セレンディピティ ダイアリー

映画とアートの感想、食のあれこれ、旅とおでかけ。お探しの記事は、上の検索窓か、カテゴリーの各INDEXをご利用ください。

ひよこ豆を使って 豚肉とあさりのアレンテージョ風

2019年01月31日 | 料理

豆料理が好きで、大豆、白いんげん豆などよく使いますが、最近特に気に入っているのがひよこ豆です。

水煮のパックもありますが、乾燥豆から煮てもそれほど手間がかかりません。たっぷりの水に8~9時間ほどおいて火にかけ、沸騰し始めたら30分煮てそのまま置きます。好みでベイリーフを入れると、風味よく仕上がります。煮た豆は冷凍保存もできます。

堤人美「毎日おいしい豆レシピ」

以前カスレの時にご紹介した、お気に入りの豆レシピの本です。10種類以上の豆が登場しますが、他の豆でも代用可能なのがうれしい。主にこの本を使って作ったお料理をまとめてアップしますね。

豚肉とあさりのアレンテージョ風。ポルトガルのアレンテージョ地方の名物料理で、本では ”あさりと豚肉、大豆のポルトガル風蒸し”という名前でした。私は大豆の代わりにひよこ豆を使って作りました。豚肉とあさり、野菜からいいおだしが出て、簡単だけどおいしい。レモンをぎゅっとしぼってさっぱりといただきます。

豚肉とひよこ豆のハーブ煮。本では白いんげん豆を使っていました。大きめに切り分けた豚ロース塊肉をにんにくで香りをつけたオリーブ油で焼き、たまねぎ、もどしたひよこ豆、ローズマリー、ベイリーフといっしょに白ワインでことこと煮込みます。香り豊かで味わい深いお料理です。

これは本のレシピではないですが... いつもの五目豆をひよこ豆を使って作りました。五目豆はその時によっていろいろですが、この日は、ひよこ豆、ごぼう、れんこん、にんじん、生しいたけ、こんにゃく、ちくわで作り、最後にアスパラガスをひと混ぜしています。

豚肉と小松菜、ひよこ豆の塩炒め。本では大豆を使っていました。下味をつけた豚肉、小松菜、ゆでたひよこ豆を炒め、鶏ガラスープでとろみをつけた中華風のお料理ですが、簡単にできてとてもおいしい。数えきれないほど何度も作りました。

鶏肉とひよこ豆の照り焼き。皮目からしっかり焼いた鶏もも肉にゆでたひよこ豆を加えて炒め、照り焼きたれ(しょうゆ・酒・はちみつ)をからめます。水菜のサラダを添えてさっぱりといただきました。

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フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法

2019年01月30日 | 映画

遅ればせながら、先月DVDで見た映画の感想です。アメリカ版”万引き家族”という声も聞こえてきましたが、なるほど映画を見て納得しました。偶然ですが、万引き家族と同じく、花火が借り物の幸せの象徴として登場するのも興味深く思いました。

フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法 (The Florida Project)

6歳のムーニー(ブルックリン・プリンス)と母親のヘイリー(ブリア・ヴィネイト)は、住む家を失い、今はフロリダのディズニーワールドに近い安モーテルで暮らしています。大人たちの深刻な状況をよそに、ムーニーはモーテルで暮らす他の子供たちと、いたずらしたり、遊んだり、アイスクリームを食べたり、毎日楽しくすごしていましたが...。

アメリカに在んでいた頃、子供がまだ小さい時分に、毎年フロリダのディズニーワールドを訪れるのを楽しみにしていました。飛行機だけでなく、時にドライヴ旅行で行くこともあったので、映画に登場するようなパステルカラーのキッチュなモーテルが街道沿いにあったことはなんとなく記憶に残っています。

ただ当時は、モーテルで暮らしている人がいるとは知りませんでした。アメリカでは2008年のリーマンショックを機に、住む家を失い、モーテルでその日暮らしをせざるを得なくなった人たちが急増したそうです。映画「ドリームホーム 99%を操る男たち」(99 Homes)でも、そうした人々の姿が描かれていました。

観光地のモーテルは宿代も高いだろうと思いますが、その分観光客相手の商売ができるというメリットがあるのでしょう。母親のヘイリーはいったいどうやって生計を立てているのか。本作は、6歳の少女ムーニーの目を通して、社会の底辺ともいうべき暮らしが少しずつ浮かび上がってきます。

