セレンディピティ ダイアリー

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魚伊さんのうなぎ

2017年08月31日 | +大阪

今回の旅行では、関西のうなぎを食べてみたい!と思っていました。私は生まれてこの方、関東のうなぎしか食べたことがなく、うなぎが関東と関西とで違うということも、つい最近まで知りませんでした。関東で、関西風のうなぎにお目にかかることは、まずないですものね。

さて、関東のうなぎと関西のうなぎ、どこが違うかといいますと...

まずはさばき方。関東は背開き、関西は腹開きとなっています。関東は武士の文化なので、腹開きは切腹を意味するために縁起が悪い。それで背開きになりましたが、これは腹の脂を逃さない調理法でもあるそうです。対して、関西は商人の文化。腹を割って話すことをよしとし、腹開きとなったということです。

また焼き方も、関東では素焼きしてから蒸し、それからたれをつけて焼いて、皮まで柔らかく仕上げるのに対し、関西では蒸さずに直接焼いて、パリッと仕上げるのが特徴だそうです。

うかがったのは、大阪のうなぎの老舗「魚伊」さん。本店は高殿という少し離れた場所にあるので、天神橋商店街にある天五店を訪れました。JR天満駅から歩いて5分。間口は小さいですが、意外と奥行があり、まさにうなぎの寝床? 外の販売コーナーでは、頭付きの蒲焼もあり、これも関西ならではだなーとめずらしかったです。

入口に3組ほど待っていましたが、ほどなく2階に案内されました。お食事というより、まずはうなぎ料理を肴にお酒を楽しんでいるグループが多く、わいわいとにぎわっていました。

うな重と、私は大好きな”うざく”もいっしょにいただきました。見たところは関東のうなぎと変わりませんが、自分で竹串を抜くのがおもしろい。うざくも、さっぱりとしておいしかったです。

さて、うなぎのお味はというと、身はふっくらと柔らかく、関東のうなぎとほとんど変わらないですが、皮がパリッとして香ばしく、食感の違いが楽しめました。関東のうなぎは皮まで柔らかくほぐれるので、知らないと皮がかたいと感じるかもしれませんが、あぶった焼き目がまたおいしかったです。

***

ところで、関東のうなぎと関西のうなぎ、境界線はどこにあるの?とあれこれググって情報をつなぎ合わせると、どうやら静岡県と愛知県の県境付近にあるようです。うなぎが名物の浜松でも、半数以上が関東風ということです。

このあと、大阪(9)大阪の夜景とヘルシーな朝食 に続きます。

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中村佑介展 @あべのハルカス

2017年08月30日 | +大阪

海遊館のあとは、息子とひと足先にあべのハルカスへ。あべのハルカスは、2014年に開業した日本一高いビルで、最上階に展望室があるほか、デパート、オフィス、ホテルなどが入っています。24階の大阪芸術大学スカイキャンパスで開催中の「中村佑介展」(~9月18日まで)を見に行きました。

中村佑介さんは、小説「謎解きはディナーのあとで」「夜は短し歩けよ乙女」などの表紙で知られる、今最も人気のあるイラストレーターのひとりです。ポップでキュートなイラストは、誰もがどこかで見たことがあると思います。

中村さんは本展の会場となった大阪芸術大学デザイン学科ご出身とのこと。本展は活動15周年を記念しての展覧会で、代表作が一堂に展示され、中村さんのこれまでの足跡をたどることができました。なお会場は撮影可となっていました。

中村さんの活動のスタートは、CDジャケットのデザインだそうです。ピンクとベリーの女の子が、スウィーツみたいにキュート♪ ロックやポップスのほか、フォークや演歌のアーティストのアルバムも手掛けられていました。

中村さんの作品は、デジタルなイメージがあったので、イラストのソフトを使って描いているのかな?と思っていましたが、原画はペンを使った手描きで、それをスキャンしてデジタル化し、色付けして仕上げられているようです。会場ではアイディアスケッチや、手描きのペン画も公開されていました。

私が中村さんを知ったのは、やはり「謎解きはディナーのあとで」がきっかけだったと思います。中村さんの作品は、ひと目見てわかる強烈な個性がありますが、それでいて、どこかで見たことがあるような懐かしい気持ちにもなる不思議なイラストです。

本展には展示されていませんでしたが、家にも中村さん表紙の本がありますよ。^^

音楽の教科書の表紙も手掛けていらっしゃるのですね。今どきの教科書はおしゃれですね!

