ちょっと気になるいい事、言葉、最新技術

書籍、映画、旅、最新技術から選んだ心に残るもの。速読者向けは、青文字表示。内容は小学生でも理解できる表現使用

不正、セクハラ、いじめへの対処『悪事の心理学』

2025-03-01 07:38:48 |  社会の歪みと偏見
世の中の不正、セクハラ、差別化、いじめ、暴行など「見て見ぬ振りをして他の誰かが行動を起こすだろうと言う安易な選択をしている」つまり傍観者に徹する傾向が多く、それがエスカレートし取り返しがつかない最悪を招く状態となる、と言う。また、現実当事者になる事で絡む時間と精神的苦痛を避ける人々が増えているのも事実だ。学校でも同じ傾向の「いじめ」があるが、対処策は多くはない。だが大人もしくは指導者(政治家、社長、先生、コーチ、リーダー)が見て見ぬふりをせず、強力なメッセージを強いて行くことが最も重要だ、と指摘していることだ。日本の社会では特に「同調圧力」があり、同調・賛同しないものは除け者扱いとなる現象。
『悪事の心理学』キャサリン・サンダーソン
「概要」いつの時代も企業や個人の不正、ハラスメント、いじめ、性加害の問題に関するニュースは後を絶たない。その原因を探ったところにあるのは、たった数人の「悪人」ではなく、沈黙する大多数の「善人」であると言ったら驚くだろうか。本書は最新の心理学・神経科学をもとに、悪事が起こるメカニズムを「傍観者」に着目して解説する。さらに、傍観者が同調圧力に打ち勝ち、勇気ある反抗者に変わるにはどうすればよいのか、具体的な実践法まで提言する。
ー学校・大学でのいじめ・暴行問題
    集団の中では特に声をあげづらい(仲間割れ懸念・特に男性の集団の危険性)
    強い人間同士の絆が悪事を思考する傾向(仲間割れ・差別化意識)
    密告者への体罰・暴行の恐れから沈黙する傾向
ー職場などでの不正・セクハラ・差別化問題
    社会的結果を恐れ声を上げない・行動しない・沈黙する(仕事上でのデメリット)
多くの人の現象
    「善人が沈黙して悪事がエスカレートすることが多い」
    「メディアの沈黙」なども社会情勢が人々の行動を変化させている
    「見て見ぬ振りをして他の誰かが行動を起こすだろうと思い込む、と言う安易な選択をしている」(傍観者に徹する傾向)
解決・処方(2つ)
・社会的規範を変える
    強い立場になる人物からの強いメッセージ(政治家、社長、教師、リーダーなど)
    共感を生み出す仕組み(仲間・組織意識などが率先してスキルトレーニング)
    周りの人々に変化の力を信じさせること(集団・仲間・グループに伝達啓蒙)
・規範に反していると言うことを気づかせる
    「規範の変化」の実例 ホテルでのゲストに省エネのお願いことをする
    1、「環境保護にご協力ください。滞在中にタオルを再利用していただくことで、自然への敬意を示し、環境保護にご協力いただけます」
    2、「仲間のゲストと一緒に環境保護にご協力ください。お客様の約75%がタオルを複数回使用することで、当ホテルの新しい資源プログラムにご協力いただいています」
    結果:2の場合は1の場合よりも10%以上の賛同を得た