セレンディピティ ダイアリー

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CAFE GITANE(カフェ・ジタン)@恵比寿

2025年01月18日 | グルメ

この日は、恵比寿ガーデンプレイスに用事があった夫と待ち合せて、その後いっしょにお昼をいただきました。

恵比寿ガーデンプレイス イルミネーション2024

毎年ホリデーシーズンにガーデンプレイスで飾られているバカラのシャンデリア。今年は1月13日までの展示ということで、ぎりぎり見ることができました。

別の角度からパチリ。今年で25年目を迎えるそうですが、その輝きは変わることがありません。まさに「エターナルライツ」と呼ぶにふさわしい美しさでした。

さて、お昼はガーデンプレイスからアメリカ橋を渡り、恵比寿駅方面に向かう途中にあるCAFE GITANE(カフェ・ジタン)を訪れました。以前から前を通るたびに気になっていたお店です。

ニューヨークのノリータ地区(Nolita = North of Little Italy, リトルイタリーの北)にある人気カフェの東京店です。ミッドセンチュリーモダンのインテリア。レトロで洗練された雰囲気がすてきなカフェです。

着いた時はかなり混み合っていましたが、昼食の時間をだいぶ過ぎていたので、すぐに席に案内していただけました。

私は「帆立のロースト ポルチーニ茸のクリームリゾット」をいただきました。外はしっかり、中はミディアムに焼き上げた帆立がむっちりとしておいしい。ポルチーニ茸をはじめ、さまざまな茸が入ったリゾットは、冬にぴったりの味わいでした。

夫は和牛バーガーにしたかったのですが、残念ながら品切れとのことで「黒毛和牛プルドビーフのバオ キムチマヨネーズ キャロットラぺ コリアンダー」をオーダーしました。甘辛味のプルドビーフが絶品で、こちらも大満足の一品でした。

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こちらのお店では、アボカドトーストとクラシックプリンが看板メニューのようです。カフェタイムだったためか、クラシックプリンを注文する方が多かったのですが、中には写真を撮っただけで、ほとんど残したまま帰るお客さんもいらっしゃいました。

これまでこういうシチュエーションに遭遇することはほとんどなかったので、かなりショックを受けました。

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ホールスタッフの女性たちは、みな同じ髪型(ポニーテール)とメイク、黒いニットに黄緑色の膝丈ジャンパースカート(制服)といういで立ち。みなさんかわいらしいのですが「ブレードランナー」に登場するAIロボットを思い起こしました。(それを狙っているのかも?)

ランチの後は、裏通りをぶらぶらしながら、車を停めたガーデンプレイスにもどりました。このエリアには、カフェ風の食器屋さん(若い方たちで大混雑)や、ニューヨークの古い事務家具を集めたようなインテリアショップなどがあり、見ているだけで楽しかったです。

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I Like Movies アイ・ライク・ムービーズ

2025年01月17日 | 映画

レンタルDVD全盛期の2003年、カナダを舞台に映画好きの高校生を描いた自伝的青春映画。カナダのチャンドラー・レヴァック監督のデビュー作です。

I Like Movies アイ・ライク・ムービーズ (I Like Movies) 2022

お正月に久しぶりに映画を見に行こうという話になりましたが、驚いたことに、ハリウッド大作が一本も劇場上映されていませんでした。「どういうこと?!」と思いながら、昔はこの時期に合わせて大作がたくさん公開されていたなあ、と時代の変化を感じました。

いろいろ迷った末に選んだのがこの作品。カナダ映画という珍しさと、自伝的青春映画というジャンルに惹かれ、淡い期待を抱いて観ることにしたのですが、主人公の男の子にまったく共感ができなくて困りました。

後日、この映画がグレタ・ガーウィグ監督の自伝的青春映画「レディ・バード」と比較されているという紹介記事を目にし、「たしかに!」と思い返しました。ちなみに「レディ・バード」を観た後に、私はこんな感想を書いていました。