おもちゃ箱をひっくり返したような自由な世界観がすてき。楽しいひとときでした。

24階のエレベーターホールから外の景色が見えました。緑が広がっているのは天王寺動物園。その隣には通天閣が見えました。いつの間にか少し雨が降ったようで、道路は濡れ、空はもやがかかっていました。

17階で待合せして、カフェでひと休みしました。大テーブルしか空いていなくて、椅子をかき集めてすわりましたが、眺めがよく広々として居心地のよい空間でした。

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海遊館

2017年08月29日 | +大阪

翌日は、世界最大級の水族館「海遊館」を訪れました。地下鉄大阪港駅から歩いて10分。大観覧車やレゴランドが隣接する、”天保山ハーバービレッジ”にあります。夏休みはものすごく混むので、列に並ばずに入館できるWEBチケットを事前に買っておきました。(詳細はコチラ)

アリューシャン列島のコーナーにいた、キュートなラッコちゃん

海遊館がすごい!と以前から聞いていたので、今回訪れるのを楽しみにしていました。コンセプトはリング・オブ・ファイア(環太平洋火山帯)、リング・オブ・ライフ(環太平洋生命帯)。北極圏・南北アメリカ西海岸・南極圏・オセアニアなど、環太平洋の自然にフォーカスした展示内容となっています。

ユニークなのはその造りで、水槽が複数階にまたがって設けられていて、スロープを下りながら、水辺、水中、海底と各層ごとに観察できるようになっています。陸の上にいるペンギンと水中で泳ぐペンギン、水中を泳ぐ魚と海底でじっとしている魚など、自然に近い環境で観察することができました。

エクアドル熱帯雨林のコーナーにいたカピバラ。近年、温泉につかるカピバラが人気ですが、実はアマゾン川流域のジャングルに生息する動物だということを今回初めて知りました。

南極大陸のコーナーには、キングペンギン、アデリーペンギン、ジェンツーペンギンの3種類がいました。写真はジェンツーペンギン。水から顔を出して泳ぐ時はすいすいといった感じですが、水の中に入るや超スピードでびゅーんと泳ぎます。

太平洋を模した巨大水槽では、魚たちが群れをなしてゆうゆうと泳いでいました。一番大きいのはジンベイザメ。食事の時に、大きな口をがば~っと開けて、大量の水ごとざばざば吸い込む姿は圧巻でした。エサはプランクトンや小魚など。フィルターでこして、横のエラから水だけ出します。

チリの岩礁地帯のコーナーにあったイワシの水槽。一様に群れをなして泳ぎ、幻想的でした。新江ノ島水族館の大水槽で見た時は、大きな魚に見せかけるために集団でうねるように泳ぐ姿が印象的でしたが、イワシだけの水槽では、安心して均一な群れになるのですね。

企画展示にいた、カラフルな熱帯魚たち。

フォークランド諸島のコーナーにいた、イワトビペンギン。黄色い冠毛がチャームポイントです。低いガラスの仕切りがあるだけなので、鳴き声やにおいなど、間近で体感できます。ちょうどお食事タイムでしたが、ペンギンたちがちゃんと順番を守っていて感心しました。右から2番目の、冠毛がないのは子ペンギンです。

南極大陸にいるペンギンとフォークランド諸島にいるペンギンと、生息域によってちゃんと展示が分かれていたり、北極圏に生息するワモンアザラシの展示では、大量の氷を投入していて寒さが体感できたり。正しく楽しく学ぶための工夫が、随所に感じられました。

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串かつだるま

2017年08月26日 | +大阪

梅田スカイビルから、梅田の街をぶらぶらと南下して... 夜は大阪の串かつを食べよう、ということで北新地にある「串かつだるま」さんに向かいました。

 

入口では名物のおやじさんがお出迎え。^^

大阪名物の串かつは、1929(昭和4)年に「だるま」さんがはじめたもので、新世界に総本店があります。北新地店は、高級クラブ街を入ってすぐのところですが、若い方たちやファミリーが多く、入りやすい雰囲気でした。まだ早い時間でしたが、お店は大賑わい。10分ほど待って2階のテーブル席に案内されました。