食べ物は、ダイナーで働く友人アシュリーから残り物をこっそり分けてもらい、時にはフードバンクの配給トラックがモーテルに来ることもあるようです。ヘイリーもどこかで仕事を見つければいいのに...とつい思ってしまいますが、彼女がやることといったら、安く仕入れた香水を観光客に高く売りつける詐欺まがいの行為。

やがてある事件がきっかけで、友人アシュリーから見限られたヘイリーは、モーテルの宿代にも事欠くようになり、ついには怪しげなサイトにプロフィール写真を登録し、モーテルの自室に客を招き入れるようになります...。

映画ではヘイリーの転落人生が、ムーニーの視点で間接的に描かれますが、賢いムーニーですから、母親が何かよくないことをしていることは、薄々気がついていたでしょう。そして毎日をつかのま楽しくすごしながらも、いつかこの生活に終わりが来ることを予感していただろうと思います。

そういえば、万引き家族ではラスト近くの安藤サクラさんの涙のシーンが印象的でしたが、本作でも、ムーニーを演じるブルックリン・プリンスちゃんの涙が強烈なインパクトを残しました。ラストはちょっぴりファンタジーのようで...大好きな「テルマ&ルイーズ」を思い出しました。

映像やカメラワークが独特で、ショーン・ベイカー監督がインスタグラムで見つけたというブリア・ヴィネイトの存在感も抜群。弱者を優しく見守るウィレム・デフォー演じるモーテルの管理人は、なぜか大杉連さんを思い出しました。^^ 昨年のベストに入れようか悩んだくらい、心に残った作品です。

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チョコバナナパンケーキと、春菊のパスタ

2019年01月29日 | 料理

お休みの朝食に、チョコバナナパンケーキを作りました。

いつもの栗原はるみさんのレシピです。4枚分とありますが、私はいつも小さめに焼くので、8枚くらいできます。前日の夜にヨーグルトの水切りをセットしておくと、当日時間がかかりません。卵黄と卵白を別立てにして作るので、ふわふわの焼き上がりになります。

スライスしたバナナと、スキレットで乾煎りしたスライスアーモンドを散らし、温めたチョコペンでささっと線を引いて仕上げました。

食べる時にメイプルシロップをかけて。おいしくいただきました。

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この週末は息子が帰省していたのですが「春菊のパスタがおいしいらしい」と言うので、ちょうど冷蔵庫に春菊の残りがあったこともあり、適当にあるものを加えてパスタを作りました。

ほんとうは牡蠣があるとよかったですが、この日は家にあった、春菊、しいたけ、ベーコンを入れて作りました。

にんにくみじん切りと赤唐辛子をたっぷりのオリーブ油でじ~っと熱し、ベーコン、しいたけ、最後に春菊を加えて塩で味付け、ゆでたてのスパゲティをあえて、隠し味にほんの少しお醤油を加えました。

春菊はもう少し生っぽく仕上げてもよかったかな?と思いましたが、ほろりとした苦みがあっておいしくできました。春菊とか、セリとか、クレソンとか、香りのある野菜は大好きです。

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先週、病み上がりにようやく美容院に行った帰り。渋谷の東急東横店から山手線の上を超えてヒカリエに至る通路が長らく工事中ですが、いつの間にか、この秋オープン予定の渋谷スクランブルスクエア東館が、かなりでき上がっていました。

間近で見るとこうなっているんですね。工事現場ってわくわくします。

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蜘蛛の巣を払う女

2019年01月28日 | 映画

風邪もようやく治まってきたので、2週間遅れで本作を見に行きました。時間の関係でTOHOシネマズ日比谷に行きましたが、今回はメインシアターのある5階ではなく、地下のスクリーン13でした。ディレクションに従って向かうと...

