5月16日、東京オペラシティ コンサートホールにヴァイオリニスト、ヒラリー・ハーンさんのコンサートに行ってまいりました。
ヒラリー・ハーン & アンドレアス・ヘフリガー デュオ・リサイタル2024
会場は初台の東京オペラシティ コンサートホールです。石造りの円形広場は、写真には写っていませんが、座れるように石の階段が設えられ、古代イタリアの円形劇場を思わせる雰囲気です。
そういえば、以前オペラシティの新国立劇場で、シチリアオペラの「カヴァレリア・ルスティカーナ」を見たことを思い出しました。
木目を生かした美しいコンサートホール。モダンなデザインのパイプオルガンがすてきです。天井には採光窓があり、マチネの時は自然光の中で音楽が楽しめるのでしょうか。
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ヒラリー・ハーンは、クラシック音楽界の第一線で活躍するドイツ系アメリカ人のヴァイオリニスト。かつて住んでいたヴァージニア出身ということもあり、親近感を覚えていました。この日のプログラムは
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ 第1番 Op.78 「雨の歌」 ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ 第2番 イ長調 Op.100 ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ 第3番 ニ短調 Op.108
ブラームスが作曲したヴァイオリン・ソナタ全3曲です。ハーンは、チラシの写真では若手の新鋭ヴァイオリニストといった感じに見えますが、実際にはグレイヘアの落ち着いた雰囲気で、円熟味を増した柔らかくまろやかな音楽といった印象を受けました。
アンコールは、ハーン自ら日本語でご紹介。アメリカの作曲家ウィリアム・グラント・スティルの「マザー&チャイルド」という曲でした。初めて名前を聞く作曲家、初めて聴く曲でしたが、ハーンの演奏には母親の限りない優しさと愛情が感じられ、心を打たれました。
後からスティルは黒人の作曲家であると知りましたが、当時多くの苦難を強いられていたであろう黒人の作曲家が、こんなにも愛にあふれる曲を作ったことに感銘を受けました。
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コンサートの後に、先ほどの円形広場に面したブリティッシュパブで、ビールと軽食をいただきました。写真を撮るのを忘れましたが、お店の雰囲気もよかったし、ビールもおいしかった! でもふだん飲み慣れていないので、帰りはふらふらになりました。^^;