とりあえずセットをひとつオーダーし、あとから少しずつ追加することにしました。まずはビールといっしょに、どて焼きが運ばれてきました。これは関東でいうところのもつ煮込みでしょうか。お肉とこんにゃくを味噌味でコトコト煮込んだ一品ですが、お味がよくしみておいしかったです。九条ネギは関西では定番ですね。

ざく切りのキャベツをソースにつけてつまんでいると、串かつのセットがやってきました。器が揚げバットというのがおもしろい。元祖串かつ・アスパラ・天然えび・つくね・貝柱・とんかつ・もち・うずら卵・れんこん・かぼちゃ・ししゃも・いかの12本です。

最近は東京にも大阪の串かつ屋さんがありますが、実は食べたのは今回が初めてです。串かつといえば、関東風の豚肉とたまねぎを交互に刺したものしか知らなかったので、そんなに何本も食べられないでしょ!と思ってましたが、大阪の串かつはまるで別物だということを知りました。

一本一本が小さなひと口サイズで、そもそも元祖串かつが牛肉だということに驚きました。そして衣が薄く、パン粉が細かい。とんかつソースよりもさらりとしたソースにディップしていただくと、おつまみ感覚で何本でもいけそうです。東京のやきとりの感覚に近いでしょうか。

そして衛生上の理由から、ソースは二度付け禁止が鉄則。あとからもっとつけたいな~という時には、キャベツでソースをすくってかけるのだとか。なるほど、それで最初にざく切りキャベツがついてきたのですね。

おなかがいっぱいといいながら、あとから少しずつ好きなものを追加して、結局3人で27本いただきました。私が気に入ったのは、季節限定の鱧(はも)。関西の夏のお味です。

今回大阪の街を歩いて気がついたのは、とにかく串かつ屋さんが多いということ。1ブロックに1軒はあったような気がします。ひょっとしたら、お好み焼きやたこ焼き以上に、大阪で食べられているソウルフードかもしれませんね。

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梅田スカイビルの空中庭園

2017年08月24日 | +大阪

大阪(3)なにわ探検クルーズ からの続きです。

クルーズのあとは、地下鉄に乗って西梅田に移動。先日、tomoさんに教えていただいた梅田スカイビルの空中庭園を訪れました。

これは朝、大阪駅から撮った梅田スカイビルです。青空が気持ちいいですねー。梅田スカイビルは1993年に完成。2棟のビルの最上部分を展望台で連結するユニークな造りになっています。イギリスの出版社から、パルテノン神殿やコロッセオとともに TOP 20 BUILDINGS AROUND THE WORLD にも選出されているそうですよ。

下から見上げるとこんな感じになっています。外国の方からも人気のスポットですが、ビルの間を風が通り抜け、風水的にもよさそう?な造りですね。

展望台のゾーンへは、35階からチューブ型のシースルーエレベーターで上がります。

39階のエントランスから40階、そして屋上のスカイウォークへ。展望台部分はこんな風にドーナツ形になっているのですね。

夕方になって、少し雲が出てきました。こちらは、梅田の繁華街方面です。右下に見えるのはJR大阪駅。左の2棟の高層ビルは大阪駅前にあるグランフロント大阪。2棟の間に、商業ビルHEP FIVE の赤い観覧車がちらりと見えます。

日本は国土の約70%が山地で平地が少ないので、どこの都市に行っても”山の縁”が見えるのがおもしろい。山の縁を見ると、平地の広さが実感できます。大阪平野は、関東平野よりはずっと小さいですが、京都や神戸と比べるとかなり広いですね。

淀川の河口から大阪湾への眺め。遠くに淡路島の島影が見えます。穏やかな夕景が美しい。

梅田スカイビルは40階・173m。日本一高いあべのハルカスは60階・300m なので、ここから見えるかと思ったのですが、途中のビル群にさえぎられてよくわからなかったです。観光船から見た京セラドームは、ここからもよく見えました。