なんのことはない、宝塚劇場の地下の、以前みゆき座、スカラ座があったところでした。東京ミッドタウン日比谷と地下通路でつながったのですね。きれいにリノベートして、シックな映画館に生まれ変わっていました。

蜘蛛の巣を払う女 (The Girl in the Spider's Web)

AIの世界的権威バルデル教授が、図らずも開発してしまった核攻撃ログラム。世界の核を掌握するそのプログラムを、リスベットはアメリカ国家安全保障局からバルデル教授の手に取り戻そうと奮闘しますが、一方、リスベットと16年前に別れた姉カミラが率いる悪の組織も、そのプログラムを狙っていました...。

本作は、背中に大きなドラゴンのタトゥーを彫り込んだ孤独な天才ハッカー、リスベットが活躍する「ミレニアム」シリーズ第4作の映画化。映画としては、ルーニー・マーラがリスベットを演じた「ドラゴン・タトゥーの女」の続編となりますが、監督・キャストは前作とがらりと変わっています。

本作のアメリカでの評判はあまり芳しいものではなかったみたいですが、娯楽作品として、私は大いに楽しめました。リスベットの過去にまつわるストーリーも興味深いものでしたし、スウェーデンの美しい森の風景や、スリリングで迫力あるアクションも堪能しました。

リスベットを演じるのは「ブレス しあわせの呼吸」(Breathe)で慈愛に満ちた美しい妻を演じたクレア・フォイ。本作ではショートヘアにノーメイク、少年のようないでたちで、激しいアクションもこなし、あまりの変貌ぶりにびっくりしました。

前作のルーニー・マーラは病的な佇まいが強烈な存在感を放っていましたが、本作のクレアが演じるリスベットは、過去に大きなトラウマをかかえているのにもかかわらず、健やかな精神を宿した女性という印象を受けました。冒頭の卑劣なDV男をやっつける場面から、弱き女性たちのために戦うヒーローといった感じで、かっこよかった! 溜飲が下がりました。

一方それゆえに、幼少期から心身を傷つけられ、心を大きくねじ曲げられたまま成長を遂げた姉カミラが、気の毒でなりませんでした。

カミラを演じるのは「鑑定士と顔のない依頼人」のシルヴィア・フークス。リスベットと信頼関係で結ばれている、雑誌「ミレニアム」の編集者ミカエルに「ストックホルムでワルツを」のスヴェリル・グドナソン。ヨーロッパ系の俳優が多く出演しているのも魅力的でした。 

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牛肉の柳川風 & 菜の花のブレゼ

2019年01月26日 | 料理

プロのお料理からインスピレーションを得て作った思い出の2品です。

昨年夏に、渋谷のセルリアンタワー東急ホテルの和食レストラン「金田中 草」さんでいただいた”牛柳川もどき”を思い出しながら、スキレットで作ってみました。

フライパンで、ささがきごぼうと霜降りした牛しゃぶしゃぶ肉を煮込むところまで作り、スキレットに一人分ずつ分けて火にかけ、溶き卵を回し入れて三つ葉を散らし、アルミホイルでふたして軽く蒸らして仕上げました。

もう少し甘さを控えめにした方がよかったかなと思いますが、なかなかおいしくできました。あれば山椒の実も入れて、さっぱりと仕上げてもいいですね。かつ煮とか、牛鍋とか、いろいろ応用も効きそうです。

ちなみにこれは金田中さんでいただいた時の写真。当たり前ですが、改めて見るとやはりプロはいいお肉を使っていらっしゃいますよね。^^; 記事の中でも、スキレットで作ってみたいとコメントしています。^^

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昨年9月に、奈良の登大路ホテルで朝食にいただいた”8種野菜と奈良の卵のブレゼ”を、菜の花でアレンジして作ってみました。

ルクルーゼのお鍋にカットした菜の花を入れて、オリーブ油大さじ1、水大さじ3をまわしかけ、岩塩を挽き、ふたをして中火で3分蒸し煮します。WECK(ふたつきガラス器)に蒸し煮した菜の花を入れて、お湯をはったフライパンに器ごと入れ、半身浴させておきます。

WECKにプチトマトとポーチドエッグを入れて軽く蒸らしたらできあがり。ココナツオイルとはちみつをぬって焼いたトーストと、冷凍ブルーベリーとチアシードをのせたヨーグルトといっしょにワンプレートにしました。

ふたを開けるとこんな感じ。

黄身を菜の花にからませながらいただきました。野菜は、キャベツでも、ほうれん草でも何でもいいし、細切りにしたベーコンを混ぜてもいいですね。おいしくいただきました。

ちなみにこれは、登大路ホテルさんでいただいた時の写真。細かく刻んだ8種の野菜が入っていて、さすがに手間がかかっています。

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人形町のおいしいおみやげ

2019年01月23日 | グルメ

先週、用事で人形町に出かけた折に、おいしいおみやげをいろいろ買ってきました。実は最初からそのつもりで、買ったものを全部ひとまとめにできるよう、小さくたたんだエコバッグをバッグに忍ばせていました。調子に乗って買い物していたら、いつの間にかエコバッグはずしりと重く...5㎏くらいにはなっていたかもしれません。

