MOMENT

レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、店舗型レンタル店の残日録。

さすらい 絶倫放浪記

2023-05-30 20:08:26 | ピンク映画
日本映画専門チャンネルの5月の“おとなの桃色シネマ白書”のOA二本目がサトウトシキ監督の1995年国映作品
劇場公開時には「悶絶本番 ぶちこむ」って言うタイトルでしたが
どちらかと言ったら今回のTVOA用のはタイトルの方が合ってるような気がする

脚本からしてなんとなく若松孝二的などこかにポリティカルなメッセージがあるようなピンク映画の匂いのする作品だったように思えたけど
そんな感性は感じられず
ただただこの世に虚無感を感じて生きる目的もなんも見出せない修司と麻紀
そして田中要次や葉月蛍に仮託された地道に生きる人間を対極に置いて
95年と言うバブルがはじけた日本の若者の虚無感を描きたかったんですかねぇ
劇中使われてる詩の引用は脚本家さんご自身の詩集からの引用だそうです
 
なんなんだこのメインをはる南口るみねって言うブサカワふうの女優さんは・・・
そんな麻紀と同棲している本多菊雄演じる修司のカップル
修司は年上の吉行由実演じるトミ子吉行由実とも肉体関係を持っているが、実際には仕事もせず麻紀を働かせて食ってるグータラ。友達の建築家であり個人的に詩集を出している田中要次に麻紀を任せてフラッとえあてもななく都会から逃げ出してしまう降り立った町の印刷所の葉月蛍さん演じる経営者サチ子とも関係を持つようになるが
そこにも腰を落ち着けることもできない男だった・・・

“私を都合のいい女にしないで”と言いながらも、進んで都合のいい女になってるトミ子。
シゲルとの同棲を始めるもののふっといなくなる麻紀、まさに修司と同じような感性の持ち主
修司を拾ってそのセックスでは“動かないで、本当はその方が気持ちいい・・・深く、長くね”
“そのまま、じっとしていて、長く・・・、そうすれば人間てしょっちゅうセックスしなくても済むものなのよ。でも、明日また、しましょう・・・”
って言う印刷所経営者で笑わない女として登場するサチ子の無機質な感性

実はこんな葉月蛍が一番エロかった作品だったような葉月蛍さんが一番よかった作品
とにかくピンク映画ってこう言った虚無感では彩って見せてくれるのが一番ですよね
何せ頭空っぽに自伝見る映画だし
何かメッセージがあるようでないのがピンク映画ですから

切り口の違う記事はコチラ

1995年製作、日本ピンク映画、国映作品
サトウトシキ監督作品
出演:本多菊雄、南口るみね、吉行由実、葉月蛍、飯田隆男、今泉浩一、伊藤猛、田中要次
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フェイブルマンズ

2023-05-30 05:05:10 | 洋画
この月末に来てレンタル作品も枯渇して、さらに雨降りお月さんってことで
個人的に雨は滅法子な私ですので
家に買い溜めしてる作品を見ることになってるのもあるんでしょうね
長尺な映画を毎日見てるようなような気がする
この作品もなんと151分の長尺映画
 
スピルバーグの半生を描いた自伝的な作品ッテいうことでレンタルやめて購入してたものですが、まさかの二時間半
そしていわゆる劇的な山場がないのになんとも全くオチずに二時間半見続けていられたのは
やっぱスピルバーグ作品だからでしょうか
彼の映画監督になろうって言う幼少期に両親と一緒に初めて鑑賞した映画「地上最大のショウ」の列車と車が衝突するシーンに魅了され、クリスマスにプレゼントとしてもらった列車のおもちゃで母からもらった8mmカメラで列車と車が衝突するとこを再現して見せるのであった
もうここいらは彼のデビュー作「激突」に少なからず影響を与えてる幼児体験だったんではないかって見てるこっちも変に納得させられてしまう
 
ってことで芸術家の母親とエンジニアの両親のDNAを受け継いで
子供から少年期へと映画撮影にのめり込んでいくサミー少年ではありましたが
劇映画撮る側で家族の映像も撮っているうちに思春期だからでしょうか
映像に映し出される母親の父の友人ベニーに見せる一挙手一投足とかの中に母親のベニーに対する恋情を見てとってしまうんですね
そして母の本心を知ったサミー少年は映画を撮るのを辞めることに・・・

そんな中でカリフォルニアに移住することになりサミー少年はなんと高校でイジメにあったり
ここいらも事実そうであったってスピルバーグ自身が避けて通れないことだからって言うことで脚本に入れたって特典映像でも語っていましたが
ガールフレンドができたり振られたりとそれなりの青春時代を過ごす中で
実際にベニー恋しやってことで両親は離婚して妹3人とも別れてカリフォルニアで父と過ごすサミーくんですが
映画が忘れられずに大学辞めて・・・
 
まぁ最後に出てきたのがサミーくんが出会う大物監督ジョン・フォード
なんと演じてるのがあのデビッド・リンチ監督
地平戦云々の映画製作理論を伝授されたとこで映画は終わる
 
いや、この作品エンドロールで分かったのですがファーストクレジットはミシェル・ウィリアムスだったのね
でセカンドは父親役のポール・ダノってことで、ある意味スピルバーグの自伝ではあるものの
実はご両親のお話だったって言うか、仮託されてるフェイブルマン家族のお話ってことで原題が「the Fabelemans (フェイブルマン家のは人々)」と複数形になっていたんですね
 
スピルバーグの原点と家族たちの回想物語の二時間半
気付けば結構のめり込まされて見させてもらいましたねぇ
 
2022年製作、アメリカ映画
スティーヴン・スピルバーグ共同脚本・監督作品
出演:ミシェル・ウィリアムズ、ポール・ダノ、セス・ローゲン、ガブリエル・ラベル、ジーニー・バーリン、ジュリア・バターズ、ロビン・バートレット、キーリー・カルステン、ジャド・ハーシュ、オークス・フェグリー、デヴィッド・リンチ
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