疲れたので少し休もうと、地下1階の滝見小路へ。ここはレストラン街になっていて、古きよき大阪の昭和の街並みが再現されています。甘味処の芭蕉庵さんでひと休み。

わらび餅が入った抹茶パフェ。私はクリームあんみつをいただきました。夕食前にいいのだろうか?とためらいつつも、疲れた体に甘いお味がおいしかったです。

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ベイビー・ドライバー

2017年08月23日 | 映画

エドガー・ライト監督によるクライムアクション映画。「きっと、星のせいじゃない。」(The Fault in Our Stars・2014)のアンセル・エルゴートが、天才的なドライビングテクニックを持つ強盗団の”逃がし屋”を演じます。リリー・ジェイムズ、ケヴィン・スペイシー、ジェイミー・フォックスらが共演。

ベイビー・ドライバー (Baby Driver)

カーアクション&音楽&ロマンス&青春映画。きっと私の好みに違いない!と楽しみにしていました。冒頭から音楽にぴたりとあった超絶ドライビングに手に汗握り引き込まれました。へヴィメタっぽいサウンドは私の好みと微妙に違って、思ったほどにはのれなかったのですが、少々粗削りなところが魅力で楽しめました。キャストもよかったです!

天才的なドライビングテクニックをもつ逃がし屋といえば、ライアン・ゴズリングの「ドライヴ」を思い出しますが、本作はその青春編といったところでしょうか。どちらもピンクがテーマカラーで、犯罪、バイオレンス、ロマンスがからむところも共通点。「ドライヴ」も音楽が印象的な作品でしたね。

ベイビー(アンセル・エルゴート)は子どもの頃に交通事故で両親を亡くし、自身も耳鳴りの後遺症に悩まされています。常にイヤホンをしてiPodに入れたロックをノンストップで聴いているところは、村上春樹の「ダンス・ダンス・ダンス」に登場する孤独な少女、ユキを思い出しました。

ベイビーが音楽をずっと聴いているのは、耳鳴りを止めるためだけではなく、ユキと同じく、心の空白を音楽で埋めようとしているのではないかな?と想像しました。彼が聴く曲は年のわりに少々古めかしいですが、たぶん音楽好きのお母さんがよく聴いていた曲だったのではないかしら。

個人的に気に入ったのは、ベイビーと里親のおじいちゃんとのやりとり。音楽という殻に閉じこもって生きてきたベイビーが、唯一信頼し、心を開くことができたのがこのおじいちゃんだった...。そしてダイナーで働く美少女、デボラ(リリー・ジェイムズ)とは、音楽がきっかけで心を通わせるようになるのでした。

「ドライヴ」も本作も、主人公は最後にヒロインを救う道を選びます。「ドライヴ」のゴズリングは、すべての面倒を片付けてから”シェーン”のように去っていきましたが、本作ではひょっとしたら、”ボニー&クライド”みたいな結末になるのでは、と見ているうちに心配になりましたが...

途中まではなんでもありの(いい意味で)ハチャメチャな展開でしたが、ラストはがらりと雰囲気が変わり、拍子抜けするくらい”まっとうな”エンディングでした。

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神宮外苑花火大会 2017

2017年08月21日 | おでかけ

大阪旅行記はしばしお休みします。

昨日は「2017 神宮外苑花火大会」に行ってきました。神宮外苑内にいくつか会場がありますが、私たちは神宮球場で見ました。

暮れなずむこの時間帯の空の色と明かりの色が大好きです。前日の二子玉川の花火大会が、激しい雷雨と雹でとんでもないことになっていたので、この日もお天気が少々心配でしたが、なんとか降らずにすんでよかった! 花火大会は7時半からですが、その前にライブコンサートがあるので少し早めにでかけました。

今年は花火の前にmiwaさんと大黒摩季さんのコンサートがありました。miwaさんの歌は初めて聴きましたが、いい声ですね~歌もすごく上手でした。大御所の大黒摩季さんの歌がはじまる頃には空もすっかり暗くなり、花火への期待が高まります。

さて、いよいよという時間になると、会場のライトがほとんど消えて、カウントダウンが始まります。3、2、1、

ドーン!!

