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緩和ケア医療の現実『残り2年の生き方』

2024-04-07 08:06:58 | 人生を「生かす」には
残りの人生をいかに過ごすか「がん患者」の気持ちを知る。著者(緩和ケア医師)もがん患者としてなって初めてその精神的、肉体的苦痛を知った、とある。現代二人に一人がガンになると言われて、医療技術も相当進化しているが、その中でも「緩和ケア医療」に対する日本での動きは施設も専門医もまだ始まったばかりのような気がする。本文の「死の受容」(5つのプロセス)で患者本人が受容するまでにはなかなか辛いものがあると感じた。「死の受容」のプロセスは確かに辛いものですが、医療者のサポートと理解によって、患者が自分の状況を受け入れ、最期まで尊厳を持って生きることができるようになる。緩和ケア医療の更なる発展と、医療者と患者の良好な関係性の構築が重要だ。
『残り2年の生き方、考え方』関本剛
「概要」NHKでも紹介! 人はなぜ生きるのか――。緩和ケア医として多くの終末期患者たちを看取ってきた40代の医師に下された「末期がん」の宣告。患者たちと立場をともにしたとき、医師は初めて命の何たるかを理解した。余命を意識しながら仕事と向き合い続ける医師が語った、「運命」の受容と抵抗のノンフィクション、待望の文庫化!
ーアルフォンス・デーゲン教授の言葉「人間の死」「人間以外の死」の違いはどんなに肉体が衰えても、死ぬその瞬間まで精神的に成長し続ける
看取る方から看取られる方になった時の心境変化
    人間としてあるべき姿を言い聞かせる「最前に期待し、最悪に備えましょう」
    気持ちと祈り「「何もできないけど、とにかく祈っています」が励ましになる
    幼い子供達にも躊躇することなく本当のことを伝える
    今後のシミュレーション(仕事・費用・生活・苦痛への対処など)
「死の受容」プロセス(キューブラー・ロス女史)
    1、否認(現実の否定)
    2、怒り(なぜ自分がという感情)
    3、取引(死を回避する条件を考える)
    4、抑うつ(運命に対し絶望する)
    5、受容(希望との別れ)
在宅緩和ケアとは
    患者さんが自宅で安心して過ごすために、痛みや息苦しさなど、身体的苦痛の緩和や精神的な苦しみ、社会的な苦しみなどを緩和するサポート
    患者とのコミュニケーションが重要(心を開いて話し合える関係を築く)
    話題には「人生にとってのハイライトシーンを聴く」
    「体が動くうちは虚勢を張ることができても、動くことも難しい時期に入レバ、今更本当ではない自分を演じる必要性は無くなり、全ての虚飾が排除された」
    最後に感謝の言葉で人生を締め括る人は愛と感謝に満ちた人生を送った人となり、不平と不満でだらけの人生を送った人は、最後まで「文句垂れ」で終わる。
    治療法の選択では「自分らしく過ごせる時間の確保」を望む
    余命を知りたい人の割合は54%、知りたくない人は11.6%




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