そのまま水天宮から電車に乗って、重い荷物を持ちながらあと2か所で用事をすませたのですが、半日寒い中を歩いてすっかり体が冷え切ってしまいました。それが直接の原因というわけではないかもしれませんが、翌日の夕方に気持ちが悪くなってそのまま寝込んでしまった...というわけです。

前置きが長くなりましたが、買ってきたもの一気にご紹介します。

鳥近(とりちか)さんの焼鳥。夫がここの焼鳥と玉子焼きが大好物です。焼鳥はいろいろ種類がありますが、この日はひなを10本買いました。早速この夜のおつまみに3本軽く焼き直して、付属のたれをかけ、半分ずついただきました。いい鳥肉を使っているので、お肉のうまみがじわ~と広がります。おいしくいただきました。

同じく、鳥近さんの玉子焼き。全体の写真を撮っていないので、ちょっとわかりにくいかもしれませんが、こちらの玉子焼きはかなり茶色いです。甘辛いおだしが全体に染みて、じんわりと柔らかい。関西の繊細なだし巻き卵はもちろん、お寿司屋さんの玉子焼きとも違いますが、一度知るとクセになるおいしさです。

今回初めて、すきやきの人形町今半さんの惣菜店でコロッケを買ってみました。看板メニューのすき焼コロッケのほか、ポテト、メンチ、カニクリームコロッケの4種類。いっしょに盛り合わせて(雑な盛り付けで失礼します)シェアしていただきましたが、ふつうにおいしかったです。

ところで、くだらない話で恐縮ですが、私は自分の最後の晩餐を夢想して、長らく人形町今半さんのすきやきと決めていました。家族に見守られ、自分は体が弱ってもう食べる体力は残っていないかもしれないけれど、みんなの笑顔を見ながらひとりひとりにお礼を言いたい...と。病気になると、ろくでもないことを思い出します。^^;

重盛永信堂さんの人形焼き。壽堂さんの黄金芋と迷って今回はこちらに。福福しいお顔がなんとも愛らしい。今時めずらしい甘みのしっかりとしたお菓子です。つい10個入パックを買ってしまいましたが、バラで4個も買えば十分でしたね。残りはひとつずつラップして冷凍庫に入れてます。

京粕漬 魚久さんの粕漬。夫の大好物の銀鱈を2切れ買うつもりでお店に出向きましたら、店員さんが「今日は切り落としがありますから、よかったらどうぞ」とおっしゃるのです。こちらの切り落としは、整理券を出すほどの人気商品で、私などは最初から買うことをあきらめていました。この日は何か事情があったみたいです。

別に切り落としでなくてもよかったのですが、せっかく勧めてくださったので買ってみることに。しっぽに近いところや極端に小さい切り身など、あれこれ取り混ぜて全部で8切れ入っていました。名前がついていないので鮭以外は今ひとつ見分けがつきませんが、とりあえず3切れ焼いてみたら、鮭、本さわら、銀鱈でした。ちょっと焼けすぎたかな...。

いろいろ食べ比べて楽しかったのですが、やっぱり脂ののった銀鱈が一番おいしい。今度からは惑わされずに銀鱈にしようと心に決めたのでした。

【参考記事】玉ひでさんの親子丼 &人形町のおいしいおみやげ(2) (2020-06-23)

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マスカレード・ホテル

2019年01月22日 | 

...といっても、今公開中の映画ではなく原作の感想です。

風邪で寝込んでいる間、少し調子がいいと本を読んでいたので、いつもより充実した読書タイムを送っていたかもしれません。これはその中の一冊。夫が机にポンと置いておいてくれた本ですが、こういう肩が凝らずに楽しめるエンタメ小説は病人にはありがたい。500ページ強の長編ですが、読み始めるととまらなくて一気に読み終えてしまいました。

