2022年10月の決算委員会でとりあげた
「女性特有の病気・症状」の中の一つ、
「骨盤臓器脱」。
以下は、議会質問のやりとりです。
これは、若いうちから気をつけておけば
防げる症状なので、ぜひ、女性の皆さん
に読んで(知って)いただきたいです。
少々長くなりますが、ぜひ、お読みいた
だけたらと思います。
「骨盤臓器脱」、女性であっても、知ら
ない、とか、初めて聞いた、という人が
多く、症状も深刻ですが、知らないとい
う状況も非常に深刻だと感じています。
今年の6月10日の朝日新聞に「骨盤臓器
脱、ひとりで悩まないで」という記事が
大きく掲載されたので、目にした方もい
らっしゃると思いますが、「骨盤臓器脱」
とは、女性が出産や加齢により、骨盤底
筋という筋肉が弱ってしまい、その結果、
骨盤の中に収まっている膀胱や子宮など
の臓器が、徐々に下がってきて、膣から
体外に出てきてしまう、というものです。
若いころは臓器が体内に収まっているの
は当たり前のことだと思っていますが、
実は、臓器というのはかなり重くて、
それを支えている筋力が弱ると、重力に
逆らえず、落ちてきてしまうんですね。
内臓が外に出ているということは、排泄
に支障をきたしますし、感染症の心配も
あり、日常的にも違和感・不快感があっ
て、生活の質が著しく落ち込んでしまい
ます。
50代以降に症状が出る人が多いそうです
が、私のよく知っている女性で、87歳で
骨盤臓器脱となってしまった人がいます。
すでに要介護となっていたその年齢で、
開腹手術をするしかありませんでした。
お腹を切り開いて、飛び出してしまった
臓器を引っ張り上げ、上の方に縫い付け
る、のだそうです。
でも、そのような大手術をしても、臓器
ですから、また伸びて、出てきてしまう
可能性もありますし、なんと言っても、
全身麻酔で開腹手術となると、体にとっ
て大きな負担となります。
私は「子宮線筋症」で開腹手術を受けた
ことがありますが、術後のダメージはか
なり重く、大変でした。
40代でもそうでしたから、80代後半で、
そのような大手術をしなければならない
とは、なんと不幸なことかと思いました。
そして、今日、なぜ、力を入れて、「骨盤
臓器脱」のことを話しているかと言います
と、これは、知ってさえいれば、防ぐこと
ができるから、なのです。
予防策というのは、毎日、毎日、気がつい
たらいつでも、どこでも、何回でも、
「お尻にキュッと力を入れてしめて緩める」
「しめて緩める」、これを繰り返すことで、
骨盤底筋の筋力が高まります。
こんな簡単なことで、将来、快適に過ごせ
るかどうかが、大きく変わってきます。
「知らずに何もせず年をとってしまう人」
が多すぎます。
ぜひとも、世田谷区の女性たちはこのよう
な危険に晒されることなく、快適な人生を
過ごしてほしいと思います。
区として啓発してほしいと思い、質問に取
り上げました。
【答弁要旨】
骨盤底筋は日頃の簡単な運動で鍛えること
ができ、尿失禁の予防効果もあり、生活の
質の向上にもつながる。
また症状がある場合も、軽い症状であれば、
医療的なアドバイスを受けながら、骨盤底
筋トレーニングにより手術によらず改善も
可能とされている。
女性自身が自分の身体に関心を持ち、早め
の予防に取り組めるよう、骨盤臓器脱の症
状や予防方法について、区のホームページ
等を活用して啓発の充実に取り組んでいく。
(答弁ここまで)
女性の皆さん、手遅れにならないように、
いつでもどこでも気づいたら、「おしりを
キュッとしめる、緩める」の繰り返しを!
政治家(市区町村)ランキング、全国 第4位 です。
田中優子Twitter → https://twitter.com/setagaya_tanaka