本作でシアーシャが演じる主人公クリスティンは、気が強くてしたたかで、時に他者への思いやりに欠け、正直共感できないところも多かったです。

それでも自分がイヤ、家族がイヤ、友達がイヤ、自意識過剰で、自信と劣等感のアンビバレントな感情に苛まれる、この時期特有のあれこれは、遠い昔を思い出しつつ、理解できるような気がしました。

まさにこれです! 「I Like Movies」の主人公ローレンスもまた、勉強しないのに絶対的な自信を持ってニューヨーク大学を目指しますが、不合格に終わり、お母さんが見つけたカナダの大学に入学することに。

寮で初めての友人たちと出会う場面がとても素敵でした。コミュニケーションが苦手なローレンスを、先入観なく受け入れる友人たち。おずおずとしながらも、どこかうれしそうなローレンスの様子が微笑ましかったです。

映画を観たのは新宿シネマカリテ。久しぶりに訪れたミニシアター独特の雰囲気にわくわくしました。雑誌の切り抜きをスクラップしてあったり、立体パネルが飾られていたり、俳優の直筆サイン入りポスターが並んでいたり。

手作り感あふれる飾り付けにスタッフの映画愛が伝わってきました。今年はもっと映画館で映画を観たいと思います。

映画を見た後は、伊勢丹のシャネルで新しいリップを購入しました。最近気に入っているベージュ系のピンクです。色の名前は、フランス語でJour(ジュール)。英語でDay、日本語で ”日” という意味です。いい気分で新年をスタートしたい、という願いを込めて買いました。

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Crepes No Ka ‘Oi(クレープス ノカオイ)@自由が丘

2025年01月12日 | グルメ

年末の仕事納めの日は午後休を取り、先にお休みに入っていた夫と自由が丘で待ち合わせ。以前から気になっていたハワイアンクレープのお店でお昼をいただくことにしました。

Crepes No Ka ‘Oi (クレープス ノカオイ)

No Ka ‘Oi(ノカオイ)とはハワイ語で「最高」という意味で、名詞の後につけて「〜は最高」と表現するのだとか。つまり、お店の名前は「クレープは最高」という意味になります。

お店はペパーミントグリーンの壁とエメラルドグリーンの庇が印象的で、明るい雰囲気。テラス席もあり、ハワイアンリゾートを思わせる空間でした。

朝食系、お料理系、スイーツ系のクレープがあって、それぞれ種類が充実しています。この日は平日だったので、3種類のクレープから1つを選ぶとサラダと飲み物がついてくる、ランチセットもありました。

こちらはプルドポークが入った「アイランドキュバーノ」です。パイナップルジュースで煮込んだ甘辛いプルドポークにチーズが絡み、仕上げにパクチーがあしらわれていました。ボリュームたっぷりで、絶品の美味しさでした。

私はミックスリーフと角切りにしたローストチキンが入った、ヘルシーな「ティキトーチ」をいただきました。ティキトーチとは、ハワイでよく見られるポリネシア風の松明のことです。上にはジェノベーゼソースが添えられ、アクセントになっていました。

クレープは二つ折りで、お雛様の衣装のように折りたたまれていました。そのため、見た目は愛らしいのですが、クレープ特有の薄さがあまり生かされていないのが少し残念でした。

食後にカフェラテをいただきました。ラテアートにすっかり慣れてしまっているので、一瞬物足りなさを感じましたが、むしろこの素朴さがよいと思いました。お味もおいしくて、大満足でした。クレープはどちらもボリュームたっぷりで、おなかいっぱいになりました。

外壁と同じく、淡いペパーミントグリーンの壁がさわやかな雰囲気です。

リゾート気分を味わいながら、おいしくお昼をいただきました。

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アゴタ・クリストフ 「悪童日記」

2025年01月11日 | 

1986年に刊行された、ハンガリー出身の作家アゴタ・クリストフのデビュー作です。

アゴタ・クリストフ 堀 茂樹 (訳) 「悪童日記」
Agota Kristof “Le Grand Cahier”

感想を書くのがだいぶ遅くなってしまいました。本作は、9月に反田さんのコンサートに行った際、オペラシティの熊沢書店で購入しました。気になっていた映画の原作だったので、まずは小説を読んでみようと思い、手に取りました。