東野圭吾「マスカレード・ホテル」

都内で3件の連続殺人事件が発生。残された暗号が解読され、次の犯行場所が都内の一流ホテル、ホテル・コルテシア東京であることが判明します。警察はホテルに協力を要請し、数名の刑事がホテルのスタッフとしてもぐりこむことに。警視庁捜査一課の新田浩介も、フロントクラークに就くよう命じられます。

彼の教育係を務めることになったのはフロントクラークの山岸尚美。人を疑うことが仕事の新田と、お客様を信じることを第一に考える山岸は、最初は何かと衝突しますが、やがて互いのプロとしての姿勢やものの見方を学び、尊敬しあうようになっていく...というお話です。

ひとことでいうと、クライムエンターテイメントになるのでしょうが、単なるミステリーでなく、ホテルを舞台にしたお仕事小説であり、人間ドラマであり、ほんのりロマンスも感じさせる展開となっています。 

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既に映画の予告で、新田浩介=木村拓哉さん、山岸尚美=長澤まさみさんというのを知っていたこともあり、小説を読んでいる間は、この2人が頭の中で完全に乗り移っていました。^^ 実際、まるで当て書きかというくらい2人のイメージにぴったりなのです。

私は木村さんのファンではないのですが、彼は映画でもドラマでも、いい作品、いい役に恵まれていますよね。やはり作り手の心を動かす、愛されるスターなんだと思います。

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ミステリーの部分では、最初にピンときた人がやはり重要人物でしたが、この人が最終的にこの犯罪とどう結びつくのか、動機は?方法は?など、いくつもの疑問が最後にひとつに結びつく展開にすっきり。ラスボスを倒したようなカタルシスを感じました。さりげなく現代のテクノロジーをからませるところも東野さんならではでおもしろかった。

それから、ホテルの仕事のあれこれや、ホテルが困ったお客にどう対処するのか?など、いろいろな裏話が聞けたのも興味深かったです。あとは新田と、品川署の能勢とのチームプレイ。能勢は刑事ものによく出てくるタイプの、見た目はさえないけれどものすごい切れ者で現場にこだわる刑事。映画では小日向文世さんが演じているみたいですね。^^

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本作のモデルとなったホテルは、箱崎のロイヤルパークホテルだそうです。私は最近はすっかりご無沙汰していますが、祖母がいた頃は、よくここにお昼を食べに行ってたので懐かしくなりました。どちらかというとこじんまりとした、隠れ家といっていいホテルですが、それゆえにくつろげる雰囲気がありました。

昔、作家がこもるというと駿河台の山の上ホテルが有名でしたが、東野さんがロイヤルパークホテルを仕事場にされているとうかがって、なるほど...と納得しました。(新参者シリーズの舞台、人形町は目と鼻の先ですし) でも映画がヒットしたら、ここでゆっくり執筆どころではなくなるかもしれませんね。

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cogito :六本木の隠れ家フレンチ

2019年01月21日 | グルメ

映画を見たあとに、六本木ヒルズにほど近い裏通りにあるフレンチレストラン、cogito (コジト) さんでランチをいただきました。

路地を入るとそこだけフランスの香りが漂うような佇まいの一軒家レストランです。ダイニングルームは、温室を増築したような作りになっていて、ぶどうの蔓がからまり、明るい自然光が心地よい。アンティークを配した温かみのある空間は、居心地よくくつろげました。

店名の cogito は、デカルトの「我思う、ゆれに我あり」(Cogito, ergo sum) から来ているそうです。

ごぼうのポタージュ。ごぼうの野生味を生かしたパンチのあるお味ですが、滋味深く体が温まりました。

ジビエの季節。シェフが自ら仕留めたというエゾシカをいただきました。エゾシカをいただくのは初めてでしたが、まったくクセがなくて柔らかく、まろやかでおいしかったです。合わせたソースも絶品でした。

付け合わせのじゃがいものグラタンときのこのソテーも間違いのないおいしさで、お肉によく合いました。フランス料理を食べたな~という満足感を与えてくれる極上のひとさらでした。

旬のいちごを使ったデザート。いちごのスープにフレッシュチーズ、シャーベット、お砂糖のパリパリ。目にも美しく、幸せを感じるひとさらでした。深煎りのコーヒーとともにおいしくいただきました。

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クリード 炎の宿敵

2019年01月20日 | 映画

遅くなりましたが、風邪をひく前に見に行った本作...。

ロッキーの盟友アポロの息子アドニスと、アポロを死に追いやったドラゴの息子ヴィクターの宿命の対決を描きます。

クリード 炎の宿敵 (Creed II)

