こちらは揚げた白身魚と野菜を甘酸っぱいソースであえたお料理。

黒酢酢豚。お肉がびっくりするほど柔らかかったです。

デザートは2種類から選びます。こちらはフルーツ入り愛玉子。

私は杏仁豆腐をいただきました。上に桜のゼリーがのっています。

お店はオフィス棟の2階にあって、窓が大きく裏の広場が見渡せる明るい空間でした。あまり中華すぎないシンプルモダンなインテリアがくつろげました。正統派のお料理はどれもおいしかったです。

食事のあとで、敷地内を少し探索しました。目黒通りに面したオフィス棟の1~2階にレストランやカフェ、居酒屋さんなどが入っています。裏にはレジデンスが2棟と小さな広場がありました。まだ苗木でしたが、これから少しずつ緑の空間になっていくのでしょうね。このあたりは花房山という古くからある住宅街。奥にコロンビア大使館の桜の花が見えました。

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15時17分、パリ行き

2018年04月12日 | 映画

クリント・イーストウッド監督が、2015年にヨーロッパの高速鉄道タリス内で起こった銃乱射事件を、犯人を取り押さえた3人の若者の半生を通じて描いたドラマ。3人の若者を、それぞれ本人たちが演じています。

15時17分、パリ行き (The 15:17 to Paris)

アレク、スペンサー、アンソニーの3人は同じキリスト教系の小学校に通う同級生。問題行動を起こしては校長室に呼ばれる常連だった3人は意気投合して親友となり、それぞれ別々の道に進んでからも心の絆で結ばれていました。軍に入ったアレクとスペンサー、大学生のアンソニーは、夏休みにヨーロッパで合流し、いっしょに旅行する計画を立てます。

ローマ、ベルリン、アムステルダム、そして2015年8月21日、パリ行きのタリスに乗り込んだ3人は、イスラム過激派の男が銃で武装し、今まさに列車内で無差別テロを起こそうとする場面に出くわします...。

前作「ハドソン川の奇跡」に続いて、近年に起こった事件を題材にしたイーストウッド監督の最新作です。主演の3人をはじめ、乗客のほとんどを本人たちが演じていると聞いていたので、監督が演技の素人たちを率いて、この実話をどんな作品に仕上げるのだろう...とおそるおそる、でも楽しみに見に行ってきました。

映画を見ての感想は、いろいろな意味で予想を裏切る展開でした。なにしろ事件そのものの描写は最後の10分くらい。それまでは、事件に至る主演3人の人生が、小学生時代の出会いにまでさかのぼって描かれているのです。途中で何度か事件の場面が一瞬だけ映し出されるものの、なかなか本題に入りません。

決して優等生とはいえなかった小学生時代。ミリタリーおたくのスペンサーは、のちに軍に入りますが、そこでも決して優秀な兵士だったわけではありません。そしてその後は3人のヨーロッパ旅行の様子が延々と続きます。観光地を巡ってセルフィ―を撮ったり、クラブで踊ったり。正直この場面いる?と思うこともありました。

でも、いよいよXデーを迎え、高速列車に乗った3人が異常を察知し、ためらうことなく犯人に立ち向かい、重症を負った男性に緊急処置をする怒涛の展開に、気がつくと涙があふれていました。そしてフランスのオランド大統領に表彰される3人の姿にまた涙。

この作品、リアリティを追求したドキュメンタリーのような作りですが、私はスピリチュアルな作品だと受け止めました。イーストウッド監督作品でいえば、実話をもとにした「アメリカン・スナイパー」「ハドソン川の奇跡」より、むしろ「ヒアアフター」に近い印象を受けました。

3人が同じ小学校で出会ったこと。スペンサーが”人を助けたい”という思いから軍に志願したこと。軍では希望したパラレスキューに落ちて、人命救助を学ぶことになったこと。行こうかどうしようか迷っていたパリに向かったこと。それらすべてが神によって導かれた道だとしか思えませんでした。

それはスペンサーが小さい頃から願っていた「平和の道具としてください」という祈りが届いた瞬間でもありました。犯人がスペンサーに放った一発の銃弾が空砲だったことも、決して偶然ではなかったのだと思いました。

それにしても、俳優ではない本人たちを起用して、こんな映画を作ってしまうイーストウッド監督はほんとうに大胆です。賛否はともかく、チャレンジ精神に圧倒されました。オランド大統領からもオバマ大統領からも勇気を讃えられた彼らですが、この映画が何よりの記念になったかもしれませんね。

ところで、エンドロールで流れるジャズピアノがすてきだったので調べたら、Christian Jacobというアーティストでした。「ハドソン川の奇跡」の音楽も、彼が担当したそうです。残念ながらサウンドトラックには入っていなくてタイトルもわからなかったのですが、彼の音楽が気に入ってYou Tubeで探しては聴いています。

Christian Jacob "Looking Up" (You Tube)

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駒沢公園の桜と、Mr. FARMER

2018年04月07日 | おでかけ

今年の桜シリーズもたぶん?最終回です。先週末、駒沢公園で名残の桜を楽しんできました。

緑道のソメイヨシノもそろそろ葉桜になりかかっていましたが、まだまだ愛らしい姿を見せていました。

こちらはオオシマザクラ。青空の下、純白の花がとてもきれいでした。小ぶりの葉は香りがよく、塩漬けにして桜もちに使われます。

駒沢公園は1964年東京オリンピックのサブ会場として使われました。体育館や競技場がいくつもあるほか、園内を一周するジョギングコースとサイクリングコースがあって、いつもスポーツを楽しむ人たちでにぎわっています。桜は満開をすぎたところでしたが、時折花びらがはらはらと舞い、はかなくも美しかったです。

桜のほかにも花々が咲き、木々の若葉も芽吹きはじめて、そこここに春の息吹を感じました。公園を半分ほど歩いたところで、昨年園内にオープンしたカフェ、Mr. FARMER でひと休みすることにしました。

新鮮な野菜を使ったサラダやサンドウィッチ、コールドプレスジュースなどがいただける自然派カフェです。グリーンの植物とナチュラルウッドを取り入れた、アメリカ西海岸風インテリアが心地よい。ウォーターサーバーで、シトラス、アップル&ベリー、パプリカの入った3種類のお水をいただきました。

私は、”ヴィーガンフルーツコブラ―とココナッツアイス”を、カフェラテとともにいただきました。ヴィーガンというのはヴェジタリアンより厳しく、卵や乳製品も使いません。フルーツコブラ―はりんごとブルーベリーが凝縮されたおいしさでした。

公園の中、駒沢通りを越えたところで桜並木が見えたので近づいてみました。

テニスコートの横にみごとな桜並木!

うらうらと穏やかな休日のひとときでした。

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