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アゴタ・クリストフは、1956年に社会主義国家となった母国ハンガリーを捨て、西側へ亡命しました。本作は彼女のデビュー作で、フランス語で執筆されています。

少年たちの目を通して描かれる、戦争を生き抜くサバイバルとも言うべき作品です。ただし、主人公の少年たちを純真無垢でいたいけな存在だと想像すると、良い意味でその期待を裏切られるかもしれません。

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主人公である「ぼくら」は、子どもでありながら、子どもではない。戦争という大人たちの都合で引き起こされた悪行の中で、大人たちの弱さやずるさを冷静に見抜いているように感じました。

ストーリーはまったく異なりますが、私は古い戦争映画「禁じられた遊び」を思い出しました。(訳者解説によれば、本作を読んでジュール・ルナールの「にんじん」に通じると感じる読者が少なくないそうです。)

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最初は「なんて意地悪なおばあちゃんだろう!」と思っていましたが、小説を読み終える頃には、実はこの作品の中で最もまともな大人だったのではないか、と感じたのがおもしろい発見でした。

主人公のふたりが、周囲の大人たちを冷ややかに見据えつつ、彼らを非難するわけでもなく、自分たちの境遇を悲しむこともなく、ただ生き残るために感情を排除し、頭脳と身体を鍛え続ける姿には圧倒されました。

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また、この日記が「作文の内容は真実でなければならない」という、少年たちが決めたルールに基づいて書かれている点も、興味深かったです。

でも私は、ただ真実だけを記したとしても、どの部分を切り取り、どのように表現するかはその人次第で、それによって無意識に心の動きを描くことができる、と思いました。それに、読む人がどう捉えるかによっても、解釈は変わりますよね。

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本作には暴力、差別、貧困、そして性描写も容赦なく描かれています。そのため、私は「よくぞこの小説を映画化したなあ」と驚きました。そして、映画に出演した子役たちへの影響も気になりました。

私は小説だけで十分満足したので、読み終わった時には「映画は見なくてもいいや」と思ったのですが、映画は映画で見た方たちの評価が高いので「やっぱり見てみようかな」と心が動いています。

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奈良・十津川村(2024・夏)川舟で瀞峡めぐり

2025年01月04日 | +奈良

奈良・十津川村旅行記の続きです。これまでの記事はこちら。

1.奈良・十津川村(2024・夏)谷瀬の吊り橋 ~ 十津川温泉
2.奈良・十津川村(2024・夏)十津川温泉で味わう郷土料理
3.奈良・十津川村(2024・夏)瀞峡
4.奈良・十津川村(2024・夏)Book Café Kuju

ブックカフェでお昼をいただいた後、予約していた川舟乗り場に戻り、いよいよ「瀞峡めぐり」です。受付でライフジャケットと日傘を借りて川辺へと向かいました。

乗り場といっても、河原にモーター付きの川舟がつながれているだけの素朴な造りです。川舟は10人ほどが乗れる大きさでしょうか。私は偶然にも、一番前の席に座ることができました。

いよいよ出発です。

岩場の間をぐんぐんと進んでいきます。

険しい岸壁に、舟も入れないほどの細い入り江がありました。その風景に、能登のヤセの断崖で見た“義経の舟隠し”を思い出しました。

奇岩の風景が続きます。

先ほど訪れた瀞ホテルのところまで来ました。

先ほど歩いた河原が見えます。

渓谷を流れる川というと荒々しいイメージがありましたが、瀞(とろ)はその名の通り「さんずい」に「静」と書き、川の中で水が深く、流れが静かな場所をいいます。険しい峡谷とは対照的な、穏やかな川の流れがとても印象的でした。

川に流れ込む滝。

荒々しい岩肌。

ぐるりと回って舟着き場へともどります。

40分ほどの船旅でしたが、心に残る風景でした。

さて、そろそろ奈良市に戻る時間です。ショートカットになるかもしれないと、行きとは違う山越えのルートにしたところ、ガードレールのない、車が一台やっと通れるような山道で、崖から落ちないか、対向車が来ないか、どきどきしながらのドライヴとなりました。