アポロの息子アドニス(マイケル・B・ジョーダン)が、ロッキーに指導を仰いでプロボクサーとしてデビューを飾った前作「クリード チャンプを継ぐ男」。

本作では「ロッキー4 炎の友情」でアポロを死に至らしめたロシアのボクサー、イワン・ドラゴ(ドルフ・ラングレン)の息子ヴィクター(フローリアン・ムンテアム)が、父の雪辱を晴らすためにアドニスに勝負に挑みます。

ロッキーのシリーズはたぶん全作品見ていますが、特に冷戦時代を舞台にした「ロッキー4」は、ドラマティックで心に強深く刻まれています。思えば、アポロの息子アドニス・クリードがプロボクサーになった前作を見た時から、いつか今回の対決があることを予感していたような気がします。

というわけで楽しみにしていた本作。意外とシアターがすいていて拍子抜けしましたが、個人的にはとっても楽しめました。結果は予想がつくし、一度勝負を持ち越し、心と身体のを鍛えてからの復活、という展開はお決まりではあるけれど

だからこそ安心して泣けるし、素直に感動できるというのがこのシリーズ。もはや歌舞伎や時代劇の人情話の域に達しているといっていいかもしれません。

序盤、アドニスに請われて、ロッキーがエイドリアンへのプロポーズの思い出を話すところから、泣けて泣けて...。アクション俳優として超一流のシルヴェスター・スタローンですが、ドラマの演技にもなんともいえない深みがあって、彼が何か話すたびに心が震えます。。

友情、ライバル、師弟愛、夫婦愛、そして親子愛。さまざまな愛が描かれている本作ですが、親から子、そして孫へと、時代と世代を超えて引き継がれていく大河の物語でもあるのですよね。

愛情に恵まれ、満ち足りた人生を送ってきたアドニスと対照的な、イワンとヴィクターの父子の物語にもぐっときました。国家を背負って戦って敗れたイワンのみじめな人生。その父の雪辱を果たすために復讐マシンとなるヴィクター。筋肉隆々の体に秘めた深い悲しみにぎゅ~っと心が締め付けられました。

タオルが新旧2つの物語をつなぐキーアイテムになっていてのも心憎かった。肉体と強い心だけを武器に戦う男のドラマを堪能しました。

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黒い森のケーキ @彼が愛したケーキ職人

2019年01月18日 | +映画のひとさら

寒い日に用事があって一日外に出かけていたら、翌日から激しい眠気に襲われてすっかり寝込んでしまいました。今日は少しラクになったので病院に行って(それまではとても動けなかった)、頭痛薬と胃腸薬を処方していただき、頭痛はだいぶ収まりました。眠気はまだ続いていますが、休みなさいというシグナルなのかも...。

というわけで、これも布団にPCを持ち込んで書いています。^^

これはまだ具合が悪くなる前の週末に、映画「彼が愛したケーキ職人」(The Cakemaker)に登場した、黒い森のケーキを作りました。トーマスが得意とするケーキで、オーレンも、アナトも、実に幸せそうにこのケーキを食べていたシーンが思い出されます。

トーマスが作ったのは、ドイツのシュヴァルツヴェルダー・キルシュトルテ(Schwarzwalder Kirschtorte)ですが、フランスではフォレノワール(Foret-noire)、英語圏ではBlackforest Cake、映画の日本語訳では黒い森のケーキと、各地に同じ名前のケーキがあるようです。

レシピはこちらを参照しました。

用意したのは、キルシュというサクランボのお酒と、ダークチェリーの缶詰です。

まずは、15㎝の円型でココア風味のスポンジを焼いて...

厚みを半分にカットし、下側となるスポンジに、キルシュで作ったシロップをたっぷりぬり、泡立てた生クリームを広げて、ダークチェリーを並べます。

上側のスポンジを重ねて、再びキルシュのシロップをたっぷりぬり、全体に生クリームをぬって仕上げます。

上に生クリームをしぼって、ダークチェリーを飾り、ピーラーで削ったチョコレートを、ケーキの上と裾に飾ったらできあがり。

チェリーの酸味とチョコレートの甘みが絶妙のコンビネーション。おいしくいただきました。

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