隅田川花火大会と比べると高さが低く、いわゆる大玉の花火はありませんが、目の前で椅子に座ってゆったり見ることができるのがうれしい。夜空に繰り広げられるみごとなエンターテイメントを堪能しました。花火を見るのは久しぶりでしたが、やはりいいものですね。いつの間にか花火の技術がすっかり進歩していて驚きました。

シャンパンゴールドの細かい火花が、カリフラワーみたいにシュワシュワ、チリチリと広がっていく花火とか。猫のしっぽみたいなのが、あちこちにびゅんびゅん飛ぶ花火とか。(うまく説明できない^^;) 

約1時間の花火はあっという間で、終わったらちょっぴり寂しくなりましたが、もったいつけた後に?ちゃんとアンコールの花火があってよかった~。^^ 最後は下から噴水のように吹き上がる花火と、頭上で花が咲くように広がる花火とが競演する、華やかなフィナーレでした。

花火の後は、映画「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」とのタイアップで主題歌を歌うDAOKOさんのライブ。イベントのあとの混雑した道もなぜか心地よく、余韻に包まれながら帰りました。

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なにわ探検クルーズ

2017年08月20日 | +大阪

水の都とよばれる大阪。街の中心部をいくつもの川が流れ、旅情あふれる風景を見せています。今回の旅では、川から大阪の街を眺めてみたいと思っていました。

大阪にはいくつもの観光クルーズがありますが、コースと内容から「落語家と行く なにわ探検クルーズ 川の環状線コース」を申し込むことに。前日にネットで予約を入れておきました。道頓堀にほど近い、湊町船着場から出発します。

ちょうど大阪市の「大」の字のところが湊町船着場。ここから黄緑色のルートに沿って時計回りに、道頓堀川を西へ→木津川を北に→堂島川を東へ→東横堀川を南に→道頓堀川を西に進み、湊町船着場へと一周します。

ガイドを務めてくださったのは、銀魂ヘアに大きな黒縁眼鏡がおしゃれな落語家の桂きん太郎さん。上方落語といえばノリノリでにぎやかというイメージがありましたが、温かく落ち着いた語り口が心地よい。歴史や時事ネタ、時折落語の一節も交えた観光案内はおもしろくてためになり、プロの話芸に感動しました。

船は低い橋の下もくぐれるよう、船底のタンクに川の水を取り込み、船体を半ば沈めた状態ですべるように進みます。橋のないところでは客室全体が上に持ち上がり、ガラスの天井が開いて解放感が味わえました。京セラドーム、旧外国人居留地、リーガロイヤルホテル、大阪市庁舎などを左右に見ながら進みます。

中之島にあるランドマーク、大阪市中央公会堂は赤レンガ造りのクラシック建築。東京駅丸の内駅舎と同じ、辰野金吾さんの設計です。

大川との合流地点でくるりと方向転換します。左に見えるのは京阪・天神橋駅。ここにはかつて八軒家船着場があり、京都・大阪間の水上交通の要所となっていました。今は八軒家浜船着場として、観光船などの発着場となっています。

大川沿いには桜並木。お花見の時期はさぞきれいでしょうね~

クルーズでは東横堀川・道頓堀川と2ヵ所の水門を通りました。パナマ運河と同じ仕組みで船が通れるようになっています。道頓堀における川の水位を一定に保ち、水害防止と川水の浄化の役割を果たしているそうです。

クルーズのフィナーレは道頓堀。おおぜいの人たちが川沿いを歩いてこちらを見ているので、ちょっと恥ずかしくなりました。戎橋(えびすばし)の手前で、向うからやってくる別の観光船を待ちます。戎橋の欄干はお好み焼きのへらを隙間なく並べたデザインになっていることを、この日初めて知りました。

川面から見上げるグリコの巨大看板

旅行記はこの後、大阪(4)梅田スカイビルの空中庭園 に続きます。

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たこ焼き十八番と、道頓堀の立体看板

2017年08月19日 | +大阪

会津屋さんでたこ焼きを食べた後は、道頓堀商店街をぶらぶらと...。

ものすごい人混みです。競い合うかのような極彩色の派手派手看板は、東京でいえば渋谷センター街か秋葉原といったところでしょうか。ここの風景も外国人旅行者にクチコミで広まっているのか、SNSで見かけます。

たこ焼き十八番」さんで次なるたこ焼きにチャレンジしました。幅一間ほどの小さなお店ですが、ずらりと行列ができています。本店は淀川の北側の西中島。平成2年開業という比較的新しいお店ですが、数々のメディアで一番人気を誇っているそうです。

2人の店員さんが並んで、高速回転でたこ焼きをひっくり返しています!

