@確率は0.1%だが「富士山の噴火はいつ起きても不思議ではない」。その時関東近郊の都市は壊滅状態になると言う。それは「降灰」によるライフラインの完全停止によるところが多い。日本には111の活火山があり、九州から北海道まで散布、「巨大カルデラ(九州の阿蘇山・北海道の屈斜路)」噴火においては「日本の喪失」になると予測している。日本に生まれ、育った以上これらの噴火にいつか遭遇することになる。津波と同じで用意周到が第一。富士山の噴火の場合、どこに逃げればいいのか。この地形から東京であれば、火山灰は東北・西北方向には流れない。この書で「火山国」としていい事は「日本食の美味しさと温泉」であると言う。それは日本の水「軟水」が旨味を出し、「アルカリ・酸性」温泉で殺菌・美肌を作ることができることだ。
『火山大国日本、この国は生き残れるか』巽好幸
- 必ず起きる富士山噴火と超巨大噴火
- 「結論」
- 巨大カルデラ噴火が九州で起きると「日本喪失」となる
- 阿蘇山による最悪なシナリオ(降灰量)・発生確率0.003%
- 九州・四国・近畿 50cm 4千万人の犠牲
- 中部・関東 20cm 1.1億人
- 東北 10cm 1.2億人
- 北海道南部 5cm 1.25億人
- 降灰 10cm=ライフラインが全て停止(電気・ガス・水道)
- 道路5cmで通行不能
- 鉄道10cm運行停止
- 空港1cm発着不可能
- 50cmで30%以上の住宅崩壊、60cmで60%
- 富士山大噴火と山体崩壊の場合
- 推定死亡者数 14千人と35万人
- 発生確率 0.1%と0.02%
- 危険値 15人・年と70人・年
- 「カルデラ噴火、巨大地震など想定した政府の安全対策が必須」
- 「日本列島」
- 有史は1万年未満、日本列島誕生は約300万年前
- 世界の活火山数は1500、その内国内は111(火山大国)
- 火山の寿命は1百万年、国内で噴火した火山数は284
- 「噴火のキーワードは水」
- 地球の表層の約70%が「海」地球内部の水は数倍以上
- 地球内部の物質が溶けてマグマができ水が噴火の原因となる
- 「温泉」
- 国内には3100か所温泉地帯がある
- 泉質(PH=水素イオン指数)で種類分け(アルカリ・酸性)
- 秋田の玉川温泉は酸性温泉(PH1でアルミを溶かす)
- 殺菌効果あり、目などは洗わないようにする
- 埼玉都幾川温泉(アルカリ温泉・PH11)
- 「美人の湯」皮膚の脂肪と反応してすべすべ
- 入浴前には必ず水分を補給してから入浴、入る前にはかけ湯(肌を馴染ませる効果)、入浴は短めに、半身浴が効果的、上がり湯は温泉で、温泉成分を保つ
- 「富士山の噴火」
- 2011年3.11の4日後、M6.4の地震が静岡で発生、富士山の直下14kmであった。現地ではM9以上で断層の大きさは長さ500km、幅200km、すべり量は50mを超えた。
- 過去1707年宝永噴火(江戸時代)江戸も火山灰が降った
- 今後噴火した場合相模原・横浜で10cm、東京で2cmを予測
- 「地球」
- 45億年前「マグマの海」に覆われていたがその後岩石となる
- 岩石調査(放射時計・ネオジムの量測定)で誕生推定できる
- 「ミューオン」宇宙線で山を透視、マグマを見る調査が可能
- 「和食と火山の素敵な関係」
- 和食はなぜ美味しい=ミネラル分に乏しい「軟水」
- 「出し汁」(昆布と鰹節)で旨味を引き出す効果
- 昆布=グルタミン酸、鰹節=イノシン酸
- ヨーロッパの「硬水」は肉の灰汁を取り出す効果
- 瀬戸内の「天然の生け簀」海の地形の凹凸で豊かにする
- 明石鯛、明石ダコなど旨味は生締め、血抜きが鮮度保持