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年を越してしまいましたが、これで奈良・十津川村旅行記はおしまいです。長らくおつきあいいただき、ありがとうございました。

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My Best Films in 2024

2025年01月02日 | 映画

あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

例年通り、2024年に鑑賞した映画の中から、特に心に残った3作品をご紹介いたします。昨年は劇場で鑑賞した作品がわずか6本(うち新作5本)という状況でしたので、今回は映画・ドラマ、新作・旧作、劇場・配信を問わず選ばせていただきました。

ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌 (Hillbilly Elegy) 2020

奇しくも昨年はアメリカ大統領選挙がありましたが、このタイミングで、トランプ大統領の右腕であり、1月20日に副大統領に就任予定のJ.D.ヴァンス氏の自叙伝を映画化した本作を見て、考えさせられたことがありました。

2009年にオバマ大統領が誕生した際、私はアメリカにいて、歴史の転換点を肌で感じ、「アメリカは真の民主国家だ」と確信しました。しかし、その後の民主党政権がすべての国民を幸せにしたわけではなく、むしろ社会の分断を招いてしまった面もありました。

トランプ氏には多くの問題がありますが、今回の選挙結果は現時点でのベストな選択だったのでしょう。この映画を見ながら、ヴァンス氏は新しい時代におけるアメリカンドリームを象徴する人物なのだなーと強く思いました。

Fair Play フェアプレー (Fair Play) 2023

働く女性を題材にした作品や、がんばる女性を描いた物語が好きなので、本作は大いに楽しめました。主人公エミリーを演じたフィービー・ディネバーは魅力的でしたし、親族の財力に頼らず、自らの努力で道を切り開いていく姿がまぶしく映りました。

しかし、彼女が男性たちの嫉妬によってあらぬ疑いをかけられ、追い詰められていく様子には、ひりひりと胸が締め付けられました。終盤のホラーのような展開は映画ならではの誇張ではありますが、エミリーの本心を見事に映し出していたと思います。

真に実力を備えたエミリーなら、どのような道を選んでもきっと再び成功を掴めると信じ、彼女を応援せずにはいられませんでした。

エリック (Eric) 2024

Netflix製作の全6話のドラマ。普段ドラマをあまり見ない私ですが、これはとても楽しめました。治安が最悪だった1980年代のニューヨークを舞台に、ダークな世界観の中で繰り広げられるサスペンスフルなストーリーに引き込まれました。

人の心を理解することが苦手で、人間関係をうまく築けないエキセントリックな天才を演じたベネディクト・カンバーバッチが、とても魅力的でした。

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INDEX・日々のこと

2025年01月01日 | INDEX・日々のこと

People

Pope Francis 2019-11-26

ルース・ベイダー・ギンズバーグに捧げる 2020-09-24

和泉宏隆さんに捧げる 2021-05-05

オリビア・ニュートン・ジョンに捧げる 2022-08-10

バート・バカラックに捧げる 2023-02-12

フジコ・ヘミングさんに捧げる 2024-05-09

クインシー・ジョーンズに捧げる 2024-11-23

Place

首里城の思い出 2019-11-02

三島の定宿だった下田のホテル 2023-11-26

能登の思い出 2024-01-03

Shopping

新しいリップと、好きな香り 2020-07-08

コロナ下のコスメ 2021-07-25

名画のパンプスとWORDLE 2022-02-04

我が家のゴーヤ2022 &SHEINでお買い物 2022-08-12

買ってよかった2024 2024-12-31

Hobby・Craft

クリスマスリース/アドヴェント・キャンドル 2017 2017-12-03

クリスマスリースと、アレンジメント 2018 2018-12-15

お菓子の空き箱で ボックスフラワー 2019-03-16

はじめての金継ぎ 2021-05-03

金継ぎ ふたたび 2021-05-25

Life

並木容子さんのお花 2018-01-07

ピンクフレンチレース 2019-05-25

Zoom飲み会と、駒沢公園ウォーキング 2020-05-03

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