店内に食べるスペースがないので、お店の近くのベンチにすわっていただきました。

こちらのたこ焼きの特徴は、なんといってもたっぷりの天かす。生地を流した上に小海老の粉と天かすをたっぷりのせ、くるくると巻き込むようにして焼いていきます。まわりはカリッ、中はとろりという食感で、天かすのコクがプラスされ、ボリュームたっぷりです。私には少々重かったですが、息子はここのが一番気に入ったそうです。

***

道頓堀といえば、戎橋(えびすばし)の両脇にあるグリコの巨大看板と、かに道楽の動く蟹がワールドワイドに?有名ですが、そのほかにもおもしろい立体看板がたくさんあって目を引きました。

「金龍ラーメン」の大きな龍。

「たこ家道頓堀くくる」さんの巨大ダコ。左のレゴみたいなのは、たこ焼き器なんですね。 どうやら明石焼きのようです。

餃子の「大阪王将」もこの立体感。このほかに「串かつ だるま」さんのおっちゃんや、「廻る元禄寿司」の巨大にぎりなど。ドン・キホーテもここでは目立たないほどです。^^

ところで、あちこちのお店に「とんぼり」とあったので「何かしら? 京都の川床みたいに、道頓堀川沿いのテラスのことをいうのかな?」と思ったら、道頓堀のことを「とんぼり」と略しているんですね。秋葉原をアキバというのといっしょか~と納得しました。

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会津屋さんの元祖たこ焼き

2017年08月18日 | +大阪

ひょんななりゆきで大阪に行ってきました。今回の旅の目的はずばり食い倒れ。大阪名物を食べつくしたいという息子と気になるお店や行きたい場所をピックアップしては、Google Mapsにマークしておきました。

 

この地図とノートが旅行中すごく役にたちました。さて、このうちいくつ行くことができるでしょうか。

大阪を訪れたのは15年ぶりくらいですが、大阪駅がすごく大きくきれいになっていてびっくりしました。駅前のグランフロント大阪は2013年に建ったビルなのですね。

ホテルに荷物を預けてから、地下鉄に乗ってまずは”なんば”へ。行こうと思っていたお好み焼き屋さんがこの日はお休みと知り、予定を変更して「元祖たこ焼き 会津屋」さんに向かいました。会津屋さんの本店は西成区にありますが、”なんばウォーク”という地下街に支店があります。

たこ焼きの創始者は、会津屋さんの初代とされています。もとは、牛すじとこんにゃくを入れたものを”ラヂオ焼き”として販売していましたが、たこを入れる明石焼きから影響を受け、たこ焼きが生まれました。

会津屋さんの「元祖たこ焼き」は、まずはその見た目に意表をつかれます。東京のたこ焼きに比べるとやや小ぶり。そしてソースや青のり、かつおぶしがかかっていません。生地そのものにしっかりおだしの味がついているので、2本の楊枝を挿してそのままいただきます。

見るからに観光客という私たちに、お店の人がていねいに食べ方をレクチャーしてくれました。^^ 中にはひと粒ずつたこがはいっています。いかにも”元祖”にふさわしい素朴なお味でした。

こちらはたこ焼きの原形となった「元祖ラヂオ焼き」。見た目はたこ焼きとほとんど変わりませんが、中に味付けした小さな牛すじとこんにゃくが入っています。(断面の写真を撮ればよかった...) たこ焼きと思ったらおでんが入っているような??不思議な感覚です。当時は新しいものにラヂオという名まえをつけるのが流行していたそうです。

たこ焼きの生地で作ったねぎ焼き。牛すじと九条ねぎがたっぷり入っています。ねぎ入り和風オムレツといった感じのふわふわと優しいお味。左にちらりと見えているのは、大阪名物ミックスジュースです。さらりとしたスムージーといった感じですが、バナナと缶詰のフルーツで作るのがおもしろい。

あとから明石焼きもいただきました。たこ焼きの生地に比べるとふわふわと柔らかい。透明なだし汁に九条ねぎを薬味として入れ、ディップしていただきます。

会津屋さんの創業は1933(昭和8)年。たこ焼きにソースが使われるようになったのは戦後1948年にとんかつソースが生まれてからだそうですが、会津屋さんではソースを使わず元祖のお味を守り続けているのですね。

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